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天の蔵に富を積む
これは仏教用語だよ。
天に蔵があって、良い行いをすると、その蔵の中に金銀財宝が積まれていくという話だよ。
そして、あの世に帰ったら自由に使えて、素晴らしい思いができるということなんだね。それも10倍になって返ってくるんだよ。
仏教ではあの世が本当の居場所だからね。
この世は仮の世なんだよ。
辛いことがあった時ほど、他人を思いやるような良い行いをしたり、お布施をするべきだという考えなんだね。
どうしてかというと、貧者の一灯という話があるんだよ。
お釈迦様が街に来られると言うので、お迎えの燈明を灯していたんだね。
そこで一番貧しいおばあさんが、自分も1つ灯明を灯したいと、全財産をはたいて、ろうそくを供養したという話だよ。
ここにあるのは、愛の心の大切さだと思うよ。
キリスト教なんかでも、主なる神を愛しなさい。その証として隣人を愛しなさいとよく言うよね。
やっぱり愛というのは死なないんだよ。
自分が不利になったり、傷ついたりする時ほど、愛を与えたことの値打ちは高いわけだね。
これは普遍的な価値だと思うよ。
例えば儒教でも明徳ということを言ってるよね。
これは「大学」という古典に出てくる話だけど、明徳というのは、自分の最善を他者に尽くしきることだと言われているんだよ。
自分が持っている最高の素晴らしさを惜しげなく、相手に与えるというところが、値打ちの高い愛ということなんだね。
当然、これは何の見返りも求めないからこそ尊いわけだよ。
人間は永遠の生命だから、この人生で生み出したプラスが次の人生に持ち越しになるし、マイナスだったら持ち出しになるということなんだね。
だから勇気を持って、良い行いをすることが最も大切なことだよ。
それから天の蔵に積まれるものとしては、知恵であることもあるよ。
勇気を持って良い行いをするときには、失敗や挫折もつきものだけど、教訓が得られて失敗から学ぶことで知恵が得られるからね。
人間にとって番素晴らしい事は賢者となることだよ。
賢者となる事は、王座に変えてもいい位だからね。
そのためにも、天の蔵に富を積むという考えは忘れないようにしたいものだね。