スーパー戦隊が好き【ゴーオンジャー編】
ボンチノタミ、ジョーカーです。
今回お話させていただくスーパー戦隊はこちら。
2008年2月〜2009年2月に放送された「炎神戦隊ゴーオンジャー」です。
メンバー配色は、赤・青・黃・緑・黒。追加戦士は金・銀。
モチーフは『自動車』と『動物』です。
自動車以外にも様々な乗り物と動物をモチーフとした『炎神』(エンジン)たちが登場する、勧善懲悪、王道マッハ全開! な作品です。
『高速戦隊ターボレンジャー』『激走戦隊カーレンジャー』など歴代の自動車モチーフ戦隊ともまた違った魅力を感じる戦隊となっています。
あらすじ
『マシンワールド』からやってきた『炎神』たちとともにわたしたちの住む世界『ヒューマンワールド』を守るために戦う、シンプルで楽しく明るいストーリーです。
正義の戦士と相棒たち
赤青黄の3人から始まり、緑と黒の戦士が加わって5人の戦隊に。さらに追加戦士2名が金と銀で登場します。
初の女性追加戦士であるゴーオンシルバーが登場する点にも注目。
それぞれの名乗りやキャッチコピー、そして相棒の炎神たちもあわせて紹介していきます。
江角走輔(ゴーオンレッド)
「スピードキング(SPEED KING)」
演:古原靖久
えすみそうすけ。
元カーレーサー。何事にも一直線な性格で、5人のリーダー格。
超ポジティブで楽天家、強い正義の心を持っている。
口癖は「~だぜ!」「~するぜ!」「マッハで〇〇!」。
名乗り文句は「マッハ全開!」
■機体番号「1」スピードル
「勇気マンタン、ハイウェイスター」
声:浪川大輔
ゴーオンレッドの相棒である炎神。スーパーカーとコンドルがモチーフ。
直情型の性格で、12体の炎神たちのリーダー的存在。炎神屈指の最速を誇る。
口癖は「ドルドル」。
香坂連(ゴーオンブルー)
「サイクロペディア(CYCLOPEDIA)」
演:片岡信和
こうさかれん。
元バスの運転手。料理が得意で、5人のオカン的存在でもある。
穏やかな性格で、雑学にも詳しい頭脳派タイプ。
口癖は「ズバリ」「~ッス」。
名乗り文句は「ズバリ正解!」
■機体番号「2」バスオン
「粋でいなせな安全運転」
声:江川史生
ゴーオンブルーの相棒である炎神。バスとライオンがモチーフ。
江戸っ子気質のべらんめぇ口調で、安全運転が信条。
口癖は「オンオン」。
楼山早輝(ゴーオンイエロー)
「スウィートエンジェル(SWEET ANGEL)」
演:逢沢りな
ろうやまさき。
元レース場のアルバイト。夢はパティシエで、製菓学校に通っていた。
誰にでも優しく笑顔を絶やさない元気な性格。
モットーは「スマイルスマイル」。
名乗り文句は「スマイル満開!」
■機体番号「3」ベアールV(ベアールブイ)
「愛嬌と度胸のタフガール」
声:井上美紀
ゴーオンイエローの相棒である炎神。RV車とクマ(ベアー)がモチーフ。
12体の炎神たちの紅一点。関西弁でしゃべる、元気で活発な性格。
口癖は「ブイブイ」。
城範人(ゴーオングリーン)
「バガボンド(VAGABOND)」
演:碓井将大
じょうはんと。
フリーターで、様々なアルバイト遍歴を持つ。
楽天家なムードメーカーで、ゴーオンジャーにもアルバイト感覚で加入した。
口癖は「何とかなる」。
名乗り文句は「ドキドキ愉快!」
■機体番号「4」バルカ
「気楽なドリーマー」
声:保志総一朗
ゴーオングリーンの相棒である炎神。バイクとシャチ(オルカ)がモチーフ。
陽気で能天気な性格で、でたらめなイタリア語を連発するラテン系気質。
口癖は「バルバルーカ」「マンマミーヤ!」など。
石原軍平(ゴーオンブラック)
「チェイサー(CHASER)」
演:海老澤健次
いしはらぐんぺい。
元警察官。元刑事を自称していたが、異動前に辞職していた。
堅物で真面目な性格だが、不器用でドジな一面も。
口癖は「かっこ良すぎる……」。
名乗り文句は「ダッシュ豪快!」
■機体番号「5」ガンパード
「ハードな緊急出動」
声:浜田賢二
ゴーオンブラックの相棒である炎神。パトカーとシェパード(イヌ)がモチーフ。
群れるのが嫌いなタイプだが、正義感は誰よりも強い。
口癖は「ガンガガーン」。
ボンパー
声:中川亜紀子
ゴーオンジャーをサポートしてくれる、道先案内ロボット。
ゴーオンジャーたちの装備のメンテナンスからガイアークの探知までなんでもできる万能サポートロボットだが、見た目は小柄でかわいらしく、口癖も「ボンボン」という、大変に愛らしいキャラクター。
追加戦士:ゴーオンウイングス
超セレブな須塔兄妹が変身します。
実は走輔たちよりも先に炎神たちと出会っていたのですが、戦闘のプロとなるためにマシンワールドで訓練していたのでした。とっても強いです。
須塔大翔(ゴーオンゴールド)
