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成長していくと、相手の欠点が見える 追い抜いた証だよ
上司とか、指導してもらってる人の至らないところとか、嫌なところ、欠点が目についてしまうことってあるんだよ。
「自分はこんなに人が悪かったかな」と思うんだけれど、実はそうじゃないよ。
これは、自分が急速に成長しているときに、よく起こることなんだよ。
成長して乗り越えていくときに、相手の欠点とか、限界点がよく見えるんだよ。
それで、その欠点を指摘したりすると、ものすごく生意気な奴だと、攻撃されたり、反発されたりするんだよ。
それで、これまでは仲良かったのに、険悪な仲になってしまって、落ち込んだりもするんだよ。
何度も言うけど、これは自分が成長しているということだというのを忘れちゃいけないよ。
歴史でも、このような事はよくあるよ。アメリカとイギリスの関係がそうだよ。
アメリカというのは、イギリスの植民地だったし、イギリスに庇護してもらって、幸せに暮らしていたわけだよ。
ところがイギリスの王様が、植民地に無断で税金をかけたり、身勝手な行動をし始めたんだよ。
アメリカの植民地の人たちは、イギリスの王様を尊敬していたんだけれども、だんだんと欠点やアラが見えてきたわけだよ。
そこで独立戦争をすることになったわけだよね。
独立した後は、多くのアメリカ人が、子供にイギリスを憎むことを教えたんだよ。
イギリスみたいな、ひどいことをする国とは、絶対に仲良くしてはいけないと言われて育った人も多いよ。
それからアメリカは、モンロー主義というものを採用したんだよ。
イギリスやフランスはもう南北アメリカに介入介入する事は許されないし、植民地以外の弱小な国はアメリカが助けるということを決めたんだね。
そのために、アメリカは日本にペリー艦隊を送ったんだよ。
つまり、アメリカが日本に開国を迫ったのは、日本を助けるためだったんだよ。
イギリスみたいな帝国主義の国がやってきて、武力で威嚇されて、無理矢理、不平等条約を結ばされて、植民地や奴隷状態にならないように、手助けに来てくれたというのが本当のところなんだよ。
その証拠に、アメリカで最初の駐日大使になったハリスという人がいるよ。
ハリスは日本に20%の自主関税を認めたんだよ。
これは当時としては画期的なことで、平等な条約なんだよ。だから、ハリスは日本の恩人と言っていいんだよ。
そして日本には関税収入がたくさん入って、幕府の財政は潤ったんだよ。
ところが、これを台無しにした奴がいるんだよ。
それが長州だよ。長州は下関戦争というのをやって、せっかくハリスが結んでくれた20%の自主関税を5%に無理矢理下げられたんだよ。
これが実は不平等条約なんだよ。
この失敗を隠蔽するために、明治政府は、徳川幕府のもとで不平等条約が結ばれたと嘘を言っているわけだよ。
最近、テレビ東京のカンブリア宮殿に綿半という会社が出ていたね。
この会社は創業から400年が経っているそうだけれども、もともと長野県で綿花の栽培や取引をしていた会社なんだよ。
ところが明治時代に、この長州がやらかした不平等条約によって、安い綿花や綿製品がたくさん入ってきて、潰れかかったんだよ。
この時に不平等条約のおかげで潰れた会社や、自作農から小作農に転落した農家はたくさんいるんだよ。
それで日本は日清戦争と日露戦争を戦うことで、30年かけてようやく自主関税を取り戻したんだよ。
だから自由貿易というのは、実際は不平等貿易なんだよ。自分たちの意思で関税率を決められないわけだからね。
話は、成長するときに相手の欠点が見えるというところに戻るけれども、それは分岐点なんだよ。
もう、そこから先は、指示や命令で動いてはいけないんだよ。
尊敬していた人とも別れて、自主独立で、自分の未来を自分で構想して、実行していくしかないんだよ。
これまで指導してもらったことに感謝はしつつも、もう一段成長して、今とは全く違うステージを目指していくことが必要だと思うよ。
愛別離苦と言って、必ず愛していた人との別れが来るんだよ。
それを悲しいんじゃいけないよ。また新しい出会いがあるわけだからね。