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言語を身につけようと思ったら使って使って使いまくるしかないという話
昨日も昨日とてnoteを徘徊していたら↑の記事を見つけまして、メチャクチャ腑に落ちたところがあったので引用します。
第二言語としての英語を習得する唯一の方法
それは実際に使う時間の積み重ねです。
言語習得の理論および実験に基づいた研究(VanPatten & Simonsen, 2022)で明らかになったことは次の2点です。
・教室で学ぶ英語や受験のために暗記する英語は、脳の短期記憶領域で記憶されるが、長期記憶とはならないため、言語習得にはあまり役に立たない。
・実際に言語を使う環境で使い、インプットを無意識に頭の中で処理し、組み立てたイメージとしての言語が脳の長期記憶領域に定着し、「自分の言葉」になる。
習うより慣れろですね。これは私の実感とも一致します。
こんな研究があったとは心強いです。私の実感とも一致します(便乗)。
特に、
教室で学ぶ英語や受験のために暗記する英語は、脳の短期記憶領域で記憶されるが、長期記憶とはならないため、言語習得にはあまり役に立たない。
この部分には私も大いに賛成です。クラッシェンも同じような事を言っていた気がします。学校英語や英語試験の勉強に出て来る文法や単語は基本だから意味があるという説はよく聞きますが、記憶に残らないのであれば内容が基礎だろうが応用だろうが全く役に立ちません。
ぶっちゃけ学校でやることって漢字とか基本の算数とか日常生活でメチャクチャよく使うこと以外は生徒本人がよほど関心を持っていない限りすぐ忘れてしまうので、「こんなんがありますよ」という基礎教養程度の意味しかないと思います。日常生活で毎日見ている漢字ですら、書く機会がなければ「読めるけど書けない」状態になるのは珍しくありません。そういえば私今クロアチア語を学んでいるのですが、キーボード入力しかしたことなくて手書きで紙にクロアチア語を書いたことまだ1回もない気がします。
なので、私は学校英語の内容やカリキュラムがどうであれ、アレで使える英語を身につけるのはほぼ無理だろうと思っています。ていうか学校だけではまず時間が足りな過ぎますし。生徒が英語にメチャクチャ興味があって、学校外でも自発的に英語に触れまくるのであればその生徒は英語を使えるようになると思いますが、そういう生徒は学校に英語があろうがなかろうが結局自分で学習する可能性が高いのでやっぱり学校の影響そこまでなさそうな気がしなくもありません。
TOEICとか英検の勉強とかも多くの人にとって意識的な知識を無理矢理ぶち込んでいく学校の延長みたいな作業になりがちだと思うので、効率は極めて悪いと思われます。しかも、試験勉強である程度知識を増やした後でも結局多量の実践をこなさないと英語は身につかないという点に変わりはありませんから、試験勉強を間に挟むというのは単に不要な労働をねじ込んでいるだけではないかと私には思えます。
実際に使うのに必要なことは単語であれ文法であれ、実際に大量に聞いて読んで書いて話してみたいなことを繰り返していれば嫌でも勝手に覚えます。
私にはニューヨークの会社でバチクソビジネスが出来るような英会話能力はありませんが、今の私にとって重要なのは来年発売されるThe Hunger Gamesの最新刊を読み切れるだけの英語力と、イカゲーム2期を字幕なしで理解できるだけの韓国語力なので、別にニューヨークでビジネスが出来ないからといって恥じる必要もコンプレックスを持つ必要もないわけです😂
同じ方の↑の記事も拝読したのですが、↓の部分が一番印象に残りました。
英語を日本語で解説した教科書やTOEIC対策本などは、実践英語の観点からは最も効率が悪い。英語を日本語で理解する癖が抜けないからだ。通訳者を目指すのでない限り、日本語でなんというか知らなくても困ることはない。
(中略)
ボキャブラリーを増やしたければ、たくさんの本を読むこと。しかも様々な分野にまたがって読むこと。英語辞書片手に読んだら良い。ボキャブラリーは徐々に増えてくる。新しい言い回しを知ったら、会話で使ってみること。メールで使うのも良い。
(中略)
近道はない。受験で鍛えた「単語・熟語の暗記」という方法がいかに無意味であったか、痛いほど経験を積んだはずだ。急がば回れなのだ。小学校から高校にかけて、自分が日本語の大人のボキャブラリーを得た過程を踏襲すること、つまり実際に英語を使うことが大切だ。
これ私も書店の語学書コーナーを徘徊する度にいつも思うのですが、どれだけ「すごい画期的!」みたいな本でも、「こんな工夫をしました!」「こんな分かりやすい説明をしました!」みたいな本でも、結局全部夥しい日本語の説明を読むだけなので私に言わせれば基本全部同じようなものです。
英語を単独で使いまくっていると最早日本語でなんていうのか分からない表現が脳内に無限増殖していくのですが、これで困るのは日本語でnote記事を書くときくらいのもので、英語を使っている範疇では日本語訳が分からなくて困る、などいうことはまずないです。
教材で勉強するのが性に合っている、という方もいると思いますし、TOEICの点を上げるのをゲームのように楽しんでいるという方もいるでしょうから、別にみんながみんな実践重視で英語をやるべきとかそんなことを言うつもりはありません。基礎勉強もある程度は必要だと思います。
が、シンプルに英語出来るようになりたいと思っている方は過度な教材重視・試験重視の日本の風潮に流されない方が良い結果に繋がるのではないか、と私は考えています。
自転車に乗れるようになりたければ自転車に乗って転ばなくなるまで練習する他ありませんし、泳げるようになりたかったらプールに入って安全に配慮しつつも泳ぐ練習をするしかありません。英語も同じだと思います。
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