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外国語を外国語のまま理解できる状態とは

先日、中国語の映画を見たんですよ。字幕なしで。私の中国語は辞書をぶん回して頑張ればギリギリ中級レベルの文章を読めるとかそんな程度なのですが、何分ニワカなのでリスニングはてんでダメです。ライティングとスピーキングに至ってはほとんどゼロに近いと言って良いでしょう。

そんな状態で字幕なしで映画を見て分かるのか?というと、

分かるところは分かる、分からんところは分からん、けどどんな状態でも頭の中で日本語訳とかはしない

という状態です。中国語の台詞を聞いて、頭の中に聞こえた音に該当する中国語の漢字がつるつるつるっと流れて行って、それをそのまま理解出来たらそれでよし、分かんなかったら単に分かんないだけで空欄のまま、みたいな感じです。中国語の能力は全然ですが、とりあえず脳内での処理は全部中国語だけで完結します。分かんないところが分かんないままになるだけです。

日本語で学校の授業受けてるときでも先生が何かよく分かんないことを言っていたらそのまま流すと思いますが、そんな感じです。単に流すところがメチャクチャ多いだけです😂

英語の洋画を見ている時も理解度が中国語より遥かに上がるだけでやってることは同じです。ものにもよりますが、最近では複雑な刑事ドラマとかでも字幕なしで7-9割くらいは内容を理解してエンジョイできています。

最近は↓のドラマを見ていますが、分からない部分が多少あるものの、英語音声だけで十分楽しめます。

韓国ドラマも最近は字幕なしで同じようなノリで見ています。韓国語の理解度は英語と比べると低く、6-8割くらいといったところです。ストーリー上重要そうなところでも微妙に意味が分からないことも多々ありますが、楽しんで見る分には特に支障がない程度です。

その他、ベトナム語のニュースでもセルビア語(クロアチア語とほとんど同じ)の対談動画でもやってることはほぼ同じです。アラビア語でもロシア語でも同じです。

脳内日本語訳をしないようにするのは最初は結構大変かもしれませんが、いったん脳味噌が外国語を外国語のまま処理することを覚えたらどの言語を聞こうと同じように出来るようです。

ポイントは(多分)文脈と合わせて大量に聞くことと、内容に集中することです。分かんないから日本語訳するとかではなく、分かる範疇の知識や話している人物の表情、口調、背景情報などを総動員して内容そのものを可能な限り掴もうとする、そういうことを繰り返すと、結果として外国語をそのまま理解出来るようになるのかなと思います。頻出語彙や特別に気になる語彙を辞書や翻訳ツールなどで調べるのはアリですが、全部調べようとすると時間がかかり過ぎて内容が全く楽しめないので、調べるものは極一部に絞ります。

最近ある程度英語とかが出来るようになってきて一つ思うのは、外国語習得というのは知識の集積ではなく、脳味噌の慣れなんじゃないかと思います。試験勉強や単語帳でどれだけ知識を積み上げようが、実際の使用に慣れていないとほぼ意味がないというのが、私の過去の経験から言えることです。

私が過去にメチャクチャ単語や文法を勉強したスペイン語やチェコ語の能力は、ろくに何も勉強しなかった韓国語に惨敗してますからね^p^ 韓国語が日本語に近いからとかそういうの考慮しても、韓国語の圧勝です。外国語を習得したかったらフツーに慣れていく方が長期的に見れば効率が良いと思います。

前回記事でも書きましたが、最近英語の本を10冊以上増やしてしまいました。5年前あたりなら永遠に読み終わらない気がしていたと思いますが、今なら半年以内には全部読み切れるという確信というか余裕というかそういうものがあります。で、私がこの5年間に何してきたかというと、単語帳とか文法書とかそういうのガン無視でひたすら実際の英文を読んだり聴いたりしまくってきただけです。

そんなわけで、英語のように実践素材が溢れかえってる言語をやる場合はさっさと実践に移ってしまうほうが良かろうと思います。テスト勉強に使う時間が5年あるなら、その5年間は実物に触れまくった方がいいです。勉強するにしても、最初の数か月~1年くらいに留めた方が無難でしょう。英語の能力が上がれば試験の点数もある程度とれるようになりますから、よほど急ぎの場合でなければ試験勉強をする必要も特にないと思います。

↓の記事が私が言いたい事を大体言ってくれてました。

■ 資格取得の“正しい順番”とは何か
ここで重要なのが、「資格を取る順番」についての考え方である。英語資格を例にとれば、本来あるべき手順は次のようになるはずだ。

1. 英語を実際に話せる(使える)ようになること。
→ つまり、ビジネスや日常会話で困らない程度のコミュニケーション能力を習得する。
2.その能力を客観的に証明するために、資格を取得すること。

この二段構えであれば、試験勉強は“自分の英語力を最終チェックする行為”として位置づけられ、試験の結果も“現場で使えるスキル”の裏付けになるだろう。しかし、実際に見受けられるのは、その逆のパターンだ。まず最初に資格を目標にし、合格や高スコアを得ることに注力し、後になって「でも実際のところ、英語を話すのは苦手かも」と気づくケースが多々ある。「資格を先に取る → そのあとで英語力を身につけよう」という流れになっているわけだ。

上記記事より引用

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Chi
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