他人の夢に入ることの出来る特異体質を利用して心理カウンセラーを営む夢衣。偶然その依頼人となった刑事の健介と組んでいくつかの事件を解決していく。
事件の解決と同時進行する2人の恋の行方も気になる。お話は事件そのものの謎解きよりも夢衣と健介の心模様に力点が置かれ、読み手は夢衣の職業ゆえの心理分析が2人の恋を邪魔してしまうことにヤキモキさせられる。
著者の長編ミステリーの読者には物足りないかもしれないが、肩肘張らずに読める娯楽作品に仕上がった。読んでいたら心理学に興味が出てきた。何か読んでみようかな。