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「船橋漁港視察(スズキ/コノシロ漁)レポート ~超都市型漁業が見据える未来の海~

日本の海を学び、その未来を考えてきた、私たちChefs for the Blue(以下C-Blue)。
今回の漁港視察勉強会では、「超都市型漁業」である船橋漁港にお邪魔し、彼らが取組む持続可能な漁業を学ばせて頂きました。


株式会社大傳丸と流通企業である海光物産株式会社の代表を務める代表の大野和彦さん(TOP写真前列中央)にアテンド頂き下記スケジュールで見学を行いました。

8:00    漁港集合    メンバー自己紹介
8:30    瞬〆スズキの神経締めを見学
9:30    船橋漁港のサステナブルな取組みの説明
11:00  解散

「THE BLUE COMMUNITY」(以下BC)としての初の漁港視察勉強会ということもあり、
モデレーターシェフ10名、コミュニティメンバー18名それぞれの自己紹介からスタートします。


漁港のスペースをお借りして、輪になってまずは自己紹介。
コミュニティメンバーは、ほぼほぼ全員初めましての状態、オンラインではやり取りがあるものの、直接お会いするのは少し緊張しますね(笑)

そして目の前には有名シェフ達がずらり10名も立ち並び、緊張しながらお話なさるメンバーもちらほら。


しかしそこは一流シェフ達、
スターシェフ同士のユーモアあふれる会話で緊張をほぐしてくださり温かい空気感の中見学がスタートします。

船橋漁港が誇るブランド「江戸前船橋瞬〆すずき」


まずは船橋漁協のブランド商品でもある
【江戸前船橋瞬〆すずき】の
<①活〆⇒②血抜き⇒神経抜き>を見学させて頂きました。

訪問した10月28日のタイミングは、
ちょうどスズキ漁の終了時期(※①)に差し掛かり(スズキ漁は例年11月頃まで)、
出港オペレーションの変更時期、28日当日の天候(シケ)も相まって、来港した時間に水揚げされたスズキが無い可能性が高かったため、予めこうした状況を予測頂いた大野さんのご配慮により、前日に漁獲したスズキを生け簀で1日寝かしておいてくださいました。

※①船橋漁港をベースとする大傳丸と中仙丸の2船団では、適正な水産資源管理を行う為、スズキの抱卵・産卵期には自主的休漁期間を設け、資源を未来につなぐ獲り過ぎない漁業を実行しています。


ダンベ(プラスチック生け簀)の中の水温を、海水温よりも低温にしておくことで、魚の動作性を下げ、仕立てやすくしておきます。

大人しいスズキは素早く活〆にし、隣の水槽で血抜きを行います。
活〆にした際に出る血の鮮明度によって、その魚の美味しさが分かるとは仕立てを実践頂いた大野等さんのコメント。

「色鮮やかな赤色、フェラーリレッドのような赤色は非常に鮮度が高く、美味しい魚の証拠になります。逆に血が黒く濁っているものは美味しくないと言えます。」


エラブタの根元あたりから尾の付け根に切り込みをいれます。背骨に沿った脊髄の筋に垂直に包丁を入れます。


鮮やかな血が仕上がりの良い魚であることが見てとれます。

生け簀内でストレスなく一晩寝かしたスズキ達はの中には、うま味成分(イノシン酸)を作る元となるアデノシン三リン酸(ATP)が溜まり、素早く血抜き、神経抜きを施すことでATPの分解を遅くし、美味しいうま味成分を魚の体中に長期間キープできます。
神経を除去することは死後硬直の進行(活性)をできるだけ阻害し、美味しく食べられる時間を担保するためのひと手間であることがよく分かります。


血抜きされているスズキ

血抜きされたスズキを神経を抜いていきますが、
船橋漁協の「江戸前船橋瞬〆すずき」では、「エアー」を使用して行います。


針金を使用する手法もありますが、こちらでは「エアー」を使うメリットとして以下の点が挙げられます。

・脊髄の導入口の大きさに依らなず施すことが出来る、
・血液がきれいに流れ胃の透明度が違う

神経を抜くことでATPの消費を軽減するだけでなく、 適切に保存すればどんどん旨味を引き出すことも可能になります。2日目・3日目の味わいも良く、改めて素晴らしい技術であると理解が深まる良い機会になりました。

