自然と科学の共存
「弊社が環境問題のことについて発信しているのに、天然素材100%を使っていないのはなぜか?」
天然素材の方が環境や肌に良いと思っている人が未だ多いようですが、実はそうとも限らないのです。
理由は大きく分けて3つあります。
1、環境と労働への不可
例えば天然繊維の代表とされる木綿。
木綿は綿花という植物からできています。
その綿花はインドなどで低賃金で働いている人たちが作っている。
大量の農薬をまいて、自身の寿命を縮めて。。。
またオーガニックコットン含め天然素材には大量の水が必要となります。
地球の水は年々減り続け、ますます貴重になっている昨今。。。
2、人体への影響
人体にも天然繊維が良くて、化学繊維が悪いとは限らない。
皮膚過敏症の人でも天然素材にアレルギーを起こす人もいます。
(ちなみにTシャツアレルギーの人の中には、Tシャツそのものより洗濯洗剤に含まれる成分だったり、縫糸の素材や縫製仕様のケースも多いようです。)
3、機能性
ポリウレタンという繊維が入っていることで生地の伸縮性ができ、身体にフィットしたり、着脱がスムーズになったりします。
シワになり難い素材や日焼けし難い素材、吸水速乾や防水、消臭やUVカットなどの機能も化学繊維の特徴です。
それらの機能素材が体の不自由な人や高齢者の方のサポートになっていたりします。
他にも耐久性や形を維持する為など。。。
以上のようなことから、用途や目的に合わせたバランスが大事だと考えています。
今はどちらにもメリットデメリットが出てきている時代。
シンプルにはいかない時代。
これ以上、無駄が許されない時代。
私たちには、これからの時代、自然とテクノロジーを掛け合わせて、人と地球に優しい素材やデザインを提供していく義務があると考えています。
長期的に継続できる地球と社会を目指して、ひとつひとつの選択の重みを感じながら、これからも厳選した商品をお届けしたいと思います。
-----------------------------------------------------
加藤千晶(かとうちあきChaikiKato)
ボーダレスファッションでランドa.ladonna.(アラドナ)代表兼デザイナー
現在、福祉ファッション、ALSアパレル活動サポート、企業コスチュームデザインディレクション、イベント学校等の講演など活動中。
WebSite:https://www.aladonna.co.jp
お問い合わせ:info@aladonna.co.jp