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映画って本当にいいもんですね ①

映像屋の私にとって映画はやはり特別なもので、何だか気軽に紹介できなかったりもするのですが、音楽や本やラジオと同じくらい映画は自分にとって大切な栄養源です。ですので、まとめた形で映画についていくつか語ってみたいと思います。とても長くなると思いますので、定期的に書いていきます。

今ではメジャーなハリウッド映画も好きですが、やはりタランティーノ世代なので、B級映画も大好きです。ただ、ほぼ記憶には残っていないですね。
映画にまつわるネタはいくつもあるので、ちょっと整理して書いてみます。

セブン

デビッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演の名作ですね。これ高校生の時にデートで観に行きました。映画館出た後にとても暗い感じになりました。しかもその時付き合っていた彼女が、霊感強い子で映画館に子供の幽霊がいたって・・・。幽霊!?って気持ちと、セブンは子供が見ちゃダメだろという気持ちと、あの映画のラストシーンのトリプルで暗くなり、もはやデートというかお通夜みたいな感じで帰ったことを覚えています。ただ、あの映画のオープニングのザラザラした映像表現は恐ろしくカッコよかったですね。20代前半の頃はあのトーンに憧れて映像を制作しておりました。あとブラピが最高にカッコ良かった。同級生とあの銃を横にした構え方とかマネしていましたね。何でそんなことしてたかは、よく分からないです。

トレインスポッティング

これも思い出映画です。高校卒業後に上京して、町田に住んでいたのですが、海のない岐阜県岐阜市育ちとしては、海への憧れも強く、まずは横浜線で山下公園だろう!ってことで横浜へ。その際に関内にあった単館映画館で、トレスポを観ました。あのドン底から抜け出そうとする若者たちの群像劇に当時の自分と同じ気持ちになり、入れ替え無しだったので、連続で二回観ましたね。以降、ダニー・ボイル作品のファンになりました。基本的に最悪の状況から抜け出そうとする主人公の話が多いので、将来について楽観的な自分にとっては、大事な教科書みたいな映画ですね。トレスポ2はあまり評判は良くなかったみたいですが、やはり同世代で一緒に上京して地元に戻った奴や外国で頑張ってる奴、地元で家業を継いでる奴、色々自分の世代のリアルタイムと重なるので、地元の友人らとの再会などを想像して非常に感情移入して観れました。若い頃の腐れ縁も個人的には楽しめる年齢になってきました。30代はだいたい仕事に追われちゃいますからね。久しぶりに会うと、変わらない悪ガキな部分もありつつ、それぞれが家庭を持っていたり、昔とは違う悩みを抱えていたりと人それぞれが人生を歩んでいるんだなと感じます。そのうち健康の悩みになっていくのでしょうけど。

ロストハイウェイ

美大に通っていた従兄弟の影響もあり、シュールレアリスムに興味を持って独学でハマっていた私ですが、まさにデビッド・リンチはシュールレアリスムを映像化して商業的にも成功している数少ない監督。上京してエキストラのバイトをしていた時にバイトの先輩から「今日ロストハイウェイ公開日だから観に行こう!」ということで、渋谷の映画館へ。意味はわからなかったけど、とにかく面白かった。まだ映像の職業をする前でもあったので、意味よりも映像表現を素直に楽しんでいたのもあるかもしれないですが、とにかく印象に残る映像とフレーズの連続で衝撃でしたね。リンチ作品は、今でも具体的には説明できないのですが、違和感がないというか、なんかストーリーが腑に落ちるんですよね。その理由も分からなくていいかなと思っています。たぶんリンチの中では、全て繋がっていると思いますし、現実でも他人の生き方なんて片鱗しか見ていないので、全てを理解できるなんて思わないです。自分でも自分なんて理解できてないですからね。ただ、目の前にある日常の違和感を体感する感じがリンチ映画の良いところだと思っています。

ちなみにエキストラのバイトの時にいた、エキストラのプロみたいなおじさんとかって何者だったのだろうか。あと上京したての18歳で、まだ東京の地名も覚えておらず、エキストラをまとめる担当の方との待ち合わせ場所がわからず、そのまま現場行ったら間違えて役者さんの控室に通されてしまい、しばらく同じ控室の方達と雑談をしているうちに、あれ・・なんかテレビでみたような人たちが多いな?と気づいて、あ、俺はここにいちゃだめじゃない?と気づき、だんだんなんでもない話にフェードアウトさせつつ、その控室から離れたことを思い出しました。実は意外と私は見た目が良いほうだったので、案内したADさんの素敵な勘違いは嬉しいですが、さすがにそのあと、ただのエキストラだった警官姿の私と顔を合わせたベテラン俳優さんは、どんな気持ちだったのだろう。若くて何も考えてなかったからこそできた貴重な経験ですね。めちゃくちゃ恥ずかしかったから完全に忘れてた。

こんな感じで今後もつらつらと映画について書いてみようと思います。

#映画が好き


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