表参道・LATURE 室田シェフ( @室田拓人 )は、このスズキの良さを

「丁寧な仕立てで瞬〆されたスズキは、持ちも良く、熟成も出来る。皮が厚く焼き上げてパリっとした食感にも仕上げる事ができアレンジが多彩なのも特徴」

と評せば、日本橋・La Paix松本シェフ( @いっぺい )や北参道・sincere石井シェフ( @いしい  )も、

「クリアな味わいで様々な料理が出来る、パイ包みにも非常に相性が良い」

とお話しくださり、一同理解が深まりました。

船橋漁港が考える持続可能な漁業とは


神経瞬〆の見学後は、漁港内を移動し、
トラック内にスクリーンを設置頂いた特設ステージで大野さんよりご講話を頂きます。


トラックの荷台に積んだコンテナ内にモニターを設置し講演する大野さん

まず大野さんが見せて頂いた以下4つのテーマ。
1資源管理    2環境生態系    3社会性    4経済性

4つの視点より、船橋漁港が取組む活動をご説明頂きました。

1資源管理について 

~ずっと美味しい魚を食べるために、ずっと漁業が続けられるために、自分たちは今何をすべきなのだろう?~

大野さんの問題提議と共に始まった講義では、
まず初めに大野さんの祖父である繁次郎さんのお言葉を私達に伝えてくださいました。


漁師自身が、自分たちが獲っている魚のコト、海のコト、価値のコト、
それを理解しているのか?

漁業盛況期にあっての繁次郎さんのコメントは実に深く重い言葉であったと大野さんは語ります。

現在、日本の漁業・養殖業生産量の推移及び変化す漁業を取り巻く状況の変化については、下記のグラフが表すように衰退の一途を辿っています。

出典:農林水産省「漁業・養殖生産統計」

奇しくも繁次郎さんがご逝去された1984年をピークに減少の一途をたどり2020年時点では約420万トンにまで落ちます。

こうした状況の中、スズキの水揚げ量については以下の通りです。


出典:食品データ館(https://urahyoji.com/catch-suzuki-d/ )
出典:食品データ館(https://urahyoji.com/catch-suzuki-d/ )
出典:食品データ館(https://urahyoji.com/catch-suzuki-d/ )


千葉県はスズキの水揚げ全国一位であり、県内では船橋市が一位ですが、
その千葉県もまた徐々に減少傾向にあることが分かります。
この状況に危機感を覚えた大野さんは、繁次郎さんの言葉を思い出し、こう考えます。

「東京湾にはいったいどれだけのスズキがいるのか?」

「一日にどれだけ獲れば魚は減らないのか?」


持続可能な漁業を行うには、資源管理が重要であると強く感じた大野さんは、自分たちの毎日の操業記録を千葉県に提供する事を決めました。

漁場の詳細な位置やそのポイントでの漁獲量、操業時間や 気候条件など、細部に渡る詳細なデータは、漁師にとって自分達の生業を支えるとてもとても大切なモノであり、
その情報こそが漁師の「腕」と呼ばれる知識と経験に基づく大切なデータです。
しかしながら、そうしたデータを広く共有し、東京湾の今、未来を理解する事が100年後の豊かな海につながると考えたのです。


●船橋の新名物に、商品価値の最大化へ
また、そうした想いと共に、
大切に資源管理された自社商品の価値化に注力していきます。

100年以上東京湾で漁業を営む海光物産(株)が、
保有する中型まき網漁船団大傳丸と仲間の中仙丸にて自主的な資源管理を行っていくなかで迎える東京オリンピック、世界中から人が押し寄せるこのタイミングに、
ブランド魚である「瞬〆スズキ」を世界にPRしたいと思ったのです。

しかしながら、オリンピック選手村ダイニングの水産物調達基準として、「持続可能性が担保された国際エコ認証水産物であること」が必須であると知り、2015年にはMSC認証の予備審査を実施。
その結果、漁業改善が必要であることがわかり、2016年にMSC認証取得を目指すための漁業改善プロジェクトを日本で初めてスタートさせます。

