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サイコ Psycho

こんばんは。
今夜わたしが観た映画は、アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』です。(今夜私がいただくのは、のテンション)
ヒッチコック、名前はよく聞くし、鳥の有名シーンの切り抜きだけを見たことがある程度で、フルでまじめに鑑賞したのは今回が初めてでした。

ヒッチコックに関しては前情報もゼロだったので、もっと心霊系のホラーを作る人なのかなと思ってたんですけど、サイコはサスペンス寄りの作品でしたね。

これみたら安ホテルに泊まれなくなるわ。特にほとんど車通りのない場所にあるモーテルで、幸薄そうな男が一人で経営しているところなんかはね、危ないですよね。

ヘッダーにしている有名な叫んでいるシーンも、こんなシチュエーションやったんや、と思いました。
昔の映画だからなのかはわからないけど、殺されるシーンは本当に刺さってるそれ?それで致命傷までいくかな?と言いたくなる感じだったのが面白かったです。まあ私もグロいシーンはできれば見たくない派の人間なので助かりましたね。

それにしてもマリオン(叫んでいる女性の名前)、ほんまに悪い男にひっかかってしまって、、、
男と駆け落ちするために4万ドルを盗むってよっぽどサムのこと好きやったんやな。
この題名にある「サイコ」って犯人ことノーマンを指してると思うけど、マリオンもある意味サイコなのでは?と思ったよね。
人間にはプツンと何かが切れた瞬間に簡単に一線を越えてしまうことができてしまう部分があるのではないかなぁとマリオンを見ていると感じます。
あと途中までマリオンが物語の主人公で最初から最後までこの人主体で進んでいくんやろなと思ってたのに途中で死んで、え、え?主人公死にましたけど?みたいな反応になりました。そこから本物のサイコが登場するわけです。

ノーマンね。こいつが真のサイコです。
LDOCE英英辞典によるpsychoはsomeone who is mentally ill and who may behave in a violent or strange wayという意味だそう。間違いなくノーマンのことやね。
自分の中に母親を宿しちゃうとかね。
途中までノーマンは、精神的に狂って人を殺すようになった母親を家の中から出さないように頑張っている青年と思っていたけれど、全然違いました。
自分が簡単に人を信頼するピュアな人間すぎて心配になるレベルで違いました。実はノーマンが母親のふりをしていて、カツラをかぶってローブをきてナイフもって人を殺めるサイコキラーだったという。
割と最後に種明かしされるまで気が付かなかったです。
ネタバレ厳禁の映画の一つかもしれません。

この映画、精神錯乱による犯罪の場合、量刑に情状酌量の余地を与えるべきでしょうかといったことを考えるのにも使えるよなと思いました。

ノーマンも母親以外に頼れる人がいたら、周りに助けてくれる人がいたなら、こんな風にはなっていなかったかもしれないと思うと、なんだか悲しくなります。
映画の最後の方での、「心に2人の人間がいると、必ず争いが起こる。」というセリフは印象的でした。
ノーマンは自分自身と母親を自分の心に宿していたわけですが、母親に心を譲り渡してしまうほど、自分自身のままではいられなかったんだと思います。自分自身から逃げたかったんだろうな。
ノーマンが過去に母親とその恋人を毒殺したことも、母親のせいにすることで自分を正当化していたんだろうなと。
現実があまりにも暗かったからそれを直視することに耐えられなくて、逃げちゃったんだろうな、、そうすれば自分は悪くないと思えるから。

映画『サイコ』 面白かったです。
精神的な病気を抱えている人を勝手に甘えだ何だと、その人を何も知らないままでジャッジはできないなと思います。そうなってしまった背景までみて、繰り返さないように何ができるかを考え続ける。それしかないのかもしれません。

個人の感想をここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
それでは、また。



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