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シンニホン-この国はもう一度立ち上がれる-


目次
日本の危機的状況
AI技術と人間
日本最大の武器
シンニホンを生き抜く


日本の危機的状況

いま日本は先進国から外れる道を一心不乱に進んでいるのはご存知だろうか。
客観的にみると、10数年来もしくはもっと早く、先進国から遺脱し、中進国と呼ばれる時代がそこに来ている。


このまま、なにも変えずに中進国への道を歩み続けるのか、まだ日本に残っている改革、伸びしろを伸ばすことによって新しく生まれ変わっていくか、の帰路にたっていることをひとりひとりが自覚してほしい。


国際的に比較しても日本の人材への投資は顕著に少ない、
同じ先進国と呼ばれるドイツ・フランス・米国・イタリア・イギリスはこぞってGDPに占める人材投資額を1.84~1.41%の間を推移しているにも関わらず、なんと日本は0.23。しかもこの数字は2000年の0.42から減少している。
加えて、シニア層の一括65歳伐採。
若い人材に投資はぜす、まだ余力があり経験も豊富なシニア層を労働対象外としてしまうのであれば、一体どこから生産性の高い人材を生み出そうとしているのだろう?


ただ、日本に対し、「もうだめだ」と首を落とさないでほしい。

いま、何の投資もぜずにこの状況なのならば、日本は人の育成、労働力の確保にまだまだ伸びしろがあり、伸び率次第では先進国の中でも先をいく存在になることができる可能があるということだ。

わたしたち、一人ひとりの心がけ次第でいまから挽回のチャンスはいくらでも残されているのだ。


AI技術と人間


さて、少し話は変わるが、現在の技術革新は眼を見張るものがある。
人類はローマ時代の2000年前から産業革命が始まる頃まで、人間の生産性は2倍程にしかなっていない。
しかし、そこから200年ほどで50~100倍に上がっている。これは驚くべき革新だ。

2016年3月には魔王とまで言われた韓国の天才騎士で囲碁世界タイトル優勝記録18回のイ・セドルと英国DeepMind社が開発した碁AIのAlphaGoの対局が行われた。結果は4局のうち3勝がAlphaGoという誰も予測していなかった事態となった。
しかし、唯一勝利した第4局目にイ・セドルが放った一手は「神の一手」と呼ばれ業界に激震をもたらした。

AlphaGoは戦う度に強くなる、それもそうだろう。
なぜなら過去の棋士たちが創造した手をどんどん吸収するからだ。
しかしAlphaGo自身が考えた、神の一手を打つことはおそらく現在の技術では不可能だ。

人間の本来の能力は、決められた仕事を決められた通りに実行することではない。
わたしたちはこれから「目に見えない価値」を「創造」し生み出すしていかなければならない。
人がいいな、と思うことを先んじて生み出すことができる力だ。

しかし、この「創造」は、いくつかの決められた定性的な業務の上に成り立っていることが多い。
これを解消してくれるのがAIや日々更新される新しい技術なのである。


日本最大の武器

この新しい技術たちを使いこなしていくことができれば、日本は確実に国際社会の中で威厳を取り戻すことができるだろう。
なぜなら日本の最大の武器は「妄想力」だからだ。


日本国民なら誰もが知っている、「ほんやくコンニャク」「暗記パン」はさきに述べた人々が欲しいと思うものを作り出す「想像力」そのものではないだろうか。

そして日本は元来、本当に困ったとき、若い才能を信じ託す国である。

かつて、新政府軍のそれぞれ代表に立った勝海舟と西郷隆盛だが、勝は45歳、西郷は40歳になってさして日がたっていないところだった。
また、のちのソニーとなる東京通信工業は1946年、終戦後の荒廃の中、井深大・森田照夫の30代、20代の青年2人によって立ち上げられたが、この2人を元宮内庁長官、元文部大臣などの大物シニア層が支えたことは知る人ぞ知る事実だ。

これからの時代、ありきたりである必要はない。ありきたりなことはAIがやってくれる。
人間たるものいくつかの尖った武器を身につけようではないか。


何でもいい、これだけは負けないという分野で一番になることもしかり、コミュニケーションが長けていて、場を明るくする能力、これも異人。
はたまた、自分では解決してあげることはできないけれど、解決できる知り合いに必ずつなげてくれるなど、異人の要素はなんでもいい。


普通の人とは違う「異人」を目指そう。みんながやっているからやっているからやっておく、はまず撤廃したほうがいい考え方のひとつであると思う。


シンニホンを生き抜く

人から聞いた話を人間は99%忘れる。それよりも実際に自身で触り考え問いを深めることが大切だ。
これからは机上で考えるだけでなく多くのことを実際に体験してほしい。
その体験そのものが妄想力を豊かに、創造力を活性化させる力となるはずだ。

先に述べたとおり、人材投資並びに大学への投資額など日本が抱えている改善点は山ほどある。
しかし、若い力ひとつひとつが他人事にせず、世界で戦える力をつけようと努力することで日本がシンニホンへと生まれ変わる一歩になるだろう。

まず筆者は妄想力で勝つため、AIや新しい技術を理解し使う立場の人間になろうと思う。そのためにたくさんの技術に触れ、新しいものを探しつづける。

AIなどの技術は人間の仕事を脅かす恐ろしい存在ではなく、人間に人間らしい仕事をさせてくれるパートナーであり、日本人に備わっている妄想力をより増幅させてくれる最高の存在となるはずだ。


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