おうちでモッツァレラチーズを作る。
モッツァレラチーズは、牛乳と酢があればできる。
そもそもチーズはどうやってできるのか。
ざっくりいうと、
牛乳のタンパク質がかたまるとチーズになる。
でも、焦るでない!
牛乳なら何でもいいわけではない。
低温殺菌牛乳&ノンホモ牛乳を選ぶのだ。
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低温殺菌牛乳(パスチャライズ)とは。
普通の牛乳は120℃ほどの“超高温殺菌”をしてあって、タンパク質(カゼイン)が熱によって変化してるのでうまくチーズがかたまらない。
これ↓は、普通の牛乳でつくったもの。
ポロポロになって、かたまらない。
まあ、カッテージチーズみたいで、それはそれで美味しいんだけど。
蜂蜜やコショウかけて、リッツ(クラッカー)と合わせたり。
ジャムやスコーンと共に
ちょいとオシャレな朝食にするもよし。
そしてノンホモ牛乳とは。
またまたざっくりいうと、
牛乳の脂肪分がかたまって、上にクリーム層ができる牛乳のこと。
普通に売ってる牛乳は、
「ホモゲナイズ」という、クリーム層が出来ない処理をしてある。
これをしてない牛乳を
「ノンホモゲナイズ」=ノンホモ牛乳
という。
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【参考までに】
今回私がモッツァレラチーズを作るのに
使った牛乳です↓
ライフで300円くらいで売ってます。
あと、これも↓
そして、チーズのもとになるタンパク質をかためる方法は、
牛乳に酵素を入れるか、酸を入れるか。
実はスタンダードなのは酵素を入れる方法だ。
先にこちらを説明すると、
酵素の名前は「レンネット」。
お乳を飲んでる仔牛が
ママのミルクから栄養を得るために出す酵素。
乳飲み仔牛は消化器官が発達してないので
ミルクが胃も腸もスルッと通ってしまって栄養をとりこめない。そこで、
(※大人は胃で消化し、小腸で分解して栄養にする)
胃で「レンネット」を出してミルクのタンパク質をかためてゆっくりと小腸を通るようにして、栄養をゲットするのだそうな。
“チーズ作りは、仔牛の胃のなかで起こってる出来事を再現している”
といわれるのは、なるほどである。
ただ、仔牛を殺さないとレンネットはとれない。
初めて知ったときは衝撃だったが、
事実として記しておく。
他に「レンネット」には、植物性のものや、
微生物からとれるものもある。
*****
そして、もうひとつの方法。
酸でかためるバージョンだ。
この方法で、おうちでモッツァレラチーズを作ろう!
酵素(レンネット)とは違う原理だけどかたまる。
ただ、チーズに酸味がでるのと、
熟成には向かないそうだが問題なし。
おうちでさくっと作って食べるなら
簡単でいい方法だ。
30分でできちゃうもんね。
手順は↓に。
【材料】
●牛乳‥1本(900ml)
(低温殺菌でノンホモ牛乳がよい)
●酢‥45cc(大さじ3杯)
【道具】
●鍋
●温度計
●ザル、ボール
●木べら(2本あるとよい)
●お湯(90℃くらい)
●氷水
(●耐熱性ゴム手袋) ←あると便利。
【作り方】
牛乳を温めて酢を入れ、
ザルで濾して、湯の中で丸めて氷水で冷やす。
では、酸(お酢)で作るモッツァレラ作りをどうぞご覧あれ!
①鍋に牛乳を入れ、
63℃~65℃くらいに温めたら、
火をとめて酢を入れる。↓
②混ぜるとかたまりができ、
「固形物=カード(チーズのもと)」と、
「液体=ホエイ」
に分かれる。↓
③ザルで濾して、カード(チーズのもと)を取り出す。
④カード(チーズのもと)のみをボールに入れてある程度ひとまとめにしておく↓
⑤90℃くらいのお湯を入れ、お湯の中で木ベラで練る。
⑥チーズを丸めて形作る。耐熱のゴム手袋があると便利。↓(90℃のお湯なのでヤケド注意!)
⑦氷水に入れて冷やして完成。
カットするとこんな感じ。↓
じゃーん!盛り付けてみる↓
「自家製モッツァレラチーズと2種の柑橘、
生ハムを散らして~オリーブオイル香る初夏のワルツ~」
初夏のワルツて‥‥ツッコミ待ちです(笑)
まとめ
おうちでモッツァレラチーズをつくるには、
●「低温殺菌牛乳(パスチャライズ)」でノンホモ牛乳を使う。
(※低脂肪牛乳ではないのでお間違えなく!)
●牛乳を温める温度は65℃くらいがいい。
低すぎるとかたまらないし、ホエイと分離しない。
高すぎるとポロポロになる。
●使う酢は、牛乳がかたまるph(酸性)の関係で米酢や穀物酢(酸度4.2%)がいいといわれている。
(実はりんご酢(酸度5%)でも試してみたら作れたけど弾力が弱い気がする)
というわけで、はじめて作るなら、
「ノンホモの低温殺菌牛乳」
「温度は63~65℃をはかる」
「米酢や穀物酢を使う」
でやってみて!
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実はノンホモ牛乳じゃなくても低温殺菌牛乳ならできたけど↓を参考にしてね。
でもノンホモ牛乳の方がミルキーで弾力あるチーズができた印象なので、色々やってみてね。
●おまけ↓●
●おしまい●
↑レンネットでの作り方も
分かりやすく載ってるこちらの絵本のシリーズは、私のお気に入りです。
子ども向けと見せかけマニアック。なのに読みやすいのでおすすめです。
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↑チーズがかたまるメカニズムや、レンネット、タンパク質(カゼイン)などを詳しく説明してくれてる本。
たとえば「超高温殺菌牛乳」がチーズ作りに向かないのは複数の乳タンパク質が変性することが原因なのだが、
それを具体的な構造(化学式)のお話で教えてくれたり、というようなチーズの色んな“何故?”に答えてくれる本を探している人におすすめです。
化学(科学)が好きな人や、チーズができるメカニズムに疑問点があって、解明したい人は読んでみて!
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