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マヨコンヌの官能小説『女主人と下僕』

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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾシア帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕ちました。『お前の顔は若いころのわしそっ…
【あまりにエゲツナイ一部部分】&【リアルにお役立ちな性テクニックの一部分】以外は🍒無料🍒ですよ!無…
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#女主人と下僕

もくじ 官能小説「女主人と下僕」byマヨコンヌ

~敗戦奴隷に堕ちた若者のエロ出世譚~ 1-1 ザレン爺の下僕、ディミトリという男 1-2 出入りの女主人、マーヤ 萌えめ 1-3 下僕への男たちの嫉妬 1-4 下僕、女主人に甘える 萌えめ★非エロおすすめ 1-5 爺、下僕を焚きつける 立身出世め 1-6 女主人はヨサックが解らない 1-7 下僕、イモをひねり潰す ワイルドめ 1-8 茶舗の従業員たち、下僕にマジびっくりする ワイルドめ★非エロおすすめ 1-9 女主人、下僕のプレイが斜め上過ぎて困惑す 困惑め

1-1 奇妙な下僕、ディミトリ 【小説「女主人と下僕」】

ランス国の首都の街、デュラス街区。 そのデュラス街区の石畳を進んだ商店街の奥に、ザレン茶舗の総本店がある。 ザレン茶舗の総本店といえば、上流夫人御用達の街で一番の大きな高級な茶舗で、高級街区のマダムたちのほとんどは、ここで買った茶で大切な来客をもてなすのが通例だ。 店内は重厚なチーク材やら大理石やらがふんだんに使われ、なにより壮観なのは、茶舗のカウンター側の壁で、黄金色に輝く真鍮の巨大な茶缶が壁のすべてを埋め尽くすようにはめ込まれている。 カウンターや扉などはすべて丁

1-2 出入りの女商人、マーヤ ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリがはじめてマーヤに会ったのは数年前のことである。 ある日、使いの後、ディミトリが茶舗に戻ろうと店の前にきたちょうどその時、馬車が止まり、店の前に、黒髪の東洋系の少女が降り立った。彼女の出身国は、東洋一の大国、シーナの帝国の配下ではあるが、帝国の最西端のはずれの地の小国で、そこは東洋と西洋のはざまなので、厳密には完全なる東洋人ではなかったが、やはりそれでもこの西洋のランス国においては珍しい存在で、戦後ずっとランスに住んでいるディミトリの目には充分に異国的な稀人に見え

4-3 下僕、女主人にぎりぎり紳士な口づけを返す 小説【女主人と下僕】

マーヤは戸口にしょんぼりと、少女にしか見えない童顔の大きなおでこを俯かせて立っていた。マーヤはディミトリの腕か服を掴みたそうな様子で手を伸ばしたが、しかしディミトリの言いつけ通り、ディミトリに触らずに手は空中を泳いだだけでまた力なく伸ばした手を戻しただけだった。 マーヤは涙目でディミトリを見上げた。 「ディミトリ様、わたくし悲しいわ...こんななら馬に乗ってた時の方が良かった!...おうちの中では口づけひとつしてくださらないでお帰りになるのね」 「だから!そういうことは

5-1 わしがついている以上お前がマーヤを一度でも抱けば完全にお前の勝ちだ ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリは、ザレン茶舗の石造りの建物を裏口から駆け上って、ザレン爺の書斎に走るように駆け込んだ。 ザレン爺はぴかぴかに磨かれた重厚なチークの書き物机の上で、葉巻の口火を切って、ゆるゆると葉巻を焙っていた。 「おい、ずいぶん早く帰ってきたな。...まさか振られたか」 「いや、振られたどころか...訳が分からねえ。まるでザレン様のご冗談そのままだった...だがご冗談ではないとおもう...ご、ご自分の方から...ずっと昔から好きだったと仰って…涙まで流しなすって…ご自分から

5-2 下僕、爺をぎゃふんといわす ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリがザレン爺に語った「儲け話」はいくつかあったが、ザレンを最も喜ばせ、かつ、苛立たせたのは、この話である。 「ザレン様の名前で...ちょっと今までの茶舗とは毛色の変わった店を出したいんです」 「言ってみろ」 「ザレン珈琲舗」 ザレン爺はカッとなって書斎机をぶったたいた。 「お前!茶業60年の!よくもわしに向かって!あんな汚らしい流行りの飲み物の話をしたな!」 「お怒りになると思っていたぜ...。しかし爺様... ”売れるものが良いものだ” ってのは爺様の口