また2020年、ブロックチェーン技術を活用した水産物のトレーサビリティシステム、「Ocean to Table」をIT企業等と共同開発し、実証トライアルを開始。

※Ocean to Table
近年、IUU漁業(違法・無報告・無規制)による漁獲が国内外で問題視されており、水産資源の状況に大きく影響しています。これらの課題を解決する最善策の一つがブロックチェーン技術によるトレーサビリティの確立であり重要な取り組みと考えられています。

獲り過ぎない事で持続可能な漁業を推進し、同時にトレーサビリティを消費者に提供する事で「食の安全」を伝える事が出来るこの取り組みにより、大野さんは漁業の改善を試みます。

具体的には、以下の資源管理指針を打ち出します。


しかし、ここで、様々な課題に直面します。

「MSC認証取得のためには、自分たちだけでなく、同じ場所で同じ魚を獲っている漁業者、漁協や行政、そして魚を食べる消費者を含む市場の協力が必要であり、それが認証取得に際して進みずらい状況である」

と感じ、

「日本ではまだまだ認証マークへの理解は広がっておらず、認証マークが商品につければ売れるというものでもないですよね。認証取得には費用もかかるし、認証基準を無理やり当てはめるよりは、次の世代の仲間とともに、少しずつでも100年漁業に近づいていけるようにしていきたい」

という想いが芽生えた大野さんは、MSC認証の取得を進めつつ、その他にも出来る未来の豊かな海の為の様々な取り組みを開始します。

MSC認証取得の為には、自社の努力だけではなく、同じ漁場の漁業者、漁協、行政、市場含む消費者の協力が不可欠であり、現状ではそれが難しい状況であることが判明しました。
また、国内の認証マークへの認知度も低く、認証の取得が消費に直結するわけではない事実と、取得にかかる費用を鑑み、必ずしも認証だけを目指すアクションを修正します。
具体的には、認証基準を意識しつつ、まずは次世代の仲間たちと共に、100年漁業に近づいていく事を目標に豊かな未来の海の為の取り組みを進めます。

2環境生態系について

~東京湾の「今」を知り、「未来」を考えるきっかけに~


まずは地元の方々や船橋漁港に興味を持ってくださった方々に
の目の前海が過去から現在にかけてどのような変遷を辿り、今どのような状況であるかを伝えるべく、東京湾の歴史を学びます。

出典:大野さんご作成スライドより引用

図の通り、東京湾には沢山の河川が流れ込み、水と栄養分と土砂を江戸前の海に運び入れており、その運ばれた土砂により、広大な干潟が形成されていました。この陸域と水域を結ぶ連続地帯では、陸域から運ばれる栄養物・汚染物が分解・浄化され、それら有機栄養塩を取り込んで育つ、植物プランクトンや動物プランクトンが大いに増えました。
干潟自体も小魚のかくれ家や棲み家となり、生命を育み、それらを餌とし
て求めてる魚や甲殻類などが棲み付き、豊かな海が形成されました。

ところがその後、東京湾沿岸の埋め立て事業が一気に進みます。
まず江戸時代には日比谷入り江の埋め立てや銀座、築地の造成などが行われました。埋め立てが最も盛んに、大規模に行われたのは、戦後の高度経済成長期です。まず東京の海岸や干潟が埋め立てられ、ついで、昭和40年代には横浜や川崎で、そして昭和50年代には千葉県で埋め立てが行われました。そしてついには、東京湾全体で埋め立てが進み、干潟の90%を失います。


出典:「平成17年度 首都圏白書」(国土交通省、2005)をベースとして、平成26年の地図情報からその後の埋立状況を追記

こうした環境の変化に伴い、水揚げされる魚種にも変化が生じ、船橋漁港でもアサリやカレイなどの水揚げ激減しました。アクアラインが建設されてからはイワシが内湾に入ってこなくなったと言う漁師もいらっしゃるそうです。

1資源管理について で触れた通り、資源管理をしながら持続可能な漁業を考えることは漁師として当然ですが、東京湾の環境も海の生態系に大きく関係していると大野さんは考えています。
具体的には、生活排水の下水処理の為の化学的な薬剤が海の生物にどんな影響を与えるかは明らかでないことや、青潮(※②)の影響、埋め立て、横断道路の建設による魚の生息地や回遊範囲の変化による生態系の変化もあります。

