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食道楽な日曜日

12月29日の日曜日。食道楽なS氏が迎える2日のフランス滞在。

この日は隣街のラ・ロシェルの中心地にあるマルシェ散策。マルシェの活気や年末の雰囲気を彼にも共有したかったことと、マルシェで見ることができる地方ならではのお惣菜屋や食材も紹介したかったから。

僕ら家族は、普段から毎月2〜3回の頻度でこのラ・ロシェルのマルシェに来る。

ただ買い物を目的にしているというよりも、散歩感覚でマルシェで陳列している季節の野菜に果物、珍しい食材やお惣菜などを見て楽しむことが中心。

その後は、新しく開店したカフェやパティスリーを見つけることができたなら、積極的に試すのがラ・ロシェルにくる僕ら家族の楽しみ方。

この日は自宅から20分ほどかけてマルシェ近くの大型駐車場まで移動。年明け前の年末最後の日曜日で、交通移動に少しばかり不安はあったものの、クリスマス本番を終えたばかりの街の雰囲気は、早朝のような静けさが漂う。

普段の日曜日ならば、午前10時を回ればたくさんの人で賑わっているであろう街の中心地も未だ静けさを保った状態。

ただお陰で僕らは駐車場からマルシェのある1kmにも満たない道のりを、安全に会話を楽しみながら歩くことができた。

マルシェに到着して向かった先はお惣菜屋さん。ここではシャルキュトリー全般から地方の特色溢れたお惣菜を購入することができるため、我々家族が頻繁に利用しているマルシェの中でも人気のお惣菜屋。

パルメザンチーズをまとったトリュフ風味のソシソン、フォアグラの香り印象的なパテ。好き嫌いがはっきり出てしまいそうな、豚の臓物でつくるブルターニュ地方の特産品、Andouille de Guéméné(アンドゥイユ・ド・ゲメネ)。

そして僕が一番好きなパテの一種で、パテ・シャランテを購入。

パテ・シャランテトは、野菜が中心のヴァンデ地方の郷土料理。

材料はちりめんキャベツ、玉ねぎ、ブレ、オゼイユ、ポワロー、ほうれん草、レタスといった、家庭菜園でできる野菜が中心に使われている。その他に欠かせない食材は、フレッシュクリームに豚の背脂や燻製の効いたベーコン等。これらの油分がパテの味わいに深みと滑らかな口当たりが生み出され、旨味や味わいに特徴を作ってくれる。

それと後日楽しむために、ブータン・ノワールも人数分購入。

次に訪れたのはラ・ロシェルで人気のパティスリーThéo(テオ)。

ここでは僕の一番のお気に入りのフランを1台購入。ここのフランはアパレイユが非常に滑らかで、ヴァニラの風味も程よく濃厚な味わい。そして外側の生地がクロワッサン生地のようにパリパリの食感とバターの風味もしっかり楽しめる特徴的なフラン。

パティスリーの後は、マルシェで購入したクロワッサンやチョコラティーヌ等のヴィエノワズリーも購入して、近くのカフェへ。

カフェではそれぞれ、アメリカンコーヒーとカプチーノを味わいながら先ほど購入したヴィエノワズリーを堪能。

買い物やマルシェ周辺を散策すること約1時間。その後は自宅に戻り、マルシェで購入してきた食材を楽しむことに。

昨晩飲みきれなかったワインとともに、ブランチのように気楽に楽しむ時間も悪くない。

それと2週間以上前に作った発酵赤キャベツもちょうどできたタイミングだったので、アンドゥイユ・ド・ゲメネといっしょに味わうことにした。

当日の夕食はヒラメのブレゼがメイン。付け合せにはジロール茸のクリームにカリフラワーのムースリーヌ。そしてソースはきのこベースのヴルーテに貝出汁を加えたソースで味わってもらう一皿。

一緒に合わせたワインは、
BENOIT DARIANT COUR CHEVERNY  L'INSPIRATION 2019

JEAN FOILLARD MORGON  CÔTE DU PY 2022

最後にデザート。僕のお気に入りのフランを緑茶と一緒に楽しんだ。

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chef ichi
最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。 感謝です!! Youtube撮影用の食材代として使わせていただきます。サポートしていただけると非常に助かります!