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酒席文化は社会人になる前に学べ?

 日経の大機小機というコラムで飲酒文化推進のため、飲酒年齢を前倒した方がいいという意見が出ていた。このコラムは大企業の経営者や学者、元官僚等が匿名で書かれているらしいので、おそらくある程度の年齢のそれなりの地位の方が書かれていると思うが、若干今の時代に合わないような気がする。

 著者いわく、今の時代若者への締め付けもあって大学生が酒を飲まなくなったが、昔は大学生は酒を飲みながら談論風発するものだったのにそれが減ったので、社会人になってもまともな酒の飲み方を知らない。等々述べられ、だから18歳ぐらいから飲めるようにしたらと提言されている。(欧州諸国は16歳から18歳から飲めるとも言われている)

 おそらくこの方は長らく飲みニケーションの世界の中で仕事をしてこられた方で、酒が飲めて一人前という古来の考え方の方だと思う。

 だがこの意見には若者中心に違和感のある方も多いと思う。自分は酒はあまり飲めない。だが飲めないからと言って集まりに参加出来ない訳ではないし、世の中には飲めないのに酒の強要をされて苦労している方も多いと思うので、飲む飲まないは自由にしたいものである。

 日本の企業では相手と酒席をともにすることで商談をうまく行かせることがあることは事実だし、総務人事部門は社員や組合と飲むことで情報を得たり流したりして社内を円滑にしていた。これは官公庁とかの世界もあることとは思う。だがその飲み方を学生時代に学べとは横暴だろう。大学は酒席の予備校ではない。もちろん学生時代の飲み方が社会人になって好影響を与えることもあるだろうが、社会人の飲み方は社会人になって覚えればいいと思う。

 あと、年齢だが確かに今のある程度の年齢の方の頃は高校卒業すればお酒を飲んでいいみたいな雰囲気で、新歓コンパ・新人歓迎会で酒を飲むことに誰も疑問を持たなかった。(それどころか新人を酔い潰すのが慣例のところもあったと思う)それがコンプライアンスが厳しくなってから社会が厳格になり、アルコールは20歳からという法律がきちんと守られるようになった。

 20歳というのは法だが、科学的に若者について何歳からなら酒を飲んでいいのかはよくわからない。飲める飲めないは個人の持つ因子によるものではないだろうか。日本人はお酒を飲んだ時に発生する有害アセトアルデヒドを分解するALDH2という酵素を欠損する方が44%いるので、欧米人よりお酒に弱いことは証明されている。つまり何歳から飲んだらお酒に慣れるというのでは無さそうです。


 とは言え個人的には成人になったら飲酒OKにしてもいいと感じます。大学生だけではなく高校卒業して社会人になる方も大人の付き合いも必要でしょうから。
私案としては
「満18歳に達した後最初に到来する4月から」
飲酒が出来るようにするのが妥当ではと思います。
ただこれって誰も推進しないでしょうから変わらないとは思いますが。


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