5-3 爺、下僕をぎゃふんと言わす ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

----前回は、爺がぎゃふんと言わされましたが、今度は若い下僕がぎゃふんと言わされます。しかも下ネタで。爺さんのくせに大人げないです。とても大人げないです。---- 翌日、役場でディミトリの普通市民権取得の手続きが終わり、ディミトリとザレン爺は馬車に乗って茶舗に戻っていた。 馬車の中でディミトリはほとんど当惑したような顔で手の中の書類を眺めていた。 ザレン爺はその姿を見て笑った。 「変な気分だろう」 「へえ...こんな紙ぺら一枚で...」 「懐かしいな」 「?」

6-1 上 俺が本気になったらご迷惑ですか ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

午前の6の刻。夜は明けたかどうか、まだ早朝という時刻である。 ディミトリがマーヤの家にはじめてやって来てすぐ帰ったあの日から三日後。 マーヤは、馬の足音がしたあとに戸口が控えめにノックされたのを、寝室で夢うつつで聞いた。 早朝でもあるし、ネグリジェのままなので普段なら居留守を使うところだが、ひょっとして、という思いでそろいの薄いシルクのガウンを羽織って階下に降りて扉の覗き窓を見ると果たしてそれはディミトリであった。 「ど、どうされましたの?とにかく...そっとお入りに

6-2 下 俺が本気になったらご迷惑ですか ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

早朝にディミトリが突然やってきたため、マーヤとディミトリは、マーヤの広い自室の一角のテーブルで、お茶とマーヤが自分が朝食べるためにと昨晩からガラスの帽子を載せて置いてあった朝食を摂っていた。 ディミトリが食べ終わったころ、マーヤは華奢な小さな指をそろえてポットに添えて、紅茶を注ぎたしながら尋ねた。 「ところで、ディミトリ様...こんな朝早くいらして下さったのは、いえ、大歓迎ですけども、ひょっとして何かございましたの?」 ディミトリは2通の書状をマーヤに渡した。 「これ

6-3 上 新米狼、赤ちゃん虎に返り討ちに遭う ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリはマーヤに普通市民権の書状とザレン茶舗本店の店長になる辞令の二つの書状を見せて、緊張した声で尋ねた。 「ご迷惑、ですか?…マーヤ様にとっちゃあ、大迷惑もいいところかもしれねえが、だが、だが…俺は勝手に、もう決めたんだ」 (もしマーヤ様が本気で俺と一緒になってもいいと思ってらっしゃるならここで素直に喜んで下さるだろう) (だが、もしマーヤ様が俺の事を「良家への輿入れ前の一時の遊び」のつもりならここで困った顔をなさるはずだ。俺のことは好いてはいるがさすがに結婚は無

6-4 下 新米狼、赤ちゃん虎に返り討ちに遭う ~小説「女主人と下僕」

~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~ (やばい...ッ!間違え...た...ッ!) (信じられねぇ…!!憧れておりますのよ、だとッ?!…マーヤ様は俺の事、遊びなんかじゃないんだ...!真面目なお気持ちなんだ!...そんな事があるなんて…!そんな事があるなんて!!!…この人は、本当に誠実なお気持ちで夫婦になろうと仰って下さってるんだ!!たかが...たかが俺なんかに!!!) (...だったら!こんな!いきなりベッドまで強引に引きずって来るつもりなど、俺は決して無かった...ッ

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7-1 女主人、ベッドで下僕に練習させられる ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ディミトリは天蓋付きのベッドに、同じくベッドに腰掛けたマーヤを、後ろから、腕の中に抱くようにして座っていた。 つるつるとした絹のネグリジェに包まれた、かすかな甘い女の匂いがする柔らかい身体、吸いつくようなもちもちとした光る白肌が、自分にくったりと身体を預け、囁き声で自分に一所懸命甘えてくる。 その時、ディミトリの脳裏には昨晩ザレン爺から聞き知った「処女のほぐし方」の話が浮かんでいた。その話は、ディミトリはいままで聞いたこともない、常識外れなほどに丁寧すぎるやり方で、また、

7-2 下僕、爺の変態説教に膝を打つ ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

チークの大きな天蓋付きのベッドの中。 ディミトリが喰らいつくような口づけをしながら、マーヤをベッドにゆっくりと押し倒して、それからしばらくしての事である。 「ぁあ!ディ!ディミトリ様…っ!なに…これ!体の奥から熱いような感覚が…じんじん掌の真ん中まで伝わってきて…!なにこれ…っ!こんな感覚...はじめて…しかも反対側の掌まで…あついの…!何が一体どうなってるの...!」 ディミトリにとっては、まさかの事が起こった。 マーヤはみるみるうちに荒いため息をつきはじめてくねく