コーンフレークな、恋 おとな
私はどうしてこうなんだろうか。
どうしてこうも恋愛が苦手なんだろうか。
何度も同じことを繰り返す自分に嫌気がさす。
でも分かってる。
今、何かに気がつけないと、また同じことが、きっと起きる。何かに、何か、なんなんだ。
何がどうなって、結果あんなにも残念な感じになってしまったのか。なんで私はこうも恋愛に固執するのか。固執するからダメなんだろう。それも分かってる。ああ、イライラする。
思わず過去に飛ばしてしまう念を追い払って、渦巻き始く思考を鎮めるために、とりあえず机に向かう。
カタカタと、音が鳴っている。
引き出しの中を探るように、胸の奥に手を突っ込んで、取り出してまじまじとみてみたい。そこに、何が潜んでいるのか。
元々言うほど恋愛体質ではなかったし、割とフランクに恋愛を楽しめる方だった。彼氏がいない時期も、普通に長かった。
いつからだっけ。自分の人生を真っ直ぐに見つめて、生きていこうとし始めてから。
自分自身の在り方と、好きな人への態度が拮抗している。その力に居心地の悪さを感じている。化学反応を起こしている。融合とは、真反対の。
私は何を求めているんだろう。
そう思うと、私の中の気持ちがぐっと、芯の部分からぐっと何かが込み上げてくることがある。そういう時、ことばには出さなくても、彼もぐっと身構える。
カオナシ
くれ、くれ、と私が自分の力で手にしたいものを、彼に手をこまねいて求めている。なんて、恥ずかしい。でも、確かにある。
気だるい朝、自暴自棄になって用意したコーンフレークのミルクが溢れても、自分で拭うことができない。そんな大人だ。