かぞかそ地上波第9話〜パパ、いままでありがとう
かぞかぞで名シーンをひとつだけ挙げるとしたら、父耕助と息子の草太が並んで歩くシーンである。何度も見てるので、今度は泣かないと思っていたのに。
繰り返す父子。繰り返す言葉に想いがあふれてしまう。
ダウン症の草太が生まれてから、グループホームで自立するまで。
この家族は、どれだけの一喜一憂を繰り返したのだろう。
生まれたときに、母が感じた将来の不安感
姉の七実と離れて、はじめて登校する小学校
友達と同じように外で切りたかったのに、結局母のひとみに切ってもらった記憶
大阪の祖母の家で、ご近所さんに可愛がられたこと
あまたの思い出がある。
そして、旅立ちの日に車から落ちそうになる母に駆け寄る成長ぶり。
岸本家は、家族全員がバラバラになった。
皆があるべき姿に収まっていったのだ。
七実が東京で作家をする。
草太がグループホームで自立する。
おばあちゃんがケアハウスに行く。
母ひとみは家に残る。
それでも、彼らは「私の家族」という。離れても家族。あたりまえだけど、家族でも離れてしまう。離れたからこそ、自宅へ向かう坂の上で集合すれば、再会を喜び合う。
父耕助もいる。家族の中から居なくなったことはない。家族で最初に離れてしまったけれども、存在は消えない。常に見守ってくれている。大丈夫と言い続ける。
地上波放送がされた時期は、9月中旬というのに残暑が厳しい。
それでもホットココアが飲みたくて、冷房を強めている。
演出の大九さんの制作意図が泣ける!
今回の話を岸田奈美さんの目線で振り返ったエッセイもおすすめ。
私は過去に、BS放送とDVDボックスのそれぞれで、第9話の感想を書いていたので置いておく。
BS配信を見て、新幹線の車中で涙が止まらなかったときの感想。
DVDボックスが届いて、最初に第9話を見たときの感想。
おまけ
ハイツ友の会のお二人が、サイン会で並んでいましたね!
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