あなたしか出来ない【セカンドペンギン・フォロワーシップという考え方】
※上記の音声を聴きながら文章を読むと、より楽しめます!
フランスの電柱は100%地中にあります。もしかしたら、こんなファーストペンギンとセカンドペンギンが居たからこそ実現できた話かもしれません。
ちなみに、セカンドペンギンとは、ファーストペンギンのようなリーダーをバックアップする人です。別の言葉で「フォロワーシップ」とも言います。
この物語はパリを舞台にしてますが、あなたの生活にも当てはまり,
役に立つ話です。もし良かったら読んで下さい。
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パリの美しい街角、カフェテラスにはジャンという男がいた。彼は自分の友人に向かって大胆な提案を投げかけていた。
「パリに電柱は似合わない。地中化するべきだと思わないか?」ジャンが尋ねた。
友人のピエールは一瞬、言葉を失った。その提案はあまりに突飛だったからだ。「何言ってるんだ、ジャン。そんな大きな変更を一市民がどうやって達成できるっていうんだ?」
「それが僕らの挑戦だよ、ピエール。もちろん、一人だけでは何もできない。でも、誰かが始めなければ、何も変わらない。」
その日の後、ピエールはジャンの言葉を何度も思い返した。そして、次の日、彼はクロードという友人にジャンの話を持ちかけた。「あのさ、ジャンが言っていた電柱の話、ちょっと考えてみたんだ。地中化した方が良いと思うんだけど、どう思う?」と、ピエールが問いかけた。
クロードは一瞬黙った後、「なんだその変な話。いつものジャンの奇抜なアイデアだろ。めんどくさいやつだよ、彼は。」と応えた。
しかし、ピエールは言った。「でもさ、彼が言っていることには意味があると思うんだ。何か新しいことを始める時、いつも誰かが先頭に立つことを期待してるけど、その誰かを支持する人がいなければ、そのアイデアはただの奇抜なものに過ぎないんだ。だから、彼の話を聞いてみようと思う。」
クロードは驚いた表情でピエールを見つめた。「おいおい、本気でそう思ってるのか?下手したら、ジャンとお前が、みんなの笑い者になるかもしれないぞ。」
ピエールは深く息を吸った。「それでもいい。何も始まらなければ、何も変わらない。だから、俺はジャンに続くよ。」
そして、その言葉を胸に、ピエールはジャンの元へと向かった。その背中を見送りながら、クロードもまた、自分がどう行動するべきかを考え始めた。数日後、ジャンとピエールは街の中心で集会を開いた。【パリの電柱地中化を求める市民の会】の初めての集会だ。
ジャンが言う。「私たちはパリをもっと美しい街にしたいと考えています。そのためには、電柱の地中化が必要だと考えています」と話し始めた。
人々は当初、驚きや戸惑いを隠せなかった。しかし、ジャンの語るビジョンに少しずつ心が動かされ始めた。その一方で、会場の隅でクロードはこの様子を見つめていた。「まったく、ピエールときたら……。」とつぶやきながらも、彼の中にも何かが芽生え始めていた。
集会が終わった後、ジャンとピエールは一緒にカフェに立ち寄った。「今日はうまくいったね。」ピエールがにっこりと微笑むと言うと、ジャンも笑い返した。
「ありがとう、ピエール。君がいてくれたからこそ、私は話す勇気が持てたんだ。」
その言葉を聞き、ピエールは再び深く考えた。「でも、まだ道は長いよね。僕たち二人だけでは難しい。もっと多くの人々に理解してもらわないと。」
ジャンは頷いた。「その通りだ。しかし、僕たちは始めただけだ。今後、もっと多くの支持者が現れることを信じている。」
その頃、クロードは自宅でジャンの話を思い返していた。彼はまだ迷っていたが、ジャンとピエールの行動に心を動かされていた。そして、ついに彼は決断した。「俺もセカンドペンギンになって彼らを支えたい。」
そうして次の日、クロードは、ジャンとピエールのもとへと向かった。彼は自分の決断を二人に告げ、一緒にパリを変えるための行動を起こすことを誓ったのだった。クロードが加わってから、パリの電柱地中化の動きはさらに勢いを増した。クロードは有能な調整者で、ジャンのビジョンとピエールの行動力を補完する存在となった。
街の人々は最初、この運動を半信半疑で見ていた。しかし、ジャン、ピエール、クロードが真剣にこの問題に取り組んでいる姿を見て、徐々に心を開き始めた。
「これ、面白そうじゃない?」と喫茶店で話す人々。「私も参加してみようかな」と思い立つ人々。次第に【パリの電柱地中化を求める市民の会】は大きくなり始めた。
しかし、その一方で、彼らの活動は一部の反対派からも目をつけられていた。「彼らの言っていることは非現実的だ。そんなことを始めたら、パリの風景が台無しになるだけだ」と反対する声もあった。
それに対し、ジャンは落ち着いて答えた。「パリの風景を守りつつ、より美しく、より進化した都市にするための提案です。私たちはただ、可能性を求めているだけです。」反対派のプレッシャーにも屈せず、ジャン、ピエール、クロードは活動を続けた。そして、【パリの電柱地中化を求める市民の会】は次第に成長し、多くの市民が彼らを支持し始めた。
ファーストペンギンになったジャン、セカンドペンギンになったピエールとクロード。彼らの勇気が新たな動きを生み出し、パリの未来が少しずつ変わり始めていた。そして、のちにフランスは電柱を100%地中に埋めることに成功したのであった。
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★あとがき★
もし、あなたに「この人の意見は良いな」と感じるなら、反発もある状況でも勇気を出して直感に従って欲しいです。なぜなら、そのファーストペンギンは、あなたが行くことでリーダーになるからです。
もし、あなたが行かなかったら、ファーストペンギンではなく「アローンペンギン」という孤独なペンギンです。ただ、1人で声を上げている人になってしまいます。
誰もがリーダーシップは取れません。しかし、フォロワーシップは取れます。リーダーシップも勇気がいるけど、フォロワーシップも勇気が入ります。その勇気の後押しに、この物語がなることを願っています。
参考にした本↓↓↓