干し葡萄に寄せて
なぜか干しぶどうが大好きなんだよ。
毎朝ヨーグルトに混ぜて、冷蔵庫に入れておくんだ。
翌朝、干しぶどうがヨーグルトの水分を吸ってふにゃふにゃになっているんだよ。
このコンビネーションがとても好きなんだ。
干しぶどうはカリフォルニアから来たものもある。
チリあたりから来たのもあるし、トルコあたりから来たものもあるよ。
この干しぶどう作った人たちを想像してみるんだ。
遥か彼方まで広がる葡萄畑。1日中太陽がサンサンと降り注いで。
ぶどうの葉っぱが太陽の光を浴びて、養分をぶどうに送っていく。
ぶどうはおなかの中の赤ちゃんみたい、じっとしながらも、すくすくと大きくなっていく。
やがてぶどうは刈り取られ、きれいに並べられ干されていく。
熱風に晒されて、急速乾燥されるのもあるだろうし、天日干しにされるものもあるかもしれない。
同じ太陽浴びたのに、味は微妙に違う。ぶどうにもやっぱり個性はある。
ぶどうさんありがとう。毎日僕を楽しませてくれて。あなた方を食べる前にじっと見つめる。1日がそこから始まる。
ささやかだけれど、僕は干しぶどうを通じて、世界とつながっている。
世界の皆さん、ありがとう。