カンボジアで教えるということ
カンボジアに住み始めて、いつのまにか6年が過ぎた。
この国に来て思い知ったのが、カンボジアの人たちの考える力の弱さ。
国が違うのだから、文化は違って当たり前。
人が違うのだから、それぞれ個性があって当たり前。
こういった当たり前の前提による差を考慮してもなお、コミュニケーションに齟齬ができる。つまり、人から言われたことを自分の考えに落とし込めず、言葉通りのことすらできないのが現状だ。
5年前、パートナーである山田隆量画伯と絵画教室(YAMADA SCHOOL OF ART)を立ち上げ、現在に至るまで運営して来たなかでの経験をもとに、今はカンボジアの人たちに考える力を伝えていきたいと考えている。
デザイン思考やサービスデザインのようなメソッドは、少なくともある程度(日本人で言うところの義務教育程度)の教養があることが前提になっているので、それをそのままカンボジアの人に当てはめることができない。
現在も含め、今までに下記のような活動をして来て、年間に200人近くの学生に触れている。
・YAMADA SCHOOL OF ARTでの活動
・日本人補習校での活動
・企業でのスタッフ教育
・専門学校での美術教育
・Social Compassとのワークショップ
ここでは、上記のような日々の教えるという活動の中で、なにがカンボジアの人たちにフィットするのかを考えていきたいと思っている。