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突撃タナカの晩ごはん②

「なんかもうね、食欲ないのョ。」

でた!母上ケイコの食欲落ち。

今年の夏はいつもより暑かった。
秋になるはずなのにまだ暑い。

だがしかし、ケイコは平気でエアコンを使わず
扇風機で過ごしていたりするから
マジでびっくりする。

ノウミソは暑くなくても
ケイコの細胞は「暑くてたまらんですばい」と
悲鳴をあげているに違いないぞ。

「はよぅエアコン使いなっせ」
と言っても
「扇風機でダイジョブだわよ」
とかいう。

いや、ダイジョブじゃないって。

だからかどうかは不明だけれど
ケイコの食欲も上がったり下がったり
安定しない。

食べたくないなら食べなきゃいい。
お腹がぐぅと鳴ったら食べればいい。

タナカはそう思って生活しているけれど
母上ケイコにそれを課するのは
酷というものかもしれない。

ケイコは「決められた時間」に
食事をする習慣がついている。
たとえその時間にお腹がすいてなくても
「お昼になったから何か食べなければ
 ならない」と思っている。
そしてその時に無理をして何かを食べると
次の決まった時間に
食欲がないの・・・・みたいな
感覚になってしまうようだ。


こういう時に私は
「ちぃちゃいおにぎり」をこしらえる。

今回の料理の名前は
「お醤油に漬けておいた大葉を
 ちいちゃくにぎったご飯に
 ピトッと乗せたおにぎり」
(長いな)

香りのよい薬味はそれだけで
気を巡らせてくれる。

ひとくち、ふたくち食べると
胃も動いてくれるから
しばらくするとケイコのお腹もぐぅと
鳴りだす。それから少しずつ、
酢の物とか、柔らかく蒸し焼きにした
山芋なんかを食べてもらう算段だ。
ホクホクに焼けた山芋には
カボス醤油をちょびっとかけると
美味しいのよね。
柑橘の香りも食欲がわいてくる。

そんなケイコはピーマンやニンジンが嫌い。
小松菜もチンゲン菜も好まない。
ニラもそんな好きじゃない。
秋になってないからか、キノコ類も
「そんな気分じゃないのヨ」・・・

そう、「得意技は好き嫌いですマダム」なのだ。

端境期は「旬の野菜」が切れるから
通年流通している野菜の手を借りたいんだけれど
「好き嫌い選手権マダムの部」で優勝した
ケイコには通用しない。

だからタナカは、毎日毎日
ケイコの食べそうなごはんを考えてばっかりで
仕事が手につかないのであった。

明日は何を作ろうカシラ??





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