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映画「ジャッジ 裁かれる判事」(2014年)を飛行機で観た
チェコ旅行記が激しく滞っていますが、先に飛行機で観た映画の記録をつけておこうと思います。ただでさえ観たそばから忘れていくのに、何本か記録がたまってしまっているのです。
チェコからの復路は、日中の移動となったので、そう眠くもなく、行きのような緊張感もないので、せっせと映画を観ました。十数時間で、立て続けに3本観たので、ヒマに思う時間もなく過ごせました。
東欧がらみの作品は全然なく、往路は8月、復路は9月になったというのにラインナップも変わりがなく、ちょっとがっかりでしたが、よくよく探すと、ちゃんと面白い作品がありました。(^▽^)
復路の1本目は、またまた裁判もの(往路に観たのは「黒い司法」、面白かった!)。
「ジャッジ 裁かれる判事」(2014年)です。
※ややネタバレ気味です。
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外国の(いや日本もか)俳優をちっとも判別できない(知らない)わたくし、こちらの主演俳優さんのこともさっぱり知らず、本作もまったく先入観なく観ることができました(笑)
母の葬儀で故郷に帰った主人公は、やり手だけど、少々強引でもうけ主義な弁護士。父は長年、地元で判事を務めた名士です。主人公は、どうやら父に反発して、家を出たなり、故郷には寄り付かなかった模様。
どっかりと地元に腰を落ち着けていると思われるお兄さんと、映像を撮るのが好きな知的障害のある弟は、主人公を温かく迎えますが、主人公と父はどうにも打ち解けず、主人公は早々に帰ろうとします。
ところが、兄から緊急電話。
なんと、あの厳格な父が、殺人容疑をかけられたというのです。
さすがの主人公も、まさかあの父が、と調査に加わります。
しかし、どうにも父には不利な事実が次々と出てきます。
果たして、父は本当に殺人を犯したのか!?
というお話ですが、映画全体の主題は、父と子、兄弟の関係の再構築にあります。
主人公は、かつてはやんちゃで、法を侵すようなこともしていました。
それを父は、身内だからと言って甘やかさず、厳しく対処しました。
そのことは主人公の心の傷になっていて、父に認めてほしい、見返したい、という思いで、猛烈に勉強して、弁護士にまでなります。
父は、人一倍誇り高く、責任感のかたまりのような人ですが、病魔に侵され、心身の調子に陰りが見えてきます。
そして、主人公は、兄との間にも、実はわだかまりがありました。
母の突然の死、父への嫌疑と老いという、これ以上ないようなショックのなか、父と兄弟は衝突しながら、互いに正面から向かい合い、ゆるしあい、認めあうことを受け入れられるようになっていきます。
事件の真相の解明と、家族の物語という、二つの要素が盛り込まれていて、俳優の演技も素晴らしく、終盤はダダ泣きでした(と思う、たしか)。
行きも帰りも、なかなか面白い裁判もの兼ヒューマンドラマを観ることができました。
つづく。