バアサン、それブロッコリーだよ?
こんなことがあった、次にバアサンと一緒のシフトになった日のこと。
朝、開口一番に、
「こないだはすみませんでした~。」
と、言ってきたバアサン。
気にはするタイプのようなのだが、こちらはあえて忘れたふりをしておきました。
実際、日をまたいでまで頭に怒りをため込むタイプでもないので、
「なんのことでしたっけ?一晩寝たら忘れちゃうんで。」
と、ウソっぱち言ってみたところ、
「あぁ、そういう性格はいいですね。」
とか、向こうも思ってもないことを言ってる。
もういいの。うわっつらだけ合わせておけば。
けど、この日。バアサンの様子は極めておかしかった。
いつもは休憩中につまらない自分話を始めるのに、黙ったまま。つっぷして寝たふりまでしてる。
まぁ、こっちはそれならそれで静かでありがたいんだけど、いつもとまったく違う様子なのは、やっぱりなんとなく雰囲気が悪い。
そのうち、今までは見たこともないメモ用紙を出して、メニューを見ながら、
「え~っと、今日の禁食は~、豚肉は・・・関係ないし、野菜は・・・ブロッコリー・・・だねっ!」
とかなんか言ってた。
どうやらもう、自分のミスを指摘されるのが嫌でそんなことをしてるんだろう。
けど。正直あんまり話聞いてなかった。
前回のこともあって、もうバアサンと組むときは、自分が手が空いてるときに自分で確認するしかないなと思ってて。
休憩が終わり、昼食作業が始まって。
もうそれぞれ自分の作業に入れば、いらぬ感情も沸かず。
こちらは主菜の調理に入り、バアサンは和え物を盛り付けして配膳を。
30分ほどして作業の合間が出来たので、その日のお客様の食事形態の確認をしました。
その日、何か禁食があるお客様の名札には、バアサン側の担当が付箋を貼っています。見落としがないように。
ぐるっと一周見まわして、最後の棚を見たところ、
『ブロッコリー禁』
と、思いっきり書いてある札があります。
あ。ブロッコリー禁いたのか。
すっかり忘れていたので、禁食用の別物を用意してなかったのは、ワタシのミスです。
が。
見たら、思いっきりブロッコリーオンリー和え物が、ご丁寧に配置されているではないですかっ!!
バアサン、これどー見てもブロッコリーなんだがね???
「バアサン!(とは言わないよ)
これ、ブロッコリー禁にブロッコリー入ってるんですけど?」
ちょっと強めで言っちゃいました。
ご自分でメモ書いたのに、何故そうなる!?
とかやっぱ思っちゃったし。
「えっ?あ、書きましたよ。ブロッコリー禁。」
いや、そうじゃなく。だから何故配膳そのままやってんの?
「いや、ワタシ聞いてなかったんで。」
そ。ワタシ、あなたの話聞いてなかったから。
そう思わず言ったワタシに、食い気味で、
「いえ、言いました!!」
なんなん!!!!!!!!?????????
さすがに売られたケンカ状態になりましたね。
このくそばばぁっ!!マジなんなんだよっ!!??
言った言わないという、まさに型にはめたようなケンカのゴングが聞こえたんだけど、も~これ以上はお互い譲歩するポイントがなくなるだろうしね。
用意し忘れたワタシも、悪い。しょうがない。
なんとか押し殺して、何か別のものを作ろうと作業台に向かったワタシに、バアサンが言いました。
「ブロッコリー、どこに入ってるんですか?」
( ;∀;)。。。。。。。。。。。。。
お前は、何年主婦やってんだ?
まさかの自分が盛り付けたものが、ブロッコリーという認識がないという、ね。
もうね。びっくり仰天の珍事をまたも繰り広げてくれましたね。
けど、さすがにね。
ちょっとヤバい方向に歯車が向いちゃったなぁと思われます。まったく嚙み合わない。
ワタシ。あまり、職場でぎくしゃくする関係って嫌いなんで。
あ、誰でもそうだと思うんですけど、ワタシ、ぎくしゃくしそうになるとすぐに『離脱』を考えるタイプで(笑)。
だって、すこぶるめんどくさいじゃないですか?職場のいざこざって。そんなん時給に含まれてないんだし。
だからこの日は、もうすぐにでも辞めちゃおうかと考えました。
ただ、次に一緒の出勤になったときは、若干態度が軟化していたので、彼女の中で、何かの折り合いをつけたのかな?、という様子が伺えました。やれやれ。
なので、即辞職は保留に(笑)。
なんか、ちょっとかわいそうにも思います。
最初の頃、「女の人と働くの久しぶりだから嬉しくて~。」とか言っていたんですが、それは前職のミシンのパートの時の話だったらしく。
その頃の同僚さんは、いわゆる女子会的な集団だったようで、それこそおしゃれだのコスメだのの話で楽しく働いていたんだそうな。
けどワタシはそういうのの真逆に位置している生き物なんでねぇ。
申し訳ないね。
もうちょっとで辞めるから、それまで我慢してケロ。
バアサンが適切な距離を保ってくれるなら、ま、夏までは頑張ろうと思う次第です。