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理想の父親像をうっかり夫に押し付けるところだった

明日は、我が家の長男の保育園最後の音楽発表会。

毎年、年長さんは、英語の歌を発表するプログラムがあって、息子はそこで最初にひとりで英語で挨拶するらしい。

ほや〜、なんという大役!

これはもう今回の発表会のDVDは買い!決定!親戚分も買って送りたい!!

会場でスマホ越しに観るのはやめて、この目にしっかり焼き付けて、息子の勇姿を見届けよう!そして、何が起きても大きな拍手を送るのだ!と、私も気合十分です。(お前は観てるだけやろがい)

ま、こんな具合に私は息子の保育園最後の音楽発表会をとても楽しみにしているのですが、夫はひと味違います。

夫は発表会を観に来ません。

仕事です。

平日開催だから仕方がないと言えば仕方がない?
いえ、土日平日関係なく働いていますので、事前に休みの希望は出せます。

希望を出し忘れた?
いえ、そもそも、発表会の日程は把握していませんでした。

発表会の日を忘れていたとしても、私だったら、分かった段階で有給取って発表会観に行くなぁと思うわけです。

子どもが体調不良だろうが、有給を取ったことなど一度もない夫の有給はたんまり残っているんですから。何のための有給なのか?

と、いろいろ思うことはあるわけなんですが、最近私はこう思うようになりました。

子どもの発表会を観に行くことを、夫に強制する権利は、私にはない。

子どもの日頃の頑張りや成果を見られる発表会は、親が子どもの成長を感じる一日であり、子どもとたくさんコミュニケーションを取ることができるとても良い機会だと、私は思います。

私はこう考えるけれど、夫は違うのかもしれません。

ただ、子どもが歌を歌ったり、楽器を演奏したりしているのを眺める時間なのかもしれません。
それなら、後で動画なり、DVDなりで観ればいい。(それすらろくに観ないのは知ってるけど)
そう思っているのかもしれません。

夫の考えを聞いたわけではないのでわかりませんが、少なくとも発表会の日に自分が仕事だと分かった時、特別、感情が動いた様子ではありませんでした。

「うわ〜、まじか〜」みたいな、やっちまった感ぐらいあるのかな?と思いきやそんな素振りもありませんでした。

「(私の)お母さん、観に来てもらえば?」と、夫が一言。
ひとりで発表会を観に行く私への気遣いなのか?
自分が行くよりおばあちゃんが来た方が、子どもが喜ぶとでも言いたいのか?

とにかく、「子どもの発表会を観に行きたい」という気持ちがない人に、あなたは親なんだから!とか何とか言っても仕方がないなと思ったのです。

夫は夫なりの親の役割の果たし方があるでしょう。

家族とはいえ、個人個人の価値観で生きればいいと思います。

少し前までは、「どうして、有給取ろうとか思わないわけ?」と夫に対してイライラしていましたが、そんな時間は、何の得にもなりません。

私は、子どもの発表会は何としても観に行きたい。そして、たくさん感想を伝えてあげたい。どんな気持ちで息子は舞台に立ったのか話を聞きたい。だから、観に行く。

ただ、それだけ。

夫が、息子の保育園最後の発表会を観に行かないのは、夫の問題であって、私の問題ではない。そもそも、夫は問題とすら思っていないかも。

夫婦の離婚原因に、「価値観の不一致」をよく聞くけれど、そもそも価値観なんて他人とぴったり合うわけもない。

あぁ、あなたはそういう価値観ね。OK。
こっちはこういう価値観でやらせてもらいます〜。

と、最近、私は思えるようになったので、無駄に夫に対してイラつくこともなくなった。いい意味で?(いいか悪いか、よくわからん)無関心になったのかもしれない。

私の理想の父親像を描けば描くほど、どんどん心が疲弊していくし、そんなの思い描いたところで、そういえば夫は息子の父親であって、私の父親ではなかった。

「私とあなたの子なんだから」みたいなことも、しょっちゅう思っていたけど、「私の子であり、あなたの子である」と考えた方が心穏やかでいられる。

夫の関わり方により、影響を受けるのは、息子たち。

思い返せば、私の父も毎回、子どもの頃、私の行事ごとに参加していたかと言えば、記憶は定かではない。
それでも、私は父のことが好きだし、尊敬している。それは日頃の父の私への関わり方が、影響しているだろう。

父と息子の関係が、どうであろうと、そういえばそれも私の問題ではなかった。
夫と息子の問題だった。

他人に自分の理想を押し付けるのこと自体、何の意味もないと思うけど、そもそも私は自分の父親でもない夫に、うっかり私の理想の父親像を押し付けるところだった。

夫婦で協力して、子どもを育てるという気持ちは変わらないけれど、子どもへの関わり方は、それぞれでいいと思う。
正直、夫の子どもへの関わり方が、気に食わないことなんて、挙げればキリがない。

だからこそ、私は私の思う子育てを実践する。
協力が必要な場合には、夫に依頼する。

夫に期待することも、逆に期待されることもなく、私は私で、子どもたちと関わっていく。

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