映画「ガザ 素顔の日常」「ガザ・サーフクラブ」
だいぶ経ってしまいましたが、ユナイテッドピープルからのお知らせで、オンライン配信で、ガザ地区のドキュメンタリー映画を2本観ました。(画像お借りしました)
「ガザ 素顔の日常」(2019年)と「ガザ・サーフクラブ」(2016年)です。どちらも、今回の本格的なイスラエルからの攻撃が始まる前に撮ったものです。
ガザ地区の様子は、なかなか知ることができませんが、この2本の映画は、文字通り、素顔の日常を伝えてくれます。イスラエルの攻撃を受けて、瓦礫と化した建物もあれば、ゴージャスな白亜の御殿もあります。漁に出ても小さな小さな魚しかかからず、食べるものに困る日々ですが、陽気なカフェの屋台もあります。車もたくさん走っているけど、馬やロバもポクポク歩いています。
のんびりとしていたかに見えた暮らしは、突然、空爆によって大混乱、悲劇に転じます。
5分後には何があるかわからない、それが撮影中にも起こってしまうのです。
「ガザ・サーフクラブ」では、サーフィンに魅入られた若者が、ガザでもっとサーフィンができるよう、ハワイにサーフィンの作り方や手入れの仕方、仕入れのルートなどを学びに行きます。
というのも、ガザにはまともなサーフボードがほとんどなく、外国から贈られても、イスラエルに留め置かれて、ガザ地区までなかなか届かないような状況なのです。
未来の展望がないガザで、サーフィンは心のよりどころです。小屋を修繕して、みんなが集える居場所を…とあれこれ計画します。
若者は、ハワイの友人の励ましや助言を受けて、何度も何度もビザを申請します。
とうとう申請が認められて、若者はハワイに旅立ちます。しかし…
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目の前に海が広がっているのに、出ていくことも、ものや人が入ってくることも、ほぼ許されない閉ざされた土地に、たくさんの人が暮らしていて、普通の暮らし、平和な日常を切に望んでいるのだということをあらためて感じられた映画でした。
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