![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/126477805/rectangle_large_type_2_6b4ada026c02fff443f75c1845171724.jpg?width=1200)
Photo by
kiokiosk
[映画]舞妓はレディ(2014)
昨年末にBSで視聴。今をときめく上白石萌音の初主演作品。映画ファンなら題名からお分かりの通り、かのオードリー・ヘプバーンの名作のもじりだが、なかなか楽しめる作品であった。
鹿児島弁と津軽弁を母語に育った春子が架空の祇園花街の門をくぐる。ここに長谷川博己演ずる言語学者(和製ヒギンズ教授)が登場し、彼があるいきさつから彼女に京ことば言葉を教えることとなる。ここから本家の映画と同じ様に、彼女の舞妓と京言葉の成長物語が幕を開ける。
お話の中身は、彼女の舞妓修行と言葉の練習の生活が、歌と踊りで語られていく和製ミュージカルであるが、驚愕のどんでん返しがある訳ではない。だが、主演上白石萌音が、垢抜けない田舎出の少女が少しずつ変わっていく主人公のキャラクターに良くマッチしていて見ていてほのぼのするストーリーになっている。
終盤、とうとう彼女が一人前の舞妓としてデビューするが、その姿・所作は愛らしくとても好感が持てる。彼女の魅力を良く引き出した周防監督の手腕が素晴らしい。脇を固める監督夫人や富司純子・竹中直人らの俳優陣もうまく彼女を引き立てている。
昨今のジェットコースター映画に慣れた方には物足りないかもしれないが、ギスギスしたところがなく、とってもふんわりして温かい気持ちにさせてくれる作品に仕上がった。見終えると思わず、主題歌の「舞妓はーレディ」を口ずさみたくなるそんな映画。