
外国語の才能とは?
「外国語を話せる人って、才能があるんだろうな…」 「私には語学の才能がないから、きっと無理だ…」
そんな風に思ったことはありませんか?
確かに、外国語習得が得意な人はいるかもしれません。私も、どうせあなたは外国語の才能があるんでしょ?と、言われる事が多いですが、理解力も記憶力も人並みか若干それ以下です。
何語でも人の名前を永遠に覚えられません…
しかし、才能の有無以前に大切な要素があるのです。この記事では、外国語学習における「才能」とは何か、そして才能よりも重要な要素について解説します。
受け入れる力:柔軟な思考で異文化を受け入れよう
外国語学習において重要なのは、「受け入れる力」です。
外国語の文法や表現は、日本語とは異なる独自のルールを持っています。それを「なんで?」と疑問に思ったり、「自分が納得するまで理解しよう」と躍起になったりしていては、学習がなかなか進みません。以前教えていた時も一定数、「全てを理解すること」にこだわる方たちがいました。なぜletの後は動詞の原型なのか、とか、なぜ英語には完了形という時制があるのか、などに引っかかってしまって、理解や納得ができないと言うのです。
しかし、全てを理解するには英語史・米英の歴史・哲学・宗教を全て理解しないと難しいのです。
車がどういう仕組みで動いているのかを理解せずとも、私たちは日々車を運転したり、バスやタクシーに乗っていないるのと同じように、英語は単なるツールです。仕組みを理解することにこだわり続けると、そこで勉強が止まってしまうので勿体無いのです。
時には、多少納得いかなかったり理解し切れないものであっても「そういうものなんだ」と受け入れる柔軟な姿勢も大切です。
哲学やロマンを感じられるか:異文化への好奇心を大切に
外国語学習は、単に言葉を覚えるだけではありません。それは、異文化に触れる貴重な経験でもあります。
例えば、英語の「未来完了形」やロシア語の「移動動詞」など、日本語にはない概念や表現に出会うこともあるでしょう。そんな時、「なんでこんな複雑な表現をするんだろう?」と否定的な感情を抱くのではなく、「この表現にはどんな背景があるんだろう?」「どんな文化が反映されているんだろう?」と、好奇心を持って探求してみましょう。
動詞の時制で新しい時間の感覚を知る事に新鮮さ哲学を感じたりできる人は才能を持っている人だと思います。
慣れる力、楽しむ力:完璧主義は卒業!
外国語学習においては、「慣れる力」と「楽しむ力」も重要です。
最初は、聞き慣れない音や複雑な文法に戸惑うこともあるでしょう。しかし、繰り返し触れることで、徐々に慣れていきます。
完璧主義にならず、まずは「わからないことだらけ」の状態を楽しむことも大切です。できないのが当たり前でできたら嬉しくなる。
勿論もどかしさを感じたり、自分を不甲斐なく感じたりする時もありますが、できない事を楽しんで、慣れるまで継続できる事が語学の才能です。
発音は音楽+筋トレ:正しい音を出せる喜びを感じよう
外国語の発音は、音楽のようなものです。リズムやイントネーション、アクセントなど、様々な要素が組み合わさって、言語表現を完成させます。まさにアートです。
また、発音練習は筋トレのような側面もあります。口や舌の筋肉を鍛え、日本語とは異なる音を正確に出せるように練習する必要があります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、人間の表情筋や舌の動きスポーツほど複雑動きを要求されません。訓練さえすれば正しい音を出せるようになります。発音練習を楽しみながら、少しずつ上達を目指しましょう。
できない事を悲しむのではなくて、できない事ができるようになる喜びに目を向けられる。これも語学で必要な才能です。
間違えても恥ずかしく無い。直せばいいや!というスタンスこそまさに語学の才能です。
粘り強さ:長期的な視点で目標達成を目指そう
外国語学習には、粘り強さも必要です。一朝一夕にペラペラになれるわけではありません。この、すぐに結果を求めずに淡々と勉強し続けることができる能力が何よりもの語学の才能だと思います。どれだけ遅々としていても10年も正しく外国語と向き合っていたら上達はします。
「語学は長年培うもの」という認識を持ち、短期目標と長期目標をしっかりと分けて学習計画を立てましょう。
例えば、
* 短期目標: 1ヶ月後には柔術の技の名前を20個英語で覚える
* 長期目標: 1年後には海外旅行で柔術の出稽古をする
といったように、目標を段階的に設定することで、モチベーションを維持しやすくなります。
音楽・映画・ドラマ…:楽しみながら外国語に触れよう
外国語学習は、机に向かって勉強するだけではありません。音楽、映画、ドラマ、格闘技の教則ビデオなど、様々な方法で外国語に触れることができます。
特に、日本語のドラマを外国語字幕で観るのはおすすめです。日本語の日常的な言い回しが外国語で字幕になっているので止めてメモも取りやすいです。最近は配信されている日本のドラマや映画も多いので、是非字幕を外国語に設定して下さい。作品によってはめちゃくちゃ言語の選択肢があるものも。
勉強の中で緩急がつけられる事。机の前に座ることだけが語学の勉強では無いのです!
最初が肝心!:最初の壁を乗り越えよう
外国語学習において、最初の壁は誰にとっても高いものです。聞き慣れない音、複雑な文法、思うように伝わらないもどかしさ…様々な困難が待ち受けています。
しかし、この最初の壁を乗り越えることができれば、その後は一気に視界が開けます。基本的なコミュニケーションが取れるようになり、外国語学習が楽しくなってくるでしょう。
そのためには最初に爆発的に頑張ることをおすすめします。英語の勉強を続けていると何度か爆発的に頑張らないといけないフェーズが来ます。また淡々と頑張らないといけないフェーズもあります。
その時に伴走してくれる先生がいると頑張りやすいです。
全部1人で抱え込まないことも、語学だけではなく、何事でも大切です。
中級者から上級者へ
中級レベルに達すると、今度は新たな壁にぶつかることがあります。今まで曖昧にしていた文法や表現を、より深く理解する必要が出てくるし、日常会話では使わない語彙を覚える必要が出てきます。
自分の課題を直視し、基礎をしっかりと見直すことで、さらなるレベルアップはもちろん可能ですが、ここからは上を目指せば本当にキリがないので、強い意思と継続力、そしてモチベーションを上げ続ける環境が必要です。ここはもう、知的好奇心と楽しむ力がとても必要になってきます。
まとめ|才能よりも大切なのは「継続する力」と「楽しむ気持ち」
外国語学習において、「才能」は確かに存在するかもしれません。しかし、才能よりも大切なのは、「継続する力」と「楽しむ気持ち」です。あとは、完璧でなくてもとりあえず喋って、どんどん失敗したり訂正したり、その過程をおもしろがる事です。
この記事でご紹介したポイントを参考に、あなたも外国語学習の旅(マジで長旅)を楽しんでください!
逆にどんな外国語も今から10年、「正しく」(ここ大事)勉強すれば相当ストレス無く会話ができるようになり、語彙もそれなりに増えているはずです。ずっと修行僧のように頑張る必要はなく、正しい方向性でバランス良く続けていれば例えダラダラ続けたって喋れるようになるのです!