※②青潮とは、赤潮などで異常繁殖したプランクトンが死滅後バクテリアによって分解される過程で、沢山の酸素が消費されたるために引き起こされる海の酸欠状態。白っぽいエメラルドグリーンになる。潮流があれば攪拌されるが、東京湾の内湾など潮流が滞留する海域では青潮状態が続きやすくそこに生きる魚や貝類に悪影響が懸念されている。


自分たちの里海を知る
しかしながら、そうした環境の変化を受け入れたうえで、
現存する船橋の環境に目を向け、今ある豊かな自然を感じることはとても大切であると大野さんはお話します。
船橋市に広がる三番瀬は、自分たちの里海を知り、海の恵みに触れる貴重な場所として潮干狩りなど誰でも体験できる機会を提供しています。


かつて、御菜浦(※③)として栄えた船橋漁港の豊かな海、「三番瀬」には、今も沢山の生物が生かされています。この豊かな自然に触れる事で地域の子供たちがそれを理解し未来を紡いでいく事がとても大切であると理解できます。

※③ 江戸時代に徳川将軍家に魚介類を献上する漁村を指し、船橋の三番瀬は当時の御菜浦でした


3経済性について

~水揚げ・加工。物流を一気通貫に、新しい都市型漁業のロールモデル~

「これからは魚を獲るだけではなく、売り方や届け方も考えないといけないですよね。漁業法が改正されたとはいえスズキは指定魚種対象外なので、国や行政ではなく、自分たちが主体となって、持続性を意識した漁業を続けていかなければいけません。」

自主的な資源管理を行う大傳丸・中仙丸と海光物産では、
自社商品のブランド化を推進し、1資源管理についてでも触れた「江戸前船橋瞬〆すずき」を主力商品とし、様々な商品開発を行っています。

元々は、築地市場に近い船橋漁港では、鮮魚流通が基本だったこともあって、水産加工会社がありませんでした。しかしながら、海光物産は、魚に適正な価値をつけて差別化が出来るなど、市場流通に頼らずに魚を販売できることは必ず強みになると考え、加工場を新設しました。


加工場をご案内頂いた海光物産の宗形さんは、生産者が加工場を持ち市場に魚を出荷するメリットをこう話します。

「漁協を通さず魚を出荷できるので、誰が獲った魚か分かります。野菜などではだいぶ浸透してきましたが、魚も顔の見える生産者から買う事が出来るようになったら良いと思いますし、それでその商品に対する適正な価格をつけることが出来ると思います。」


瞬〆トラックの専属ドライバーでもある宗形さんは、同社の商品開発や営業も担っています。

また、現在もMSC認証取得の為の漁業改善活動は継続しつつも、
「千葉ブランド水産物」(※④)や「全国プライドフィッシュ」(※⑤)への登録、2022年7月にはマリンエコラベル認証(漁業認証規格Ver.2.0)(※⑥)を取得し、更なる食の安全・安心を提供できるブランド商品として展開されています。

※④ 千葉県が県独自に認定する優良な水産物です。千葉県産原料を用いて県内で加工され、衛生管理体制が確立されていること、味が良好であることなどが認定の要件です

※⑤ プライドフィッシュ(PRIDE FISH)は、全国漁業協同組合連合会(全漁連)が中心となり、各都道府県の漁業協同組合連合会(漁連)・漁業協同組合(漁協)が選定した、漁師が自信をもって推奨する魚介類です。 都道府県を単位として季節ごとに旬を迎える魚介類を選定し、消費者へ訴求しています。

※⑥ マリン・エコラベル(MEL)は、日本発の国際水産エコラベル認証制度です。 水産資源の持続性と環境に配慮している生産者(漁業・養殖業)を第三者が審査し認証します。その水産物を使用して流通・加工する事業者も認証を必要とします。それらを経て水産物にMELのロゴマークを付与し消費者に届ける仕組みです。


