起き上がる
テーブルの隅
あと少しで落ちそう
ギリギリのところに立つ おきあがりこぼし
ゆらゆら
揺れながら
倒れはしない
揺れながら
何ミリかの移動
歩き方はきれいじゃない
お箸の持ち方だってどうだろう
気に入らないことばかり
気にするけど
自分で進んでると思ってた
おきあがりこぼしは倒れてみたかった
「倒れてしまったら」
「倒れてみたい」
何度も描いてみたけれど
気づいたら
一人で立ってた
止まってしまうのを待つ
また
誰かに押され
揺れだす世界
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