『フォーカス・リーディング習得ハンドブック』
読書をするとき、大学などでも資料を集める上で、一冊の情報処理を、猛スピードで済ませなくてはいけないことが多かったのを覚えています。なんでそんなに早かったかと考えると、おそらく目的意識を持って、読解するといった感覚よりも、情報処理をしていくという感じだったように思います。
今回書かせて頂いているのは、『フォーカスリーディング習得ハンドブック』という本についてで、まさに読書の速読の実りを豊かにしていく方法が書いてある本です。
その中で、「読書の目的を明確にする」ということを解説した部分があるので、そちらを中心的に取り上げ、考えていければと思います。
目的意識を持つ
とても重要だと思ったのは、本を読むときに、何を目的に読み始めるのか、読み終わった後にどんな知識、行動に繋げることができるのかを考えて、本を読み始めるということです。この点は、おそらく本屋さんに行ったとき、アマゾンで本を探しているときからでも、始めることができます。
例えば、大学の図書館、本屋さんにフラッと立ち寄ってもいいと思います。その時に、立ち止まって「立ち読み」をした本は、自分の意識の中でどこか気になった話題、内容であり、きっと自分のビジネス、研究課題に置いて自分がその時すぐに気づかなくても、後で繋がることがありえます。そのため、素早く携帯のメモ帳などに、その本の名前、一言で気になった理由などを書いておきましょう。
もし、そのプロセスの中で、自分の行動や使用する場所、方法が思い浮かんできたら、その本は即買うべきかもしれません。こうした購買行動なら、その後しっかりと目的意識を持って、読書ができます。
買わなくても、自分の深層にあった興味に気づき、それが今行っているビジネスのアイデア、研究の題材に対してヒントになることもあります。したがって、私たちは本屋さんで本を買わない状態でも、一種の読書ができています。
ク―ルになる
上記のようなモチベ―ションに近い形で本を購入したら、実際に読み進めます。目的意識があるので、その買った帰り道などで少しでも読み進めることが重要です。その中で、「クール」になることが重要とのことでした。今とても関心があり目的がはっきりしているので、自分の目的にあまりそぐわない部分は思い切って最初の読解では飛ばしていく必要があるといいます。
何も考えずに、自分が必要と思った目次の章を拾って読むか、全体に目を通しながら、興味が持てそうな章に時間をかけてフォーカスして読む形でいいと思います。
トップダウンで情報をつかむ
上記で説明させて頂いた「クールになる」の具体例が、「トップダウンで情報をつかむ」です。小見出しなどだけをみて、ある程度しっかり読むか読まないかを考えて進んで行きます。そのことによって、自分の目的にすぐに落とし込み、行動や活用に直結します。
この方法を応用した例をご紹介します。『読むだけ小論文パワーアップ編』という本があるのですが、この本には小論文の頻出テーマに関する文章が載っています。その文章の前に、ちゃんと予備知識(テーマが「人権」であればその背景と予備知識)が書いてあり、さらに文章には大きい見出しがついています。また、文中の大事なところには線が引いてあります。
この本は、もともと小論文をかけるようになりたいと思っている人が手に取るものです。そして、その目的を早く達成してあげるために、頻出のテーマがあり、読む前に予備知識を授けてくれます。さらにそのテーマについて最適な解答となる文章を載せ、大事なところに線が引いてあります。
こうした本の場合は、まず最初の読解は、予備知識の部分と、小見出し、線が引いてある大事なところだけを読んでおくのがいいかもしれません。なぜなら、読者は「自分で小論文」を書くという目的があるため、おおまかな構成と情報が手に入ったら、まず書き始めるという行動をした方がいいでしょう。
数回に分けて読む
最後に、フォーカスリーディングで疑問に思う点に答える形で、一点考えていきたい点があります。読み飛ばしが部分がもったいないのではないかという点です。その点は2~3回読むことで、解消できます。例えば、以上の『読むだけ小論文パワーアップ編』の読者は、1回目の読解の後、自分で小論文を書いた後は、本に載っている文章を読んで、自分の解答の内容を深めるはずです。それによって、さらなる成長があります。
こうした形のように、1回目で目標を達成したら、それを深める、多角面から視野を深めるために、2回目を読んでいくことが必要です。
その後は、無理せず、一旦自分が見える位置に本棚に入れておきましょう。(少なくとも、分野ごとに整理はしておくといいです)
そうすると、またこのNoteの記事の冒頭でお話したように、なんとなく自分の本棚を見ていて、もう一度その本を開く瞬間が訪れます。その瞬間は、おそらくもう一度、その本の内容を使用する目的ができた時です。その時、3 回目以降の読解をすることをお勧めします!
学生時代からビジネス書も読むことの勧め
大学生の時は特に、自分の研究分野に関する本を中心に読んでしまうのですが、それだけでなく、いろんな分野に触れることがいいと思います。そうすることで、以上で私がお話させて頂いたような、ユニークな読書ができ、アウトプットもできると思います。
一方で、ビジネス書を読むこともお勧めしたいです。なぜなら、ビジネス書は実践をさらに強く意識した書籍だからです。学生時代は、どうしても自分の学部の殻にこもってしまったり、行動に移す方法が分からないから、アイデアをそのままにしてしまったりします。しかし、本屋さんのビジネス書コーナーに行って、自分がどんな本を2回以上開いてしまうか、長く立ち読みしてしまうか、試してみてください。もしそのような本があれば、その瞬間に自分が持っているアイデアを行動に移すために必要な要素が、その本にある可能性があります。
その本から得た知識を友達やインターン先の会社員、教授に言ってみてもいいですし、自分で勝手に行動しても、だれにも怒られないはずです。
以上、私の意見もありましたが、フォーカスリーディングから得たことを書いてみました。目的意識を持った読書が、大きく自分を成長させてくれることは確かだと思います。
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