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スティグマとベルセルク
心理学用語でスティグマ(烙印)という言葉がある。
社会的スティグマ(しゃかいてきスティグマ、英語: social stigma)とは、一般と異なるとされることから差別や偏見の対象として使われる属性、及びにそれに伴う負のイメージのことを指す。社会的スティグマは特定の文化、人種、ジェンダー、知能、健康、障害、社会階級、また生活様式などと関連することが多い。
1.ベルセルクと烙印
烙印という日本語を初めて知ったのは漫画ベルセルクで惜しくも亡くなられた三浦建太郎さんの代表的作品だ。ダークファンタジーで海外人気も高い。
物語の特徴として主人公ガッツの人間性が善性だけでなく悪性もあるところだろう。
ガッツの相棒、ライバルのグリフィスが色々な理由から闇落ちしベヘリットという道具を使い人外の悪側になる。その代償は生贄でガッツを含む鷹の団という仲間だった。
その時ガッツが押されたのが烙印でガッツは奇しくも生き延びるが烙印があるせいで魔物に追われる生活を余儀なくされる。
烙印 【らくいん】
人間がゴッド・ハンドあるいは使徒に転生するために捧げた生贄に押される焼き印。この烙印を押された生贄はその血の一滴までもが魔の供物となり、転生するものの糧となる。万に一つ、生贄が現世に生きて戻ることができたとしても烙印が魔物を呼び寄せるため、生贄は現世にありながら幽界の魔物に終始命を狙われるという狭間の世界に住まうことを余儀なくされる。烙印は魔に対して反応し、苦痛を伴い血を流す。そのため生贄は烙印の苦痛により、身の危険を察知することもできるのだが、その苦痛は魔の強大さに比例し、相手がゴッド・ハンドともなるとショック死することさえあるという。〔1-49~,126,162/2-225/3-84/12-192,202~215/13-222~/18-212/22-28/24-95,101,122/26-66/etc.〕
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ベルセルクを見るとスティグマ(烙印)とは逃れられないネガティブな属性だと考えることができる。
2.スティグマへの日本社会の偏見
スティグマとは特定の文化、人種、ジェンダー、知能、健康、障害、社会階級、また生活様式である。
スティグマ
→「メンタルヘルス § 反スティグマ・キャンペーン」も参照
日本では、昔から精神障害者は「きちがい」と呼ばれ、他の障害者と比べると、強い差別と偏見の対象になっている(スティグマ)。現在では身体障害者・知的障害者と同様の障害者として扱うべきとされている。しかし、今でも根強い偏見が存在するため、当事者の中には就職などでの不利益な扱いを嫌って障害を持つことを隠す例や、精神障害者手帳そのものを失効させる例も珍しくない。働いていたとしても本当の診断名を隠すように医師から指導されることもある[209]。
英国においては、87%がスティグマ・差別の為に生活に負のインパクトが出ている[123]、カナダ人においては、精神疾患を持つ友人をどう接したらいいか分からない(42%)、精神疾患を持つ人とパートナー関係になる可能性は低いだろう(55%)、彼らが悪い行動をとった時は疾患を言い訳に使うだろう(46%)、深刻な疾患を持つ人の周囲の人々は恐怖を感じるだろう(27%)、同僚が疾患を持っていたら仕事への影響を懸念する(64%)、疾患経験があったらそれを雇用主に言わない(39%、オンタリオ州)といった統計であった[210]。
ナチス・ドイツでは1930年代、統合失調症患者などをユダヤ人と同等に見なし虐殺した(T4作戦)。1940年1月〜1942年9月の間に70,723人の精神科患者がガス室送りになった[211]。
そしてスティグマはカミングアウトしづらいのが日本の現状だ。
>しかし、今でも根強い偏見が存在するため、当事者の中には就職などでの不利益な扱いを嫌って障害を持つことを隠す例や、精神障害者手帳そのものを失効させる例も珍しくない。働いていたとしても本当の診断名を隠すように医師から指導されることもある[209]。
私は精神障害者手帳というスティグマを持っているが友人には言っていない。それは何度かnoteにも書いたが日本の社会自体「発達障害」という言葉を医者の診断されていない人が使い、「うつは甘え」や自分の領域の常識外の人を認めない不寛容な社会だと思うからだ。
3.ヘルプマークとスティグマについて
現代の目に見えるスティグマはヘルプマークなのではないだろうかとこの記事を書いててふと思った。
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ヘルプマークを可視化されたスティグマだと仮定した時、
自分がもしリュックやカバンにヘルプマークを付けていたらデメリットはあるのだろうか?grokに聞いてみよう。
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なるほど一般的なデメリットを解答にあげてくれた。
ではもう少し深ぼって友人にどう思われるかを聞いてみよう
4.ヘルプマークを付けると友人にどう思われるか
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ヘルプマーク=弱い人というのが私がヘルプマークをつけることを避けている理由かもしれない。
5.ガッツはスティグマにどう立ち向かったのか
では話を戻してガッツは烙印にどう立ち向かったのかというと
恐らく烙印を理解する仲間と協力して襲ってくる魔物と戦った。が正解だと思う。
ガッツはずっと一人で四六時中魔物と戦っていたが、仲間が増えるに連れそこに居場所を見つけたのではないだろうか?
烙印という自分に否がないものを押されそれでも現実に居場所を作れることができたのではないだろうか?
自分には逃れられないスティグマがある。これを読んでいる人にもスティグマがある人もいるだろう。だけどインターネットや現実で同じ境遇の人達と知り合うことで魔物と戦い。居場所を作れるかも知らない。