佐倉里山大学 第7回野外実習(2/2)
実習「樹木処理の実際」の報告の続きです。
チェーンソーの玉切りなど体験のことを中心に記載します。
里山大学の開校前、伐木デモンストレーションの話をいただいたとき、まず最初にチェーンソーの玉切り体験をセットにした実習にしたいと思いました。
過去の講師経験(詳細は記事の最後に)が下敷きとなっていましたが、このときの受講生は十名程度。
募集人数が多くても、ちば里山センターに玉切り体験の助っ人講師を頼んで私との2ラインで面倒みれば回せると踏んだのですが、入学生が32名になるとは思ってもみませんでした。
結局、時間的制約から玉切り体験はひとり3分の計算。受講生でチェーンソーの扱いに慣れている方々にサポーターとして手伝いをお願いして、流れ作業的に進めるほかはなくなりました。
まず、サポーターが体験者をひとりずつ面倒をみて講師の方へ送りだします。具体的には①服装のチェック、②チェーンソーの構えやハンドブレーキのかけ方の確認、③エンジン始動しアクセルを握ってみる、④注意事項の確認、⑤体験意思の確認(注)といった流れ。
そして講師が玉切りの体験をさせている間にサポーターが次の体験者を準備する。
これらをタイムキーパーをおいて3分刻みで2ライン同期させて実施する予定でしたが、最初に思わぬトラブルがあり、時間管理は思ったようにできませんでした。
講師のところでも、構えやハンドブレーキの操作が正しくできるか、注意事項を理解しているかを確認してから玉切りに入りましたが、3分はあっという間。よくて4~5回、上から玉切りするのがやっとでした。
サポーターの方も忙しかったのではないかと。ご協力いただいてなんとか体験が成立しました。感謝です。
さて、体験は班単位で実施し、①チェーンソー体験、②のこぎり体験、③その他の体験(ロープワーク、棒を使った樹高測定、前回触れた重量体感)と3つのメニューを用意して、3つの体験ゾーンを順番に回るようにしました。
①だけでも実施は大変なのですが、玉切りを終えた受講生がほかに何もやることがないのも退屈でしょうから、②と③を追加した次第。
のこぎり体験では、デモで倒したスギの先の部分をつかって枝打ちのほか、スギの細目の材などでの玉切りもやってもらいました。
ここでもベテランの方にのこぎりの指導をお願い。引くときに力が入っているか、まっすぐにのこぎりを挽けているかなどを見てもらいました。
企画者としてはのこぎり体験はどうかなと心配していたのですが、事後のアンケートによれば楽しめた、役にたったという回答が思いのほか多くて(5段階評価で平均4点以上で)意外でした。
ベテランの方のサポートが良かったのでしょう。ありがとうございました。
その他、ロープワークや棒を使った樹高測定などを体験しましたが、ロープワークでは、もやい結びとねじ結びに挑戦。事前にメールでむすび方の説明資料を送り、当日はその資料を紐で木に吊るして参照できるように準備しました。
その他の体験でも班ごとに(ロープワークができる方とか条件を限定することなく)サポーターを決めました。当日の朝、段取りを説明したあとはサポーターの方にすっかりお任せになりました。ご協力に感謝です。
チェーンソー体験の前後の余興的な位置づけで気楽に楽しんでやってもらえればと思ったのですが、当日、セッティングの不手際もあり、思った通りにはできなかったかも。
決して完璧主義者ではありませんが、私としてはちょっと悔やまれます。
体験後、会場のあと片付けをみんなでしたあとでアンケートを取り、班ごとに振り返りのミーティング。そして班長さんにヒアリハットの有無や実習の感想や意見をフィードバックしてもらいました。
来年はこの1年次生の実習に進級した2年次生が合流する計画もあり、さらに人数が多くなって大変なことになりそうです。
しかし、2年次生はこの実習のことを承知しているので、内容を相談したり、当日の実習にもっと噛みこんでもらうことで運営も改善されることでしょう。
どんなことになるか恐ろしくもあり、楽しみでもあります。
今回の実習の下敷きになった成田市のボランティア体験の内容はこちらのFB投稿から(クリックすればFBの投稿を閲覧できます)