「転勤なし」というピントずれ
「転勤なし」という雇用の仕組みが話題になっている。
雇用のパターンが多様化することには賛成だ。
ただし、この仕組みは本質的な問題を隠してしまう。
例えば、「地方での泥臭い営業」は嫌だが、「海外での現地人材育成」なら行ってみたい場合、どうするのか。
勤務地とは仕事のプロフィールの一部であり、何をするか・誰とするか等を総合的に見て、その仕事を受けるか否かを判断すべきである。
オファーされた仕事が嫌ならば拒否する。拒否が認められないならば辞める。それが目指すべき姿だ。
会社の出すオファーに無条件に従うのも、会社が出すオファーに自由がなくなるのも、どちらも同じく不健全だ。
今のビジネスのスピード感、解雇が難しい日本の労働法規を考えれば、そんな約束をするのは双方にとってリスクが大きすぎる。
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