変わりたいなら…
変わりたいのに変われない。
そんな言葉はよく聞きますし、もう使い古されているような言葉にも感じます。
実を言うと、私もずーっとそう思ってきた1人かもしれません。
そして、何か素晴らしいものに出会えば、
きっと変われるんではないかと思ってきました。
たとえば、天職に出会ったら、
素敵な人と出会えたら、
ずっと欲しかったものを買えたら、
今よりもっといい友人関係が築けたら…。
はたまた、変わるように一所懸命努力したら、
自分の考え方を変えたら…。
そう、いつかはきっと今よりももっとよい自分になれるはす。
先日、1年くらいご無沙汰していた友人に会いました。
「最近どうしている?」なんて他愛のない会話から始めたら、
なんと難病指定の病に罹ってしまったとの報告。
そもそもの原因はストレスとのことで、そのストレスは以前私も聞いたことがある職場の人間関係の悩みが原因だとのことでした。
彼女から病気になった経緯や職場での話をさらによく聞くと、私が数年前に聞いた悩みと全く変わっていませんでした。
私は、その話を聞く中で感じたちょっとした違和感を彼女に伝えました。それは、彼女の内側で起こっている感情とは裏腹な言葉が口から出ていることでした。その職場の同僚に対して、そしてその人を可愛がる上司に対して、彼女は怒りに近いものを感じていると私は感じました。
でも、彼女の口からは同僚への不満が出ない。上司の悪口も出ない。
いくら、私がその人たちへの率直なマイナスの感想を伝えても、その職場の人のことをなぜか良い形で表現するのです。
もちろん悪口を言うことがいいことでもないので、私も悪口を推奨したいわけではないのですが、友達にくらい思いっ切り愚痴ってもいいのに…。
ストレスの原因はわかっているのに、そこをもっと丁寧に見つめようとはできないようでした。
そういえば…と思い返したら、彼女はいつだって、現実や今の自分の本当の姿に向き合うより、理想や夢ばかりを語っていることが多かったのです。そして私が現実を指摘したりその理想に近づくための実際的なアドバイスをすると、シャッターを下ろしてしまうことがありました。
今までは、「そういう人なんだな」くらいに思って、シャッター閉店事件があってからはあまり口出ししないようにしていたのですが、さすがに寛解が難しい難病にかかってしまっていることを聞いて、私も色々と気づいたことを伝えようとしました。そうしたら、またシャッターが降りてしまいました。
私はまた、同じ轍を踏んだんだと思って、正直なところ自分に対しても少し罪悪感を感じました。でも、一方では伝えても受け取ってもらえないことが悲しかったんです。私にはある程度ここがこの問題の肝だなってことがわかっていて、友人が苦しんでいるのに結局は何の力にもなれない、ということが本当に悲しかったのです。
私自身、いつも目の前の不条理な現実に苦しんできて、
いつも、もっと良くなりたいと「変わる」ことを目指してました。
脳科学者の茂木健一郎さんが以前高校生に向けて講義をしていた際に、
変わりたいなら、考え方を変えるのではなく、
とおっしゃっていたことがありました。
今までやっていなかったことを始めたり、今までとは違う行動をとってみる。私は、今回のことでも私自身が今までのパターンと行動を変えてみなければと思いました。悲しいけれど、その子から離れてみるという選択です。
私が、「チャーミーの部屋」と言うダイアログをはじめようと思ったのは、
この自分の行動パターンを見つけるのは自分では難しいと思ったからです。
変わるためには確かに「行動」は必要です。
でもその前に、自分がどんなパターンを持っているかを気づく必要がある。
そのためには、他者の俯瞰視点が気づきのきっかけになってくれることが多い気がします。だから私は普段でも色々な人とコミュニケーションを取るようにして、自分自身も俯瞰で見るようにしています。スコープを近づけたり遠ざけたり、いつも色々な角度から見てみる。
そんな別のサイドからの意見をお伝えして、自分の思い込みから抜け出すきっかけを作っているのがチャーミーの部屋です。
もし、ちょっと気になった方、ご自身のパターンを知って変えたいという方、そんな方はチャーミーの部屋でお待ちしています。
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