●「逆」出世魚、コノシロの逆襲
船橋漁港では、スズキの資源管理を進めるなかで、休漁期間を設け、スズキの産卵期である冬季に「コノシロ」漁を実施しています。
コノシロは、ニシン科の魚で、「シンコ→コハダ→コノシロ:と通称を帰る出世魚(魚種名はコノシロ)で、特にサイズの定義は無く、5cm程度の幼魚をシンコ、10cm程度までがコハダ、それ以上をコノシロと読んでいます。

一般的に出世魚とは、サイズアップと共に市場価値も上がるのですが、コノシロは逆。
小骨が多く体調が大きくなるほどに食べづらく、実際に東京湾のコノシロの多くは養殖などの飼料として取引されることが多く、小売店に出回ることはほとんどありません。
そこに着目した海光物産では、余すことなくコノシロを食べられるように高温高圧加工を施し、骨まで柔らかくだれでも食べれる美味しいコノシロ商品を提供しています。
コノシロを使った揚げ物用フライと、魚の落とし身を団子状にしたつみれは、「コノシロフィレのフライ」「コノシロつみれ」と名前を付け、船橋漁協の直売所「三番瀬みなとや」で販売しており、船橋市内の小学校の給食へも提供されています。


写真:東京新聞(2024/11/16記事「日本一のコノシロを船橋名物に食べやすく調理、市内小学校の給食で提供 子どもたちの評判は?」より引用  参照元:https://www.tokyo-np.co.jp/article/367395)

こうした取り組みをもって、大野さんは、
「水揚げ、加工、物流」まで一貫して行い、コノシロの商品化や
神経抜き処理をしたスズキを「江戸前船橋瞬〆すずき」としてブランド化することで価値を最大限にして販売し、同時に船橋で漁をする他の漁業者の魚を業務委託で市場などへ運送するなど、生産者の枠にとらわれない経済活動を推進しています。

水産物を日本人の大切な財産(みんなの宝物)と捉え、
サステナブルな意識を持って資源管理を行いながら魚を獲り、
安心安全のエシカルな消費を促す、そうした好循環を生み出している、
それが大野さん達が取り組む活動です。


4社会性について

「魚を食べる生活者や市場が近いからこそ、地元の子どもたちに向けた食育には力を入れています。学校で授業をしたり、給食にコノシロを提供したり。本当においしい旬の魚を食べることで、海に行ってみたいと思ってもらいたいんです。実際に海に来て、船橋に豊かな海やおいしい魚があってよかったと思ってもらうことこそが、持続可能な社会を作っていくんじゃないのかなと思います。」

そう語る大野さんは、
東京湾の漁業を通じて社会の役に立つ事が多くあるとおっしゃいます。

一都二県に囲まれ、特に北部では三法の河川から栄養豊富な水が注がれる東京湾は、
湾岸域に暮らす3,000万人の「里海」と言えます。
そこでの漁業は、

・「地産地消」栄養力の循環とCO2の削減
・「海の守り人」としての環境監視機能
・災害時の緊急食糧安全保障
・陸の交通インフラに変わる海上輸送
・江戸前食文化の伝承

などなど、多くの機能を果たしています。
だからこそ、この海を学ぶこと、私達の里海を理解し、海のテロワールを学んでいく事が必要と唱える大野さんは、小学校での出張授業や子ども食堂を含む各種イベントなどの課外活動にも意欲的です。



100年後もずっと美味しい魚を食べ続けていけるように、
生産者として、消費者であり未来を紡ぐ若者に対して、様々な活動を通じ
海の豊かさと魚の美味しさを伝え続ける大野さん、そして大傳丸や中仙丸、海光物産の皆さん。

大変お忙しい中、今回このような貴重な機会を頂戴し、
沢山のメンバーを受け入れてくださったことに改めて感謝申し上げます。

超都市型漁業が取り組む未来の為の新しい漁業に触れ、
一度だけでは学びきれない沢山の取り組みに圧倒されつつも、これからも東京湾のコト、この海のコトについて、日々の学ぶ姿勢を大切にしていきたいと思います。

THE BLUE COMMUNITYとして、
沢山のモデレーターシェフ、メンバー達と
「共に学び」、「共に考える」機会に感謝し、これからも我々が出来る活動を続けていきたいと思います。

ご参加頂いた皆様も、誠に有難う御座いました。

掲載している資料は、大野和彦さんに作成いただきました。
貴重な学びをありがとうございました!











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