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食道楽な君への献立とワインセレクト

年末年始にかけて我が家に遊びに来てくれる高校時代から縁のあるS氏。

彼がパリのシャルル・ド・ゴール空港に到着するのは12月28日の早朝。
そこかフランスの高速鉄道TGVに乗り、ラ・ロシェルに到着するのは正午過ぎになる予定。

僕は当日仕事なので、ラ・ロシェル駅まで迎えには行けるが、彼との合流後は車で15分ほど離れた自宅へと送り届けたら、ゆっくりしてもらう予定。

到着日はあまり特別なおもてなしはできないが、長時間の移動の疲れと翌日以降の食道楽な日々に備えてもらいたいと思う。

珍しくて美味しい料理やお酒、そして新しい旅が好きな彼を、僕は密かに食道楽のS氏と呼んでいる。

そんな食道楽のS氏は、わざわざ貴重な休みと時間を使い、我々家族が住む地方の町まで遊びに来てくれる。

もちろんS氏の滞在中、何も考えていないわけではない。

僕自身、彼のために日本では普段食べることができない料理や、珍しい食材を使って彼をおもてなしするつもり。

例えばフランスの季節のチーズの一つでもあるモンドール。9月10日から翌年の5月10日まで販売される、寒い季節にはもってこいの、濃厚でクリーミーな味わいです。

本場のポトフなんかもいいですね~。

ゼラチン質の多い様々な部位の牛肉と、フランスの冬の根菜類を合わせ、時間をかけて丁寧に仕上げるポトフは格別です。

またシンプルにフランスの日曜日の定番料理、丸鶏のローストとにんにくとタイムの香りも加えたグルナイユ(小さいじゃがいもの品種の名前)なんかもいいかも。

お酒のおつまみにもなるパテ・ド・カンパーニュは、行きつけのお惣菜屋さんで買ってもいいけど、せっかく僕も時間があるので、食道楽な彼のためにも自分のレシピで作ってもいいかもしれない。

年始のお節料理は妻に作ってもらう予定だが、ちょっぴり華やかさを添えるという意味で、ローストビーフ鴨肉のカルパッチョでもつくろっかなぁ?

なんだか献立を考えているだけでお腹が空いてくるし、ワインも飲みたくなってくる。

そうそう、フランスに来てくれるからにはワインを一緒に楽しむ事は必須。

僕は彼のためにすでに1ヶ月間以上前から、一緒に飲むワインをリストアップしている。

滞在中限られた時間しかないなので無理かもしれないが、フランスワインを中心に現在のところ20本以上は既に準備はしている。

フランスは中西部のローカルで珍しいワインから、近所のスーパーで購入でき、低価格だけど僕のお気に入りのワインたち。

そしてフランスでも今では入手の困難なワインまで。

自宅でワインを楽しむ以外でも、ヴァレ・ド・ロワールに、ボルドーはメドック地区を中心に訪問して、ドメーヌや有名シャトーの見学も予定している。

きっと彼にとって印象に残る様々なワイン体験ができるはずだ。

まぁワインに関して言えば、何を飲むかと言うよりも、何処で誰と飲むかの方が、僕にとっては優先順位が高いから、当日の雰囲気や一緒に味わう料理によって決めたい。

料理の献立を考えるのと同じくらい、彼と一緒にあーだこうだ言いながら、僕セレクトのワインを味わえると想像するだけで、なんだかニヤついてしまう。

また彼のもてなしと同じくらい、僕自身も料理を作りながら、そしてワインを選びながら、本気で楽しみたいと思っている。

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chef ichi
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