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孤独の効用
今日は誰とも話をしなかった。そういえば昨日も話をしていない。
本当に自分は存在するのだろうか。そもそも自分が存在していることを、ちゃんとわかってくれている人がいるんだろうか。
こんな感じで、他人との関わりが極端に少なくなっていることに、漠然とした不安を感じることって、人生に1回か2回はやっぱりあると思うよ。
本当は、こういう人がいるなら、その人の上司とか周りの人が声かけをしてあげなきゃいけないんだけどね。
ほんのささいなことでいいんだけど、今日は何かあるとか、困ったことないとか、最近どうとか、何気ない会話でいいんだよ。
とても残念なことだけど、そうした小さな声掛けする必要がないと思って、やらない人もたくさんいるんだよね。
それがこの世の中で、孤独とか、苦しみを増やしている理由だよ。
だけど、人から声をかけられないから、それが不幸の原因だと思うことも一理あるんだけど、やっぱり何とかして自分でこの孤独と向き合うこともときには必要だよ。
それはこの孤独を受け入れると言うことだよね。人生には春夏秋冬のような巡り合わせがあって、孤独の季節と言うのもやはりあるんだと思うことだよね。
つまりこれは、人生の冬の時期であって、春に向けて準備をすることを命じられるんだと言うふうに意識を変えるしかないよ。
結論的に言えば、こういう時は古典を読むのに限るんだよ。生身の人間だけが孤独を癒すわけじゃないんだよね。
読書と言うのもやはり形を変えた1つの対話だよ。
しかも歴史の風雪に耐えた古典と言うのは、深い味わいもあるし、長く続く良い影響を人生に及ぼすから、類稀な会話だと言えるよ。
やっぱりこういう時は、世界の名作を読むのが意外にいいんだよ。
例えば、トルストイなんか読んでごらんよ。
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戦争と平和何か何ヶ月かかけないと全部読めないよ。だけど、その中で展開されている人間の運命とか、恋愛とか、家族とか、やっぱり考えさせられるよね。
それからアンナ.カレリーナなんかも、こんな時に読むのはぴったりだよ。人間の破滅について、こんなに深く考えた人はいないと思うよ。
赤ベンツ不倫で議員を辞めた人がいるけど、あらかじめこんなものを読んでいけば、転ばの先の杖になったのにね。
結局、命を持っているのは、生身の人間だけじゃないんだよ。文学にも命が宿っていると思うよ。
そして真善美と言う、人間の永遠の理想と言うものにも、やはりある意味での命が宿っていて、人間に働きかけてくるし、それが孤独を癒すこともあるんじゃないのかね。
そんな事はやはり自分で気づかなきゃ誰も教えてくれないよ。そしてそれを発見することも、孤独の効用なんじゃないのかな。