知らない人は損してるなぁと思う、未来の新卒採用。
新型コロナウイルス。
HRベンチャーで働く身としては、このウィルスが与える経済的ダメージに怖さを感じながら、この歴史的変革と今後の可能性にワクワクしているところです。
実は、この数か月で10社近くのベンチャー企業の人事や社長さんから
「22卒かなり動いていますよね?」という声をお聞きするようになりました。
今回は、21卒採用のトレンドとそこから予想する22卒採用の動向について企業さん視点でまとめていきます。
コロナで21卒の採用計画は破綻した?
2020年4月22日、株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、「<緊急>2021年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」を発表しました。
このアンケートで明らかになったのは、新型コロナウイルス感染拡大の影響があるなかでも各社の採用予定数は予定人数からさほど減らないということ。アンケート回答企業の82.6%が「当初の予定どおり」と回答しているのです。
実際のところ、対象企業の中にベンチャー企業がどれほど含まれているかは不明ですが、80%以上の企業が採用予定人数を減らすことなく採用活動を続けていくということは、今採用をストップしている企業が後れを取り戻すのは時間がかかりそうですよね。
あくまで個人的な見解ではありますが、
この状況で、例年と同じ採用計画は難しいのでは?と感じています。
特に、リーマンショック後設立のサービス系のベンチャー企業さんは
この経済状況で「採用活動」自体をストップせざるを得ない状況があるかと思いますが、もし再開したタイミングでは優秀な人材を採用できる市場は空っぽ…の状況が目に見えますね。
コロナショックが最も厄介なのは、誰も終わりがわからないということ。
そのため、
・企業の経営状況が悪化すればするほど採用人数の減少
・採用活動再開のタイミングで優秀層の剝奪戦
この2点が難しいとされる部分です。
そのため、各社の採用担当者からは
・合説がことごとく中止になり、学生へアピールできる機会がない。
・母集団が例年より少ない。最終面接(対面)を実施することができない。
・コロナウイルスの感染拡大が夏まで続いた場合の採用スケジュールの組み直しや内定式と採用活動の同時進行に対するマンパワー不足。
このような不安の声も顕著になっています。
わたしのようにHR業界の中で「採用領域」で仕事をしていると、企業さんからも学生さんからも不安の声を耳にするわけです。
そんな中、われわれが提供できるのは「変化に強い会社が勝てる採用のあり方」を一緒に考えてこの状況を一緒に越えていくことです。
就活ルールなんて守っていたら乗り遅れる
経団連が2021年卒の就活ルール撤廃を発表したのが2018年10月9日。
あれから1年7か月が経ちました。
1953年に始まった就職協定以来、約70年間続いてきた就職・採用活動の「目安」がなくなるというニュースは当日の新聞の一面を飾り多くの会社が焦った瞬間だったと思います。
しかし、全体的に見れば、エントリーは3月から/内定は6月からという
既存フローから脱却できておらず一部の大手企業や就活生は形骸化されたルールを横目で見ながら通常運転。
さらには、2019年10月30日の政府の発表により2022年卒の採用も、選考面接の解禁時期を現行ルール通り大学4年の6月以降とする方針が決まっている始末。
でも実際のところ、
弊社クライアントでも21卒採用が3月末で終了している企業はありますし、
母集団形成の時期とその手法を工夫していた上場企業でも、
例年以上に優秀な人材を確保できていたりします。
企業の二極化、学生の二極化。
これが21卒から顕著になったのは紛れもない事実。
わたしが日々肌で感じていることです。
特に学生の二極化は顕著で、3月1日の就活解禁日前からインターンシップ参加学生が23.8%(5人に1人)いたという結果から読み取るに、早期の優秀層と、通常スケジュール層で学生の質に大きな差が開いているということなんですよね。
そして、22卒はさらにこの差が開くと予想されます。
22卒の採用は○○型になる?
「ジョブ型採用」
新卒でも「やりたい仕事」を定めてエントリーしてくる、ということです。いわばアメリカ型の採用ですね。
↓アメリカ型の採用については、この記事がよく説明してくれています。
〈ジョブ型採用のメリット〉
求職者:
・自分の専門の分野で仕事に就ける
・ジョブローテーションなどがないので、専門スキルを磨ける
・スキルを磨けば給与をあげられる
企業側:専門人材を採用できる
〈ジョブ型採用のデメリット〉
求職者:
・積極的な自己研鑽が求められる
・仕事が無くなったときのリスクがある
企業:
・会社都合の転勤や異動ができない
・新卒社員の活躍の場が少ない
・転職の可能性が高まる
わたしが今年会ってきた就活生の中でも特段に優秀だと思った学生は大学1、2年生の段階で長期インターンシップを経験して社会人と肩を並べて実務を積んだり、働く実態なるものを体験したうえで就活をスタートしています。
21卒ですでにジョブ型就活を実践している学生らがいるということは、、、企業もジョブ型のインターンシップを開催しており、ジョブ型採用専用のエリート枠も用意されているということです。
しかも、通年採用で優秀層が集まる仕組みを早期の段階で確立できているベンチャー企業にエントリーが集中していることは言うまでもありません。
300名以下の企業であれば、有効求人倍率は9.91倍なので(恐ろしい高さ)9社から内定をもらって1社に決める、この決断をした学生をいかにサポートしていくか。
各社の内定フォローは考えモノです。。
次回、各社人事さんが悩む
「内定フォロー」についてまとめていきます!
乞うご期待ください~