「フィロソファー(PHILOSOPHER)」
演:徳山秀典
すとうひろと。
なんでも完璧にこなす超人だが、本人はそれに満足できていない。
クールだがお化けが苦手という意外な一面も持つ。
名乗り文句は「ブレイク限界!」
■機体番号「7」トリプター
「縦横無尽トリッキー」
声:石川静
ゴーオンゴールドの相棒である炎神。ヘリコプターとニワトリがモチーフ。やんちゃな性格で、大翔のことを「アニキ」と慕っている。
口癖は「バタバター」。
須塔美羽(ゴーオンシルバー)
「ラブリーセンセーション(LOVELY SENSATION)」
演:杉本有美
すとうみう。
大翔のことを「アニ」と呼ぶ。第六感が鋭い。
好奇心旺盛で、気になることは確かめずにはいられない性格。
名乗り文句は「キラキラ世界!」
■機体番号「8」ジェットラス
「銀(しろがね)のエアマスター」
声:古島清孝
ゴーオンシルバーの相棒である炎神。戦闘機とトラがモチーフ。
クールでニヒルな性格。美羽のことを「バディ」と呼ぶ。
口癖は「ギーン」。
ここが好き
とにかくモチーフへの愛や遊び心に溢れているところが大好き。
わたしのような概念好きにはたまらないんですよ、こういう細かい作り込み。
名前の仕掛け
江角、香坂、楼山、城、石原。5人の名字の頭文字を並べると『えころじい(エコロジー)』となります。
さらに、須塔兄妹を追加すると『えころじすと(エコロジスト)』になるようになっています。
戦隊ではキャラクターの名前にこうした仕掛けを仕込むことが多いです。ゴレンジャーの5人も『カシオペア』になるように名付けられていたりしますしね。
ゴーオンジャーではさらに、名前の漢字にも仕掛けがあります。
5人の名字には角、坂、山、城、原といった、自動車でドライブできる場所が入っています。
そして、走輔、連、早輝、範人、軍平。全員の名前の漢字に『車』という漢字が入っています。
ゴーオンウイングスである須塔兄妹は空を司る戦士ということで『塔』の漢字が使われています。塔という空に近い高い場所、そしてヘリコプターや戦闘機といえば管制塔、といった意味合いですかね。
名前は大翔と美羽。ふたりとも『羽』という漢字が使われています。
さらに、ふたりとも漢字を分解すると大・羊・羽の3つの漢字で構成されていることがわかります。
登場人物の名前や漢字に意味を持たせたり作品に関連する共通点を仕込んだり、というのはよくある手法だと思うんですが、そういうの大好きなんですよね。大好きです。
ゴーオンジャーは特にその部分に凝っていて、名前の構成だけでも楽しいです。好き。
炎神のネーミングと炎神ラップ
本編に登場する12体の『炎神』たちのネーミングや設定も遊び心が満載です。
ネーミングの基本は、モチーフとなる動物+乗り物になっています。
バスオン(バス+ライオン)やベアールV(ベアー+RV車)というような感じですね。
乗り物自体の名称でなくとも、それをイメージさせるような名前になっているパターンもあります。
ガンパードなら、ガン(銃)+シェパード(警察犬)といった感じです。
ガンパードのモチーフはパトカーで、さらに相棒である軍平は元警察官ですから、そのイメージと合うようになっているんですね。
この12体の炎神たちについては、エンディング曲の炎神ラップをぜひ聴いていただきたいと思います。
『炎神ファーストラップ』から『炎神ファイナルラップ』までで全炎神の色、モチーフ、特徴を紹介をしています。
(炎神ラップは、さらにエコラップやウイニングランなどいろいろなパターンが存在しているのでぜひ全部聴いてほしい)
本当にこの炎神ラップ、歌詞がすごい。何度聴いてもすごい。
中でも、わたしが特に好きなのは『ジャン・ボエール』です。
ジャン・ボエールはゴーオンウイングスたちの相棒であり教官である炎神で、ジェット旅客機(ジャンボ機)+クジラ(ホエール)がモチーフになっています。カラーはぐんじょう色。空飛ぶクジラ先生です。
今書いた要素、ほぼ全てが歌詞に入っています。
ところどころ掛け言葉というか、ダジャレっぽく入れられたキーワード、揃えられた韻、モチーフに寄せた言葉選び。
これが12体分あるんですよ。
本当に、炎神ラップを聴くだけでも各モチーフへの愛や遊び心が感じられます。こういう細かいところまでこだわられているの、ほんっと大好き。
ありがとうございます。
さらにそれぞれの炎神の特徴に合わせて曲ごとにいろいろなアレンジがされているところも最高。
本当にありがとうございます。
繰り返し使われるキーワード
戦士たち、炎神たちそれぞれにキャッチコピーがあり、名乗りはすべて「〇〇(カタカナ)〇〇カイ!」という形に揃えられているゴーオンジャーたち。
これが、オープニングに登場したり、衣装に書かれていたりします。よく見てみてね!
