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nanahoshi_d
LGBTQの人を英語でどう表すか
言葉は人の理解に役立ちもすれば、使い方を間違うと相手を傷つけるモノにもなるという話。
先日、宇多田ヒカルさんが自身のセクシャリティについて、ノンバイナリーであることをカミングアウトされました。
ノンバイナリー(non-binary)とは、(身体的性に関係なく)自身の性自認・性表現*に「男性」「女性」といった枠組みをあてはめようとしないセクシュアリティを指します。バイナリー(binary)は、「ジェンダーバイナリー(gender binary)=男性か女性の二択のみで、生物的性で性別を分類する見解」から来ています。これが無い、つまり男女二元論にとらわれないというのが、ノンバイナリーの意味するところの核心です。
理由としては、Ms.、Mrs.、Mr.などを自分を表す表現としてわずらわしいからだとか。日本語では、〇〇さんというニュートラルな表現で済ませられる分、明確な言語はそんな悩みどころがあるんだと、衝撃と新鮮さを感じました。
どう相手のことを表現するか、英語だと迷う表現が沢山あります。He?She?
そこで、とても勉強になった動画があります。
ロシア出身のノンバイナリーのDeerさんについてのインタビュー動画です。
Deerさんは、LGBTQに寛容な国の一つであるアイスランド在住で、ふだんはイラストレーター・グラフィックデザイナーとして働いています。
アイスランドはどのような国か、どんなふうにLGBTQについて関わっているかがわかります。
Deerさん曰く、ノンバイナリーの方を代名詞で呼ぶ場合は、”they”や”them”を使うといいそうです。中学英語で習う意味だと、複数形の「彼ら」と思ってしまいますが、単数系でも使えるのだそうです。
どういう会話の入り口で、そういう表現を使えばいいかも話されていて、なるほど!とすごく学びがたくさんあります。
言葉はちょっとしたニュアンスで、相手を理解する道具にもなるし、傷つけるモノにもなります。
だからこそ、言葉だけでなく、色んなコミュニケーションを学ぶ必要があると思うのです。私が大学院の時にヴィジュアルアートについて惹かれて研究していました。それは、言葉とビジュアル・アートの性質の違いだと思います。
それを端的に表現した私の好きな言葉です。
Words Divide, Pictures Unite.
(言葉は分け、絵はつなぐ)
ーオットー・ノイラート(20世紀オーストリアの哲学者)