【FF】現実離れした世界観の中にある、リアルな心情描写と仄暗さ
突然ですが、好きなゲームについてつらつらと書いていこうと思います。
ジャンル問わず様々なゲームを遊びますが、その中でも一番好きなジャンルが「RPG」です。
そして、そのRPGの中でも私の心をつかんで離さないのがFFシリーズです。
最初に出会ったのは中学生の頃。もともとFFという名前は知っていて興味はあったものの、「話が難しそう」という理由でプレイしたことがありませんでした。
いつかの機会でFFをやりたいと思っていた私は、近くのゲーム屋さんで中古のFF12を発見し、即座に購入。
基本ゲームはナンバリング順にやりたい派なのですが、自宅にはPS2しかなく、ドット絵よりはきれいなグラフィックのゲームを遊びたいという当時の心境からFF12が選ばれました。
キャラクターにCVがあることはもちろん、主人公的な立ち位置のキャラクターにまでボイスがあることに衝撃を受けました。
それまでにドラクエなどのRPGはやっていたので、基本CVがないドラクエに慣れていた私は、キャラクターに声がのるとこんなにも違うのかと、はじまって数分で感じていました。
FF12は、中学生の私には少し難しい内容だったものの、初めて体験したFFワールドは私を一瞬で虜にしました。
こんなに楽しくて、考えさせられて、感情を動かされるゲームがあるのかと、スキマ時間をみつけてはゲームをしていました。
そこからはFFの新作が出るたびに予約をして購入し、昔のFFがリマスターされたと聞けば、新作プレイ後の次回作発売までの時間をリマスター版にあてて、それぞれのFFワールドに浸ってきました。
初めてFFをプレイしてから、かれこれ10年以上が経ちますが、いまだに新作が発売されていること、最近で言うとFF7のリメイクが3部作として制作されていること、本当に嬉しい限りです。
未プレイのシリーズもいくつかありますが、なぜこんなにもFFが好きなのか考えてみました。なかなかゲームについて熱く語れる友達もいないので、私がFFをプレイして思うことや感じることを含め、FFの魅力を探っていきたいと思います。
ファンタジーな世界観
ゲームタイトルとしても掲げている通り、ファイナルファンタジーでは、それぞれのシリーズごとに多種多様な世界観が展開されています。
ひとくちにFFといっても、そのシリーズごとに見せる色が違うため、近代的な衣装だったり、中世風な街並みだったり、外国の観光地のような景観が見れたりと、その世界観に徐々に惹き込まれていく感覚があります。
専門用語だったりが息をするように会話の中に登場してくる時もありますが、最初こそ「なにがなんだか」となってもゲームをやっていくうちに脳に刷り込まれていきました。
また、私の性格上、分からないまま放っておくのは気持ち悪いので、理解できないところについてはネットで用語を調べていました。
用語を調べたりするのに時間を使うのも、現実逃避できて私的にはかなりリフレッシュできました。
日常でストレスを感じがちな私は、そういったファンタジー世界に没入することで心を癒し、エネルギーを養っていたのだと思います。
もちろん、リアル世界に近しい世界観だからこそ得られる楽しさもあると思うのですが、魔法や召喚獣といったものが好きな私には、このファンタジー感あふれる世界観がハマったのだと思います。
魅力あふれるキャラクターたち
キャラクターの立場もそのシリーズによって変わり、「泥棒」だったり「元軍人」だったり「王子」だったりと様々です。
パーティメンバーはもちろんのこと、旅の途中で助けてくれるサブキャラクターや、一見敵のように見えるキャラクターにも個性や感情があり非常に魅力的です。その魅力をより一層引き立てているのが"声"だと思うので、本当に声優さんたちはすごいなと思います。
声が入るとキャラクターに感情がのり、その感情がのったキャラクターによって、私の感情も揺さぶられるという素晴らしい相乗効果をもたらしています。
基本的に美少年美少女・美男子美女ばかりなのも眼福で良いですね。
これも先述した内容と重なってきますが、現実離れしたビジュアルというのも世界観を確立させるのに一役買っていると思います。
個人的に好きなキャラクターの話になりますが、FF13-2に登場する「ノエル・クライス」という男性が非常に魅力的なので、よければぜひ調べてみてください。
声がドストライクで好きだったのと、基本明るい性格なのですが、時折顔を出す寂しさというかやるせなさみたいなものがちょっとした色気を感じさせてくるのがとても心に刺さりました。
リアルな心情描写と壮麗なグラフィックによる表現
ファンタジーな世界観に見目麗しいキャラクター達と、ここまでは現実離れした部分を魅力として書いてきたのですが、ここでリアルさが入ってきます。
それが心情描写です。このあとに触れるストーリーにも関わってくる話なのですが、キャラクターそれぞれが何かに立ち向かい、葛藤し、時には心に大きな傷を負います。その描写の細やかさがとてもリアルで、ハッと現実世界に立ち返るというか、自分にもこんな感情の時があったなと、また違ったところから感情移入させてくる感覚です。
新作が出るたびにグラフィックのクオリティに驚いてばかりですが、その壮麗さがまた、些細な目線や眉の動きをより分かりやすくしてくれているのです。その動きから、言葉だけでは表せない奥底に隠された心情を推察して、さらにゲームに没入していきます。
希望や光だけではない仄暗さただようストーリー
これこそがFF最大の魅力なのではないか、と個人的に思うところです。
多くのRPGというのは、悪に立ち向かうため、仲間とともに困難を乗り越え、時にはぶつかりあいながらも絆を深めていき、悪を倒し世界を救うー。
こういったものが多いかと思います。
何シリーズかプレイして、FFは希望や光といったものをチラつかしながらも、どことなく仄暗い雰囲気がじんわり漂っているなと感じました。
その仄暗さが、現実世界のどうにもできない問題や、やるせないことが多い毎日にリンクして、だからこそ救いたいと強く思うのかもしれません。
悪側にも声があるため、そちらの気持ちを考えてしまい、倒すのが辛くなることもありました。
キャラクター達も、「世界のために悪を倒して、みんなでハッピーになろうね!」というよりは、「自分たちのために、自分たちを肯定するために悪を倒す」みたいな感じで、世界を救うというよりは、自分たちの未来のためにというような意識が強い思ったりと思いました。
そこがまたグッとくるところです。
現実世界で「世界を救いたい」なんて言っても、「どうやって?」と言われて終わりでしょうし、まともに取りあってくれる人の方が少ないと思います。
ですが、「自分のために何かを変える、何かと戦う」というのは、現代社会を生きている私たちに近しい感覚なのではないかと思うのです。
だからこそ、彼らの物語を他人事ではなく自分目線で見ることができ、いっしょに立ち向かっているような気持ちになれるのではないかと思っています。
そしてこれこそが、FFの最大の魅力であり、没入感がすごいと感じる理由なのではないかなと私は思います。
長々と書いてしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
書きながら、各シリーズをプレイしていた頃の気持ちを思い出して、色々とこみ上げるものがありました。
辛いとき、苦しいとき、FFのキャラクター達の生き方や考え方に憧れて自分もそんな風に生きたいと思ったり、その素敵な世界観にのめり込むことで、現実の嫌なことを忘れられました。
これから先の人生もFFとともに年を重ねていきたい所存です。
ファイナルファンタジーがいつまでも終わらない物語でありますように。