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【しくじり新社会人】仕事が出来るために笑うのではなく、笑うから仕事が出来るようになる

僕のキャラクターからは「笑顔」というテーマはなかなか想像できないかもしれないが、ここ1年以上「笑顔」は僕の働くうえでの重要なテーマだ。


元からそうだったのではなく、自分の課題に向き合ってみたときに、最もクリティカルに仕事のパフォーマンスに影響を与えているものがこれだということに行き着いたからだ。

社会人1年目、僕は半年で転職をしているので2社経験しているわけだが、そのどちらもで毎日怒られていた。
よく「叱る」と「怒る」は違うというが、僕の場合は間違いなく「怒られて」いたし、もちろん職務上の不手際も通常の50倍くらい多かったように思えるから「叱る」の要素は多分に含まれていたのだけど、それ以上に僕の振る舞いが「怒る」要因だったように思える。

注意されることは良い。すぐに直せば良いから。
ただ、怒られることはまずい。これは完全に相手を不快にさせている。

怒らせていることがよくないことであることは自覚していたのだけど、何度考えても「結局自分の顔がブサイクだからだな」という何にも解決しない、それこそ怒りを買いそうな結論を出していた。

僕が実際に何を言われていたのかというと
「表情が暗い」
「ぶすっとしている」
「話しかけたいと思えない」
「仕事が楽しくなさそう」
「イライラする」
「気味が悪い」
「仕事が嫌いなら出社しないで欲しい」
「怖いって周りから言われているぞ」
という不快感を辞書で調べたら出てきましたみたいな用例だらけで、職場に不快感を与えているという申し訳なさと自分は自分で思っているよりも仕事を楽しいと思えていないのかというネガティブな自己認識によって本当に仕事が嫌いになっていった。

当然、仕事が楽しくないのだという認識で働いでパフォーマンスが出るわけもなく、そうなるとさらにしんどい顔になり、余計に怒られるという地獄のループに入る。

一社目を辞め、二社目に入っても同じようなことを言われたときに、これはさすがに自分に問題があるとしか思えないと自分を省みたときに、これは実は大学時代から言われてきた「内容が良くても鼻につく」とか「言ってることは正しいけど怖い」という話の延長線にあるのではないかと思い立った。

僕は、真剣に働いているときに笑う必要がないとか、怒ってないし無表情なだけということに対して悪いことだと思ったことがなかったのだが、それは「無表情のときに怖いと思われる人がいる」という前提が自分の中になかったからだ。。
特に早口で論理的な言葉を好む人は平時でも「きつそう」とか「怖そう」という印象を持たれやすく、それが無表情であることで悪印象を助長させているのだということを知り、2社目のある日、意図的に明るく振る舞うようにしてみた。

結果として、ものすごくコミュニケーションがとりやすくなり、指摘なども冗談の延長のような形で言われることも増えた。
当然職場で受け入れられると仕事は楽しくなり、パフォーマンスは格段に上がり、それ以来、不機嫌でないときは極力上機嫌に振る舞うということを意識しているのだが、人からの指摘も変わったが、何より多くの人が僕の言葉に耳を傾けてくれるようになった。

人に意見を聞いてもらえるというのは幸せなことだ。
それが正しいとか間違っているということよりも、聞いてもらえるということにその場にいる自分を確かめられる。

そのためには、相手にとって「話を聞きたい」と思ってもらうところからすでにコミュニケーションは始まっており「笑顔」はそのための最大の武器にして切り札なのだ。

笑顔は相手の警戒を解き、親しみを持たせることが出来る。
笑いは余裕を生み、緊張をほぐすことが出来る。

大学時代の恩師から常々「達人というのは抜身の刀を振り回すことがありません。必ず刀を鞘に納め、時に刀を持たずともその佇まいで達人だと思わせることが出来ます」と言われていたことがようやく少しだけ理解が出来た。

初めて自分がマネジメントをする立場になったときにその恩師に相談したときに以下のような文章をもらった。

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先生、今はまだたまに笑えない日もあります。
仕事が出来なくて、悔しくて、焦ったりしてイライラするときもあります。
笑顔があふれると多くの人から言われるには時間がかかるかもしれません。
それに、若い職場だと、ちょっぴり真面目すぎる瞬間があるのも大事かもしれないな、と思うこともあります。
だけど、先生。僕は仕事が楽しくなりました。
笑うことによって、楽しい日が増えました。
上手くいかないことなんて当たり前で、それを笑い飛ばせる日も出来ました。


だから僕は、これから社会人になる多くの人、苦しむ多くの人たちが嘘でもいいからほんのちょっと笑ってみるところから始めてほしいな、と思う。
面接でも、仕事の中でも笑うところから始めたら意外と上手くいくこともできるかもしれない。

「赤ちゃんは幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ。」(ウィリアム・ジェームズ)

笑う門に多くの福来ること、祈って。

文責・西尾

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