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娘が手伝いをしない意外な理由を発見!「ママはキミと一緒にオトナになる」で知る親子関係
どうして家の手伝いをしないの!
何もしないなら○○だぞ(自粛)
うちの娘は寄宿舎のあるろう学校に通う中学一年生。先生方には明るく面倒見が良く、空気を読める性格とのこと。それが一転、帰省するとずっとゴロゴロ。食事の時に手伝ってほしくても、スマホをいじりながら寝そべっている。思わず冒頭の言葉で、頭を押さつけようとする。しかし、敵もさるもの。のらりくらりと逃げ失せて、食事にはしっかりありついている。
この行為がわからなかった。親元を離れて緊張した環境に身を置いているため、家に帰ると羽を伸ばしすぎるのだと考えていた。甘かった。この続きは結末に続けます。
小学館から、子育てを題材にしたエッセイが出版された。ライター・コラムニストの佐藤友美さん(略して、さとゆみさん)が著者だ。
予約の段階から、この本を手に取るのが楽しみだった。これは小学館のkufuraというサイトに掲載されており、中身が濃くてときにホロッとさせてくれるので、連載を心待ちにしていた。
この本は子育てのノウハウ本ではない。すべての親が抱える悩みに処方箋を示しているわけでもない。親子の関係を丁寧になぞっていて、あれ、もしかして我が家にも当てはまるかもと思う部分もある。
書籍化されたので、さっそく読み始める。とっても濃厚で簡単には読み進められない。読むのがもったいないのではなく、書かれていることを消化しきれないのだ。この一冊を2時間で読めました!的な本ではなかった。でも、最後まで読みたい気持ちはあって自己嫌悪に陥る。どうして読めないのだろうとか思いながら、一日に2話ずつ読んでいく。5日くらい経っただろうか。急に読み進められるようになった。慣れてきたのかな。何に?
なぜ読み進められるようになったのか。本の最初の頃は息子さんの突出した面を題材にしているが、徐々に何気ない日常を描いて行くようになったからではないか、と仮説を立ててみた。本の前半で息子さんは人生何週目?と思わせる言動を採り上げながら、徐々に年齢なりの子どもに見えてくる描写に移っていく流れに関係があるのかも。
一話一話が寓話で教訓を導いている指南本ではなく、淡々と親子の心の交流を描いているのが共感を呼ぶのだと思う。著者のさとゆみさんも教訓を導くイソップ童話を書きたいのではなくて、日常を記録し遺書のように伝えたかったのではないかと想像する。たしかに遺書という言葉は本書にも出てくる。
さて、冒頭に紹介した私の娘の行動心理である。私はあるとき気付いたのだ。世話を焼きたがり空気を読むのが得意な娘だ。家事を手伝うと喜ばれることも容易にわかるだろう。しかし、実際には手伝わない。おそらくそれには事件があったのだ。あるとき娘が食事の準備を手伝おうとすると、「余裕がなくて忙しいから今度にしてほしい」無意識に親がそう言ったのだろう。そんなことが重なれば手伝いたくても手伝えなくなる。娘に確かめてはいないが、確信がある。子は親のコピーロボットではないのに確信と断定するのは言い過ぎか。しかし、今の私には最有力な解釈なのだ。
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一度こじれた関係性は修復しがたい。この件以外では、学校の出来事を話してくれるような出来た娘だ。私が子どもの頃は絶対話さなかったのに。親子関係は、一部上手くいかないことを含めても、トータルで対人の関係性なのだろう。今後進んで手伝いをするようになるかもしれないし、ならないかもしれない。どちらになっても良い気がしてきた。親子の関係性に正解はなく、ありのままに受け入れるのが大切だと気付いたのは、この本を読んだからかもしれない。
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