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利賀村移住の契機とそば栽培に至った経緯
今回は個人的な話をしていきます。改めまして、茶屋ファームのnote記事を更新している吉田と申します。
僕は移住者ですが、先日「どうして利賀村に来たの?」とフォロワーの方に尋ねられました。そういえば移住してきたことについては何も言及していなかったので、この機会に自己紹介も兼ねて書いていこうと思います。
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利賀村は全国有数の豪雪地帯で、今年は特に雪が多いです。もう既にこんな感じになっています。来月も例年より降雪が多いとの予報が出ていますが、どうして普通に暮らすのも大変そうな寒村に移住してきたのでしょうか、僕は。
そして今、そばを育てているのはどうした訳か、少し語らせていただこうと思います。
◼️ Jターン&村で最初の取り組み
富山県富山市で育った僕ですが大学進学を機に大阪へ行き、そのまま社会人生活も始まりました。東京勤務もちょっとだけ経験しました。何やかんやあって利賀村にたどり着いたわけですが、その経緯は以下の取材記事をご覧くださいませ。
最初に手をつけたのは蕎麦じゃなくてカボチャだったんですよ。
記事に載っていないことで「今から思えば」ということを挙げると、よく公園や河川敷にひとりで行っていました。大阪時代は大阪城公園や淀川に足繁く通ってましたし、東京時代も上野公園、飛鳥山公園、井の頭公園、千鳥ヶ淵公園などなど。荒川河川敷もよく散歩しに行ってました。東京の第一印象は「大阪よりも良い公園多いな。」です。
奥多摩も良かったですね。ただ川沿いを歩いていただけですが、また行きたいなぁ。振り返るとどうやら無意識に自然の癒しを求めていたようです。利賀村に行き着いたのは必然だったかもしれません。
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話を戻しまして装飾用のハロウィンかぼちゃに着手したのは、外見がキレイであれば味で勝負しなくて済むと算段したからです。熟練農家さんと味で競っても勝機はなく、手っ取り早く単価の高いものでチャレンジしようという考えでした。
浅いといえば浅いですよね。このプランはあえなくコロナで変更を余儀なくされることとなりました。
◼️ カボチャから蕎麦にスイッチ
密を避けるためにイベント自粛の流れになったので、ハロウィンかぼちゃは諦めることにしました。でも農業はやりたいので”次”の模索を始めましたのですが、今度は「長く続けていく」ことを念頭に考えました。
◇ 自分のキャラに合うことをする
実はハロウィンかぼちゃをしている時から悩んでいたことがあって、それはジャックランタンをつくるイベントを開いてほしいと頼まれることです。休日はもっぱら公園をひとりで散歩してるような僕ですから、人付き合いが苦手でして。ましてや大人数を前にして自分が何かするなんて。
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(※画像はフリー素材の人です。)
早く収益を上げられるようにして、そういうのが好きで得意な人を雇いたいとずっと考えてましたね。陰気な僕がキャラに合わないことをするのは、どこかで無理が祟って長続きしないだろうという思いが頭の中を巡っていました。もし面接をするようなことがあれば、「ディズニーランドに行ったときにカチューシャをつけられますか?」と質問するつもりでした。
◇ 健康に気をつかうようになった。
40歳を過ぎて体に変化を感じるようになりまして、食事をちゃんとしようと思うようになりました。代謝が落ちて痩せにくい体になって、体重が増えていったんですよね。それと疲れやすくなりました。身近に糖尿病でカロリー制限を余儀なくされている人がいて、大変そうだなと思っていました。
色々なことから健康を意識する中で、日々の事ですから美味しくて身体に優しいものを食べたいという気持ちが膨らんでいきましたね。コロナ禍であったことも拍車をかけたと思います。
ちょっと側面は変わりますが、先々体力が落ちていくのは自明であり、重量野菜であるカボチャを扱い続けられるかという不安もありました。
◇ 熱意を持ち続ける
蕎麦は身体にいいし、大好物です。キャラ的に無理もない。機械化が進んでいるので体力的にも大丈夫そう。美味しい蕎麦を育てて、お客さんと感動を共有したい。利賀村を蕎麦の名産地として輝かせたい。そんな思いがまとまっていきました。
孤軍奮闘ではいずれ限界がくるので、熱を伝播して周囲を巻き込んでいく必要があります。人手不足や事業承継難が深刻化していますが、後進を託せる人材も育成しなければなりません。
そこまでの熱意を保ち続けられるかどうかを自問自答をしまして、「いける。頑張りたい。チャレンジしたい。」と思えたのが、蕎麦にスイッチした流れとなります。来年は3回目の収穫を目指す年ですが、収量・品質の安定とともに販売に関して展開をより広げられる年にしたいです。
■ 商品改定のお知らせ
来年1月10日より、そば粉500g×2袋を1セットとして@2,300円で販売いたします。100円お得となりますので、ぜひご利用ください。
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現在、湿気や酸素を通さないガスバリアの包装紙を使用しておりますが、より長い賞味期間でご利用いただけるよう包装紙の材質の見直しなどを模索しております。何か変更がありましたらお知らせいたします。
■ どうでもいいお知らせ
こちらのフリー素材の人物をしょっちゅう使用してますが、たまに僕本人じゃないかと紛らわしいことがあるようです。何だかすみません。前掲の取材記事に6、7年ほど前の写真が載っていますが、ついでに近影も出しておこうと思います。
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青白い顔をしていますが今のところ風邪などは引いておらず健康です。こんな感じのが育てている蕎麦ですが、ご愛顧くだされば幸いです。それではみなさま、良いお年をお迎えくださいませ。
おしまい。