
帰っていくネコ顔ロボット🤖
ランチタイムにチェーン店のレストランに行ってみた。新しい職場の近くには、牛丼屋、出来たて弁当、コンビニなどなど、ランチには困らない。
赤い看板でお馴染みのファミレスに足を運ぶ。日替わりランチは、ご飯、サラダ、スープ、ハンバーグとチキンソテーで700円というお手頃価格で。
軽く雨が降るにもかかわらず、店内の客足は途絶えることはなかった。
一人で席に着き、日替わりランチをタブレットを使い注文をした。その間に、店員さんがお冷を持ってきてくれ、その足でレジへ向かわれた。
店員さんと会ったのは、レジ以外はそれだけだった。
日替わりランチは、ほどなくしてやってきた。
小さなピコピコした音がして、アラ⁉︎っと通路を見ると二段のトレーが置ける大きさの白い体のロボットが私の横で止まった。
白い機械が近くに来た。
「ピコピコ‥‥、こちらのトレーの上の食品をお取りください」と乾いたアナウンスを話し、驚きのおばさんをしりめに
ゆっくり構えているように見えた。
子どもの頃、ロボットが料理を運んでくることを想像した。
それが三十数年で、叶ってしまった。
数枚のお料理をテーブルに取り上げると、機械の上部の黒かった画面が、ピカリとデジタル画像を表示した。
ネコ顔が現れて、ニコリという表情で踵を返して、厨房の方へ帰っていくのだ。
ネコ型ロボットならぬ、ネコ顔ロボット‥‥
あぁ、動画を撮っておきたかった。
小さな夢が、一つひとつ、現実に変わる。
小学生の私は、自動販売機の水が1種類だった時代に、「なんで色々な水が、売ってないんだろう」と思っていた。
今は、色々な水が販売されているが、ピアノ教室の帰りにあった細長い自販機はエビアンしかなかった。
多様化して、当たり前の令和時代。
消えていくモノ、流行っているモノ、
いつかは無くなってしまうスタンダードに
これからも沢山 会うだろう。
わたしたちが忘れてしまわない気持ちを
大切にしたい。
気持ちだけは、消えてしまわない。
『ナタデココ入りのお汁粉』は、誰に話しても
信用されなかったけれど、
ソレは開発されて、
商品化されたことがあって、
私はソレが好きだった。
ネコ型ロボットも、いつかスタンダードになる日がくるだろうか。
はい、ナタデココしる粉〜、みたいな。