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大企業でイノベーションを推進する方法(その3)
前回の記事では、「社内」のイノベーションについて、「課題」をどのように見つけ、解決すべき課題を絞り込む方法を解説した。今回はどのように解決策に繋げていくか記載したい。
1. 前回のおさらいイノベーションとは、革新的なサービスやプロダクトを作ることではない。それはあくまでも結果であり、イノベーションを起こす為には、「解決策」よりも「課題」を上手く捉えることが重要である。イノベーションの目的は「課題
大企業でイノベーションを推進する方法(その2)
私は米国大学院でイノベーションについて学んでいる。前回の記事で、イノベーションの定義、種類について解説したが、今回は「社内」のイノベーションを推進する方法論について、具体的に解説したい。
1. 前回のおさらいイノベーションを推進する上で大事なことは、「解決策」ではなく「課題」に注目することである。新しいプロダクトデザインなどの「解決策」作りにばかり気を取られると、本来の目的である「課題解決」を見
大企業でイノベーションを推進する方法(その1)
私は大企業で10年間働いた後、今は米国大学院にてイノベーションについて学んでいる。どのようにしたら大企業でイノベーションを起こせるのか、日々考えるなかで見つけ出した方法論をここに記す。そもそも、「イノベーション」という言葉は聞こえは良いが、何を目指しているのか明確でないことが多い。まずは、イノベーションを推進する上で、何を目指すのかを明確にしよう。
1. イノベーションの定義
「イノベーション」
VISAが5,000億円以上出してでも欲しかったスタートアップ「PLAID」とは何者か。
2020年1月、VISAはPlaidを$5.3billionで買収すると発表した。金融機関とアプリ開発者をつなぐプラットフォーム型ビジネスとして注目され、主な顧客にはVenmo、Square、Stripe、Coinbase、Lending Club、Robinhoodなど、米国では超有名なFinTech企業が並ぶ。Plaidはどのように発展してきたのか、またVISA買収後の今後の見通しを考察したい
もっとみる経営者にとって最も大切なこと(稲盛和夫の経営哲学にある圧倒的な奥深さ)
『ウォーレン・バフェットは何がすごいのか』を書いているうちに、経営者には、自らの「経営哲学」や「プリンシプル」が必要だと考えるようになった。ウォーレン・バフェットは、時代が変わっても、誰から何を言われても変わらない信念を持っており、周りに流されることなく前人未到の実績を残してきた。そうした「哲学」があるからこそ、彼の言動は、注目され、真似され、尊敬され、みんなが彼の考え方を聴きたがるようになった。
もっとみるウォーレン・バフェットは何がすごいのか
1. ウォーレン・バフェットとはウォーレン・バフェットは投資の神様と呼ばれている。細かい説明はウィキペディア(「ウォーレン・バフェット」)に任せるが、とにかく運用実績が尋常じゃない。1965年にバークシャー・ハサウェーという紡績会社に出資してからM&Aを繰り返し世界最大の投資会社にしてしまった。2019年の総資産は約82兆円、売上高は約25兆円。当社アニュアルレポートの2ページ目に1965年から2
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