見出し画像

■ドボクスキーの旅 in 香川■③瀬戸大橋を訪問する

香川に来ています。前回までに、サンライズ瀬戸に乗り、朝に高松に入り、その後少し空き時間を使って、女木島を訪問しました。(前回の記事は,
こちら)

今回の四国訪問の一つのミッションは、実は瀬戸大橋を訪問することでした。本州四国連絡橋の児島・坂出ルートとして開通した瀬戸大橋。土木の魅力を伝えるという面では、とても大切な場所といえるでしょう。

そんな瀬戸大橋を訪れ、改めてその魅力について再認識しました。

■瀬戸大橋とは?

本州四国連絡橋の児島・坂出ルートとして開通した瀬戸大橋。1988年の開通から今年でちょうど35周年を迎えました。鉄道・道路併用橋として供用し続けている、この地域のシンボル的な橋と言って間違いないと思います。

さあ、その瀬戸大橋を、訪れてみたいと思います。

■瀬戸大橋の玄関口 坂出へ

高松駅から、まずは坂出駅を目指します。

高松駅。再開発で少し港から後退した位置に駅が移動しました。
こちらは、特急うずしお号。しばし鉄活です(笑)。
こちら、高徳本線の各駅停車。少しずつ新しくなっていますね。
そして、坂出まで運んでくれる、マリンライナーと、特急しおかぜ。
坂出駅に到着。アンパンマンの特急が迎えてくれました。
坂出駅。瀬戸大橋開通後に高架駅になりました。
坂出駅前にあった、ポケモンマンホール。瀬戸大橋色がすごいです。

■瀬戸大橋を渡り、与島PAへ

ここからは、レンタカーを借りて、与島PAへ。

与島PAには、高速道路に乗ったら、あっという間に到着します。
そして、飛び込んでくるのが、この景色。
北備讃・南備讃瀬戸大橋です。やはり雄大な景色です。
吊り橋の基礎になる、アンカレイジの部分。巨大な基礎です。
北備讃瀬戸大橋の点検用に作られている、移動用の足場。
これまたスケールがでかいです。
与島の島内の高架橋も、とても巨大です。
上段を道路、下段を鉄道が走ります。
アンカレイジに近づいてみると、ひび割れや補修跡がいくつもありました。
日々のメンテナンス、とても重要ですね。
パーキングエリアには、モニュメントがあるゾーンが。
真ん中にあるのは、吊り橋の構造を支える、
吊り橋のケーブルの実物大モニュメント。
ケーブルの直径は1.66m、234本のケーブルストランドからなります。
1本のストランドが、127本の素線からなるという構造です。
こちらは、南北備讃瀬戸大橋の各基礎の海中に打設された、
海中の基礎コンクリートのコア抜きしたもの。
各工区の銘板が埋め込まれています。
ケーブルや基礎の説明板も丁寧です。
ここだけでも、生きた博物館のような場所です。
わたる君、かわいいですね。
最近は、至る所に萌えキャラが。
プリキュア、四国版、みたいな(笑)。
PAの屋上から見ると、また少し違った風景が楽しめます。
与島って、意外と高台にあるんだ、と実感できる一枚。
崖の上にあるPA、なのですね。

■瀬戸大橋記念館を目指す

与島PAから、坂出側に戻り、今度は南備讃瀬戸大橋の南側に向かいます。

当日は、橋の上に足場を組んで、メンテナンス作業がされていました。
高所での足場を用いた作業、本当に頭が下がります。
こちらが、瀬戸大橋記念館。今は何と、無料です!
さあ、館内へ。最初に目につくのが、
瀬戸内海の巨大模型。見ていて飽きません。
瀬戸大橋架橋構想の歴史を記した史料。
いきなりとても充実した資料ですが・・、
いきなり、瀬戸大橋の大型模型が目に入ってきます。
瀬戸大橋と言いつつ、坂出市内からとてもリアルな模型です。
そして、瀬戸大橋区間が見えてきます。とてもリアルな模型です。
本州側から、四国を模型で俯瞰します。
いやー、この展示、無料施設とは思えない充実ぶりです。
こちらは、櫃石島橋の斜張橋の模型。
こちらは、瀬戸大橋の父と言っても良い存在の、
杉田秀夫氏の胸像。本四公団の建設当時の所長さんです。

現場の建設事務所長さんが、胸像を作ってもらえるくらいに皆さんの心に残っているのは、それだけとても印象に残ることを残されたということです。下記の碑文も、そんな言葉で溢れています。

杉田さんの胸像の碑文。心を打たれる内容です。
島民用に設置された、地元民専用のランプ走路。
こんな模型もきちんと作られています。
そして、下津井側の鷲羽山トンネルの坑口。
新幹線が将来走れるように、あと2本線路が設置できるスペースが。
こんな、橋桁の詳細モデルも、とても勉強になります。
こちらは、海底の基礎掘削工事の模様を再現した模型。
こうした工事中の模型がとても充実していました。
こちらは、先ほどの胸像の杉田秀夫さんが自身で潜水に立ち会い、
創り上げた海底の岩盤性状分布図。とても精巧なのです。
こちら、海底に沈めたケーソンの構造模型。
とってもとっても巨大なことがよくわかります。
4Aアンカレイジの鋼殻と中のケーブルの定着イメージ。
今ではコンクリートに覆われているので、一切見えない貴重な絵姿です。
橋桁の架設当時の状況を再現した大型模型。
とてもダイナミックでした。遠足で来ていた小学生が夢中で見ていました。
鉄道橋のたわみを吸収する特殊な装置の模型。
折れ角度が大きくならないように工夫されています。
たわみ性能をチェックするための、伝説の試運転列車。
電気機関車が沢山連結された、スーパーヘビー級の列車です。
サンフランシスコの金門橋と姉妹提携しているようで、
その時の文書などが保管されています。
こちらは、トルコの第2ボスポラス大橋との姉妹提携。

■記念館の外を歩く

記念館近くから見た、南備讃瀬戸大橋。
橋の下にある、工事で亡くなられた方の慰霊碑。
こちらは、坂出側の7A橋台の竣工記念碑。
橋台で使ったコンクリートで作られているとか。
公園内に保存された、工事海域を示すブイの遺構。
このブイを設置して航路を制限することから、工事が始まったとか。
こちらは、最初に本四間が繋がった、キャットウォークの構造。
これを歩いていく作業は、足がすくんだことでしょう。
先ほどの、レールの伸縮部分の緩衝装置のオブジェ。
こちらは、海底基礎を建設する際に着底する海底調査潜水機。
その説明文です。こういう特殊装置、今でも貴重なのでしょうね。

■終わりに

土木の魅力を伝えるべく視察にやって来た瀬戸大橋。やはりその雄大で美しい姿に心を打たれたのと、それをいろんな形で魅せようと、過去から努力していた皆さんのことが思い浮かび、やはり今でも色あせない魅力をしっかりと自分の言葉で伝え、次世代に伝えていくことが重要と再認識しました。

瀬戸大橋、とても素晴らしい場所ですので、是非訪れてみてください!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?