さらに、オープニングの歌詞にもそれぞれの名乗りが使われているのも好きなところ。
エンディング曲『炎神ラップ』の話をしましたが、オープニング曲もいいんですよ。とにかく勢いがあって気持ちいいんだ。そしてやっぱり言葉選びもいいんだ。
いちばん最初の部分です。のっけからレッドの「全開」が使われていますね。
1番のAメロです。ブルー~ブラックまでの「正解」「満開」「愉快」「豪快」が一気に使われています。かっけ~!
ではゴーオンウイングスは?
2番サビに「限界」という言葉が登場。ちょっとこじつけっぽいかな。許してください。
大サビに「世界」が登場しています。これもこじつけっぽいけど、まあ許してください。
この部分は別々の世界の住人であるゴーオンジャーたちと炎神たちの絆や願いを歌っている部分でもあります。
他にも、敵幹部含め各キャラクターたちに特徴的な口癖や語尾が設定されており、作中でも繰り返し使われることによってキャラ付けがかなり濃くなっています。
こうした設定はわかりやすく、覚えやすいですし、それぞれに愛着がわきます。
こういったひとつひとつの細やかな要素が積み重なって『炎神戦隊ゴーオンジャー』というひとつの作品のオリジナリティが生まれている。
名前、モチーフ、言葉選び……どこを取っても、本当に愛を感じる。遊び心がある。こういうの良い。とても良いです。
こういう、いくつもの概念や要素からひとつの存在を作るという感覚、細部までモチーフにこだわる愛や遊び心が見える部分、本当に本当に大好きです。ありがとうございます。
本当に、ゴーオンジャーのこういうところが特に大好きなんだ……。つい長く書いてしまったんだ……。
もちろん、ストーリーやキャラクター、世界観なんかもめっちゃ好きです。
そのほか
モチーフ愛以外にもここが好き! というポイントがいくつかあるので箇条書きで挙げていきたいと思います。
オープニングのいちばん最初、スーパー戦隊シリーズのロゴの向こう側からゴーオンジャーたちが飛び出てくるんですが、ここのゴーオングリーンの動きがめちゃくちゃ好きなのでご注目ください。そこだけ何度でもおかわりするくらい好きです。
変身バンクでのメットオン演出、また劇中で頻繁に使用されるメットオフ演出も見どころです。レーサーっぽい感じが良いよね。
これもモチーフの話になってしまうんですが、炎神ソウルやゴーオンジャーのスーツの胸の部分に書かれているマークはそれぞれの炎神を模した機体番号の数字デザインになっています。かっけー!
アイキャッチでレースをする炎神たちのアニメーションがかわいい。毎回誰が勝つのか予想しながら見てください。テレビ放送じゃない場合はCMがないのですぐ結果がわかってしまうんですが。
1話〜2話の構成がすごくうまいんですよ。詳しくは本編を見ていただきたいのですが、1話で余計な説明を省いて2話のストーリーの中で自然にその説明を組み込んでいく構成になっており、1話のスピード感でグッと引き込まれます。
3+2というゴーオンジャー5人の構成が良い。ちゃんと変身アイテムも違うところが良い。押しかけコンビがちょっとかわいい。ストーリー構成の話とも重なるんですが、2話でふたりがゴーオンジャーに仲間入りする流れ、これがまたうまいんですわ。
これもスーパー戦隊シリーズでたまにある手法なんですが、サブタイトルにもフォーマットがあります。毎回、基本的に「漢字2文字+カタカナ4文字」で構成されています。ときどきカタカナ3文字+1文字分の記号もあります。また、サブタイトルのフォントカラーも各回ナレーションの炎神のカラーに合わせています。いちばん印象に残っているサブタイトルは「孫娘ハント!?」でした。範人、かわいかった。
正義のロードを突き進む!
わかりやすいモチーフ、勧善懲悪ストーリー、キャラクターも魅力的、と、とにかくシンプルに明るく楽しい戦隊。
スーパー戦隊を初めて見る、という方にもおすすめしたい作品のひとつです。
2023年3月5日から無料公開中
さて、そんなわけで、現在『東映特撮YouTube Official』で『炎神戦隊ゴーオンジャー』公開中です! ヤッター!
かっこ良すぎるぜ……。
とにかく無駄な要素がない。
ネーミングから曲から小物のデザインから何もかも全部、細かい部分まで見逃せないんです。最高。
10周年記念作品も制作されているので、興味のある方はそちらも合わせてチェックしてみてくださいませ。
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