【読書感想文】「科学的」は武器になる
久しぶりのゆっくりした日曜日を送りました。
天気が良く、心地よい風が通り過ぎる部屋の中でゴロゴロ。
買ってからずっと読んでいなかった本を読むことにしました。
・・・もう水曜日になっちゃったけど。
今回は読書感想文です。
タイトルは、「科学的」は武器になる
読むきっかけになったのは「president」。
紹介されていたのをみて興味をもって取り寄せました。
読んでみて、引っかかったワード
1.科学にとって大切なのは、すぐに役に立つことはないけれど、誰かが社会にとって役に立つなにかを生み出す基礎になるかもしれない。ということ。
研究がすぐに役に立つか立たないか、自分達の味方か、気にくわないことをいっているか。という視点でしか語られないのは本当にもったいない。
基礎科学の研究をする最大のモチベーションは、おもしろそう、知りたいです。基礎科学は役に立たないけれど面白い。誰もやっていないことなのでやらせてください、と正直に伝えることが大事。
2.大切なのは、アマチュアの心で、プロの仕事をするということ。
『物事のはじめは誰もがアマチュアなのだから、新しいことをするのに躊躇する必要はない。そして、きちんと仮説をたて、適切な理論のもと実験をして、データをとり、そのデータが正しいと言えるか検証して、矛盾がないように説明をする。のがプロの仕事。』
3.科学は一般的なイメージと違い間違えるもの。
しかしいずれ間違っていたと必ずわかるシステムになっている。科学とは不断に検証されながら進歩するシステム。一生懸命やって間違えたヒトがいるからこそ、科学は進歩してきたという側面がある。
4、(SNSで専門外のことを)発信するにあたり、データと文献にあることしか発信しない。
自分が勝手な解釈や判断を加えることはしない。科学者として言えることはどこまでで、どこから先は科学者がやれることの範囲をこえているかを考えている。
5.科学的に無意味(わかりきっていること)でも、社会的には意味があるものがある。
コミュニケーションの道具であり、社会を円滑にするツール、安心材料になる。
6.大事なことはインプット。
仕入れのための場所、時間を作る。でないと出すだけでいつか痩せ細る。日頃から大量のもの、こと、ひと、場所に触れて深く考える。
7.欧米では、文学部も理学部も博士は哲学博士。
人間は昔から見えないなにかを考えてきた。社会から見た役にたたなさは哲学も物理学もかわらないのでは?
余計なことを書かず、気になったところだけをPickUpしてみました。
目先の利益ばかりおっている世の中だよね。
科学は万能じゃないよね。
理学部は哲学。確かにそうかも。そういう目線でみたことがなかったなぁ。来年以降、年度最初の授業で「考えることを楽しみましょう。科学(化学)は哲学です」って言ってみよう。