
「日本」のウイスキー業界ならではのコラボ商品 『Fellow Distillers』
■限定ウイスキー『Fellow Distillers』5種
前回からの続きです。
【日本のウイスキー100周年】 『究極のコラボウイスキー』5品が爆誕!|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com)
・サントリー
・ニッカ
・キリン
・ベンチャーウイスキー
・本坊酒造
の5社が、お互いの原酒を取り寄せて、各社が
オリジナルの
『5社原酒・ブレンド・ウイスキー』
=『Fellow Distillers』
=『蒸溜家 仲間』
を誕生させた!
という話の後半です!
■「Fellow Distillers」スペック詳細
◇「Fellow Distillers」ブレンドのルール
① 全5社の原酒を必ず使用。
② 他社の原酒は、各社5%以上は使用。
③ 自社の原酒は60%未満に留める。
④ みんなで同じ原酒を使うのではなく、各社がテーマを決めて、目指す香味にあった原酒を他社にリクエストできる。
④が、すげー!!
× 5つの原酒があって、そのブレンドの比率を各社が調節
↑
今回は、これではない!
〇 5つの目指すべきウイスキーがあって、それに使うための原酒を他社から融通してもらいブレンドする
↑
今回は、こっち!
ちなみに、各社のテーマはこちら↓
◇「Fellow Distillers」ブレンドのテーマ
サントリー
→ スモーキー
ニッカ
→ シェリー(ニッカのみ海外原酒:ベンネヴィスの原酒も使用 ※ベンネヴィス蒸溜所はニッカの傘下)
キリン
→ フルーティ
ベンチャーウイスキー
→ ミズナラ
本坊酒造
→ バランス
すごいー!
1つ1つの「Fellow Distillers」は構成原酒が異なっているので、仕上がっている味わいも全く異なっているということ!!
飲んでみたいー!!
でも、こちら今のところ非売品だそうです。。
日本のウイスキー100周年を記念するようなイベントでテイスティングできるそうです。
そして、今回の「Tokyo Bar Show」において初お披露目され、テイスティングできたとのこと。
Tokyo Bar Showは、前売券6,000円(当日券7,000円)でしたから、この5種を飲むだけでも行く価値がありましたね。
行けばよかった・・・
ちなみに、次は、ウイスキーフェス大阪で、飲めるとの噂・・・
(本当に飲めるかは、要確認!)
Whisky Festival 2023 in OSAKA|開催概要
◇ウイスキーフェスティバル2023 in 大阪
2023年6月18日(日)
<第1部>10:00-13:30
<第2部>14:30-18:00
入場料 4,400円(税込)【各部1,500名限定】
■「ウイスキー業界」ならではのコラボレーション
正直、ビール業界でも、同業他社との企業間コラボというものは行われています。
◇共同開発で「ビールをつくり上げる」
共同でレシピ開発をして、それぞれのブルワリーで醸造。
つくられるブルワリーによって味が異なることが不思議であり、魅力的。
東北のビール醸造所が共同で取り組む「東北魂ビールプロジェクト」のクラフトビール12本セットを2023年3月4日販売開始します。|HOPDOG BREWING合同会社のプレスリリース (prtimes.jp)
ワクワクするビールの未来を。東北のブルワリーと共に創るこれからのビアカルチャー | 東北とともに歩んだ10年間 | キリンホールディングス (kirinholdings.com)
◇「ホップにフィーチャー」してコラボする
サッポロビールが過去に開発したソラチエース(北海道・空知)というホップが、アメリカのクラフトビール業界で人気に!
サッポロと、アメリカの有力クラフトビールメーカー:ブルックリンラガーがソラチエースにフィーチャーしたコラボ企画を実施。
(ちなみに、ブルックリンラガーは、キリンと2016年に資本業務提携を行っています。)
海外で花開いた北海道生まれのホップ「ソラチエース」が日本で返り咲く。サッポロとブルックリン・ブルワリーが描く日本産ホップの未来|KIRIN
ただ、
同業他社との企業間コラボをして、
それぞれが他社の原酒を使って、
違う味わいの商品をつくり上げる。
というのは、『ブレンド』という神秘の製造工程を持つ、ウイスキーだからこそ可能になることなのだと思います!
■『日本』の「ウイスキー業界」ならではのコラボレーション
一方で、ウイスキー業界で考えた場合、5大ウイスキー(含・日本)で日本より歴史を持つ、
・スコッチ
・アイリッシュ
・アメリカン
・カナディアン
で、このようなコラボが行われたということは聞いたことがありません。
例えば、
・ジムビームとジャックダニエルがコラボする とか
・マッカランとグレンフィディックがコラボする とか
は、あったら面白いですが、事例としては、出会ったことがありません。
農家が余剰穀物からウイスキーづくりを始めた「自家製酒」が発祥の他の4ケ国とな異なり、日本のウイスキーづくりは『産業』として、最後発でスタートしました。
故に、本家に追いつけ追い越せと、「良いものは真似をして、さらにそれを改良して行く」という、向上心やチャレンジ精神と、伝統にとらわれ過ぎないフットワークの軽さが、根付いているのだと思います。
そういう意味でも、今回の
日本のウイスキーメーカー5社の
オフィシャル・コラボ・ウイスキーの誕生
は、日本のみならず、世界のウイスキー史に名を刻む出来事だと思うのです!!
凄いぞ! 日本のウイスキー業界!!
今後も、ジャパニーズウイスキー業界の動向から目が離せません!