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2021年の心に響いた言葉を振り返る

僕は昔から人が言ったこととかをすぐ忘れてしまう性格なので、歳を重ねるとともにそれらをいろんな手段で記録するようになりました。
いろんなスピーチとかで誰かの名言をササッと引用とかする人っているじゃないですか。ああいうのが羨ましくて。
そんなこともあって、会社でも slack 上で名言チャンネルとかを作ったりしているんですが、この note では僕が私的に心に響いた言葉をご紹介します。
※名言チャンネルではふざけてばかりいるんですが、この記事はまじめなものばかりです。

「問題は君が普通で終わっていいかって事さ」


You Tube music がお知らせしてくれた、2021年最もたくさん聴いた曲が MOROHA の「夜に数えて」という曲でした。
この歌に出てくるとても素敵な歌詞がこちらです。

恥を恐れて走り出せない
それはかっこ悪いことじゃないよ
それが普通だ
問題は君が普通で終わっていいかって事さ

MOROHA はどの曲の歌詞も MC の アフロの情熱がダダ漏れなんですが、その中でもこの部分の歌詞が一番好きです。
僕はそれほど強い想いを持った人間ではないので、何かを頑張ろうと思ったときにシャカリキに頑張れるように何かを使って自分を奮い立たせないといけないのですが、そういったときによく MOROHA の曲を聴いていて、特にこの言葉は何度も反芻していました。

余談ですが、MOROHA について呂布カルマが語っている動画があって、相変わらず彼の言語化能力すごいなって感服してます。


「ワクワクしますね」

これは、僕が会社の人と 1 on 1 をしていたときに言われた言葉です。
お互いすごく近い距離で仕事で関わっているというわけではなかったので、最近の業務の紹介をしたり、組織の課題について話していたのですが、その中で僕が「これ、このまま放置していたらやばくなりそうですよね」って話題をふと漏らしたんですよね。
それは、重要度と緊急度みたいな軸でいうと「重要度は高いけど緊急度は低い」みたいな課題なんですね。なので僕は自分だったら絶対、この問題は頭を悩ませつつもまぁいっかとお茶を濁しそうな感じで、僕も当然そういうリアクションが来ると思ってました。なんというか、サクッと解決しない問題なのに自分の精神的につらめなやつってあるじゃないですか。そういうの。

でも、その人はこう言ったんですね。

「いやぁ〜これは重いですね…課題がでかすぎてワクワクしますね。」

最初聴いたときに、「いや、"ワクワクしますね" と前の文章が繋がってないんだけど?」と思ったんですが、冗談ではなく真面目な感じでそれを言っていたので、「あぁ、この人は大きな課題をそういうふうに捉えるのか」と衝撃を受けました。

これ以来、僕は心の中で「この課題はでかすぎて憂鬱だなぁ」と思ったときは、「この課題はでかすぎてワクワクするなぁ」と言い直すようにしています。それが強がりでも。

「卓越は習慣の中に宿る」

これは、「決断の本質」という本の中で出てきた言葉なんですが、元の言葉はアリストテレスらしいです。

本書の中ではこの言葉は、組織の中で建設的な対立を生み出すには、それをどの会議でも繰り返し繰り返し行うことで対決的雰囲気に慣れてもらうことが重要という文脈で出てきました。それがごく日常の中で行われて根付いていないと、ある瞬間だけに実践しようとしても意図したような意見の対立が起きず、実りのないものになってしまう、と。

「我々の存在は、我々が繰り返し行っていることそのものだ。したがって、<卓越>とは行為ではなく、習慣の中に宿るのである。」

これは営業におけるいろんなことを振り返っていても、まさにそうだなと感じています。成果を出している人を眺めていると、何か特定の瞬間瞬間にすごいことをしているのではなくて、むしろこの「習慣」こそが他の人と違って優れているなぁと思います。

また、会社で半年の期が終わったタイミングでよく振り返りとかをするんですけど、そのときに結構同じ課題が何度も出てくるんですよね。

  • hogehoge のフェーズでの振る舞いがうまくできていない

  • hogehoge の部署とのコミュニケーションが足りない

  • hogehoge の知識が足りない

こういった話が何度も出てきているのに結局解消されていないのって、結局は点でしか課題を捉えていなくて、「何かをやったらそれで解消される」と思い込んでいるからなのかなという気がしてきました。
そのため、「卓越は習慣の中に宿る」に倣うなら、何かを卓越させたいときにはそれを習得させるという意識よりも習慣を作ることこそが重要と感じています。

「理由がないってことは、アナタは本気ってこと。そして、本当に音楽が好きってこと。」

これは BLUE GIANT EXPLORER というジャズミュージシャンの漫画での言葉です。

主人公がジャズで世界一のプレイヤーを目指していることに対して、その理由を聞かれた場面での出来事。
「なんで世界一になりたいの?」と聞かれて、お金のためでもなく名声のためでもなく、主人公は「分からない。まったく分からないんだ。」と答えます。それに対して、

理由がないってことは、アナタは本気ってこと。そして、本当に音楽好きってこと。
一昨日お店にいた小説家のロウリー覚えてる?
彼が以前教えてくれたの。
私は理由もなくコーヒーが好きって言ったら、「それが本当に好きってことさ」って。

BLUE GIANT EXPLORER 2巻

これを読んだときに、今まで自分がずーっと持っていたモヤモヤというか呪縛が解消された気分でした。
多くの人って、新卒での就活のときから自己分析をやらされまくったせいで、何かにつけて仕事を選ぶときに理由を求められる気がするんですよね。でもこのセリフの通り、好きなものに理由がないことって多いよなぁと思い返しました。

以上です!

良いお年を〜!!


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