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集中すべきは

自分に言い聞かせている言葉があります。

座右の銘と言っていいのかもしれません。

「自分がコントロールできることに集中しろ」

逆に言えば、「自分がコントロールできないことに集中するな」です。

当然のお話ですが、電車の運行は私にはコントロールできません。
それは、誰もがわかりきっていることです。
でも、事故などの理由で遅延している状況で、「どうしてくれるんだ!商談に遅れるじゃないかぁ!」と駅員を責めたてている方をテレビ中継とかで見たことがあります。
「そうだ!そうだ!」と同調する大勢の人もよく見ます。

こういう人達を見ていると、本当に遅れて困っているの?って思っちゃいます。

アンコトローラブルな「遅れた事実」に集中してしまって、コントローラブルである「自分のやるべきこと」がすっかり抜けてしまっている。

まずは、最悪のケースを想定して、現状を商談相手に連絡すべきでは?
別の移動手段があるのか否か、別の手段で移動するとして商談時間に間に合うのか、間に合わないのであれば日程を変更できるかなど、考えることもやることもいっぱいで、駅員を責めている時間なんてないはずです。

居酒屋に行くと、「だいたいだなぁ、君たちは、なってないんだよ」と上司らしき人が部下に説教をしている場面を目にします。
説教を受けている側の対応が面白くて、酒のつまみにさせてもらっています(笑)。

真面目に聞き入っている(ふりをしている)人、聞き流している人、反論する人など様々です。

この中で、一番やってはいけないことは、反論することです。

反論するのは、時間の無駄です。他人の考えを変えるのは、それほど簡単なことではありません。上司の言葉に集中しすぎです。
他のことに集中して心の平穏を得るべきです。

コントロールできないものは、世の中には数えきれないぐらいあります。

いちいち、それらに集中していると心の平安を得ることができないし、何より時間の無駄です。
下手の考え休むに似たりとも言えます。

恐らく、人間も動物なので、周りの環境に集中していないと生存を脅かされるという本能があるのだと思います。
他の人間は何をしているのか、何を考えているのか、何を話しているのかを知らないと、食べ物を得ることができない、寒さをしのげないので、まずは周りに集中してしまう。

現代社会は、生存の危機がそれほどあるとは思えないですが、それでも本能がそうさせるのか、他人に集中しすぎて精神的疾患に陥ってしまうケースがあるとも聞いたことがあります。
こういう方は、別の言い方をすると、ひとつのことに執着しがちなんだと思います。
「何故」、「何故」と他人に執着してしまって心を壊してしまう。

何故あの人は、あんな言動をするのだろうと集中してしまう。
自分勝手に解釈して落ち込んだり喜んだりと忙しい。
相手の気持ちをどうしても知りたかったら、本人に聞くしかありません。
でも、聞いたとしても、やはり本当のことはわからない。

答えが出ない問題をいくら考えても永遠に解けそうにありません。

入試の必勝法は、まずは、解けそうな問題か、そうでないかを見極め、解けそうな問題にまずは集中し、点数のとりこぼしがないようにする。
時間があれば、解けなそうな問題に頭を切り替えて、1点でも多くとれそうな問題に集中することです。

目の前の解けない問題に集中せず、未来の解ける問題に集中すべきだ、と言い聞かせることを忘れないようにしたいものだと思う、今日この頃です。

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