スーツ姿のヒーロー、金曜のbarにて

金曜の17時、私はcafe&barにて友人とコーヒーを飲んでいた。そして、照明が雰囲気のあるものに変わった18時過ぎ、斜め前にスーツ姿の若い男性が腰を下ろした。

男性は注文後、文庫本を読み始めた。まもなくして男性のもとに届いたのは、なみなみと注がれたビールとアヒージョ。30分ほど後には、赤ワインとローストビーフを嗜んでいた。

帰り道、私の横に座っていた友人と「いいね」と言い合った。近頃の私は、金曜の晩に得意でない飲み会でサラダを取り分け、愛想笑いしかできない社会人の自分を想像して、今から憂鬱な気持ちになっていた。だから、新たな楽しみ方を発見して、社会人が少し楽しみになった。こんな小さな出来事でも私の心は明るくなって、スーツ姿の男性は私のヒーローに思えた。

世界を救うスーパーマンは遠い存在だとしても、あなたはいつの間にか身近な誰かのヒーローなんだ。

1週間の疲れをオフしていただだろうスーツ姿の男性が、私の心に小さな灯りを灯してくれたように。

私もいつか、いつの間にか、誰かのヒーローになれているといいな。

今、とても、今日の私のヒーローにお礼が言いたい。

どこかの会社説明会で聞いた「Thank youメッセージ」。全社員が閲覧可能な社内専用SNSで、感謝したい相手にその事柄とお礼を伝えるそうだ。それを見た他の社員さんがメッセージにいいねを押すことができるので、温かい気持ちが大勢に広まる、というとっても素敵な仕組み。

このシステム、社会全体に広まらないかな。小さな幸せにもいいねを押して、「あなたは私のスーパーマンです、ありがとう」の気持ちを伝えたい。

最後に大好きな歌手、AIさんの曲をお借りして。

みんながみんな、英雄。



あなたがよんでくださって心がポカポカしています☕