舞台は消えることに美学が
週刊朝日で演出家の串田和美さんのインタビューを読んでいたら、彼の近所の彫刻家とそれに対する彼の反応が興味深かった。
彫刻家
君たちの仕事は、終わったら消えちゃうから羨ましいな。僕の仕事はね、残っちゃうんだよ。一旦手を離れたら取り戻すことも出来ないし、直すことも出来ない。自分が死んでも自分の作ったものが残っているということは、恐ろしいことでもある。
串田氏
演劇っていうのは、残らない寂しさもあると同時に「どうだ!ここにある全ては、公演が終わったら消えちゃうんだぞ!」と誇らしく思った。
実は世に名を遺す人達は何らかの形を残す。ここで発言している串田氏だって言葉や演劇が紙・映像に残る。だが名もない私の形は何も残らない。これは彫刻家と串田氏の関係と同じではないかと思えた。
でも考えてみると、自分は今形をnoteに残そうとしているではないか。見る人は少ないので形が残るとは言えないのかもしれないが。
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